汚ねえ高校野球

今日から夏の甲子園が開幕。僕も一応弱小校で高校野球やっておりましたので、たまにですがテレビでチェックします。
100回大会ということで今年は特集番組なんかも多く組まれていますね。

試合中継では暑い中必死にプレーする選手を始め、アルプスで声枯らし応援する控えの選手やチア、それから女手一つで育て上げてきた選手の母親などが映し出されます。
そして夜になると「熱闘甲子園」で"ドラマになりそうな選手"のバックボーンが事細かに描かれ視聴者の涙を誘います。
これが悔しいですが本当に泣ける。必死な姿ってのはいつだって感動を誘うものです。

ですが

高校野球なんて美しくも何ともない

というのが実際です。

残酷なまでの競争社会。いじめ体罰。タバコに飲酒。サイン盗み、保護者の圧力。

花巻東っていう強豪私立校あるでしょ?あそこは今年も出場しているのですが、5年前にそこが甲子園に出た時に「サイン盗み」で審判から注意を受けるっていう事案が起こりました。
簡単にいうと、2塁ランナーがキャッチャーのミットの位置を手信号でバッターに知らせるっていう、よくあるやつです。どこの高校でもやってます。
ただこれが下手くそすぎた。
あまりに露骨すぎて、そら注意受けるわっていうレベル。

そしてこの試合後の監督のコメントがあまりに醜かった。「すいませんでした」とだけ言っておけばいいものの、

「何が?そんなんやってねえし」

ってな態度。けしからん。当の選手も監督がそんな感じだから「指示されました」なんて言えるはずもなく「やってませんけどねー」って言うしかありません。
この、監督には絶対逆らえないっていう服従関係も高校野球における大きな課題となっているような気がします。

今日の甲子園で勝った済美高校も何年か前に同様のサイン盗みして選抜出れなくなったこともありましたね。

あと、甲子園の観客はとにかく大逆転の試合が見たいっていう一心です。
去年の東邦と八戸学院光星の試合は酷かった。
結果的にこの試合は東邦高校が9回に4点差を逆転し勝つのですが、この時の熱気が異常だった。八戸学院側のアルプスを除いて、甲子園300度くらいが東邦を応援していました。面白い試合が見たいというただそれだけの観客意識です。
八戸学院からしてみればたまったもんじゃありませんよね。「何でこいつらは俺たちの敵になるのだ」と。高校生同士のフェアな戦いのはずなのに、あれは無残なものでした。


殺人的な暑さの中戦う球児たち。そしてそれを取り囲む大人たち。君たちの欲しいものは何だ。

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松本拓郎
サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。