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【読書】兵士たちの連合赤軍
おそらく3回くらい読んでるはずだけど、
今回の方が内容が頭に入る。
出てくる土地になじみができたこと、
友人から、「山岳ベース跡地を歩けるなんてうらやましい」と
言われたから、かもしれない。
物語として読めるようになったけど、
でてくる「革命思想」「革命的言語表現」は
相変わらずさっぱりわからん。
総括を迫られ、死に追いやられる人の口からも、
「よくわからないけど、、、」と言うセリフが
出てくる通り、当事者も理解できないまま、
雰囲気でどんどんおかしなことになっていく。
詰め寄る森恒夫からは、
旧軍の「精神至上主義」「感情優先」しか
感じられず、自己主張の正当化に
「革命」だの「共産主義化」を使っていたとしか
思えない。
それでも魅力や牽引力があったのは、
言葉だけでなく、立ち振る舞い、接し方の
影響が大きかったと思うしか、納得できない。
残された文章からだけでは分からない、
当事者間での熱量、体験でしか。
おそらく、山岳ベースの跡地を
歩いても、見ても、
本質は全く分かんないとは思う。
それでも、現場を見るのと、見ないのとでは、
分かんないの層が変わってくる。
それは、仕事でも、登山でも同じ。
触れもしないで、知らないと
言い続けるのは、無知をさらしているだけ。
理論や思想をこねくり回して、
正当性や妥当性を云々した割に、
具体的な行動、方法がお粗末で、
結果が全くついてこなかったのは、
①実験・現場の軽視
②理論重視
③精神至上主義
とまさに、旧帝国陸・海軍、
大日本帝国そのもの。
帝国主義打倒を唱えて人達が、
まんま旧体制の行動原理でほろんだ皮肉。
実態も、実力もないのに、
理論、方法論だけが肥大化していく。
それを聞いた筆者が、
「相変わらず、いうことだけはでかいなぁ」と
笑うセリフがある。
この感覚が、情報を発信する側、組織を
先導する側から、欠如して、自己の主張を信じ込む
ようになった時、誰も静止できなくなり、
狂気が暴走する。
この本に書かれているのは過去の事だけれど、
人間はそんなに立派になっていないし、
今でも起こっていること。
改めて、読んで思った事。
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