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【英語版GAMEWITH】開設5ヶ月で月間1,000万PV達成のリリースを読んで、国内ゲーム攻略メディアの海外進出の可能性を感じた件(2018年12月に書いたやつ)

どうも、たくぽんです。

12月7月に日本最大ゲーム攻略サイトを運営しているGamewithが以下のリリースを発表しました。ゲーム攻略サイトに数年間関わっていた人間としては「すごいリリースだな」と思い衝動的に書いています。

※僕の経験と推測で書いていますので、色々間違っている可能性があります。

すごいと思った理由は以下3つ。

・リリースから流入増加率
・ゲームタイトル選定(ローカライズ問題の回避)
・ライター採用・育成

英語版「GAMEWITH」がスタートから5ヶ月で月間1,000万PVを達成。 内製化によるゲーム攻略記事のクオリティ向上が英語圏利用者急増につながる
株式会社GameWith(本社:東京都港区、代表取締役社長:今泉卓也、証券コード:6552)は、ゲームアプリ情報・攻略サイトである英語版「GameWith」が、この度開設から5ヶ月間で、月間1000万PVを達成したことを発表します。GameWithは、東南アジアにおけるモバイルゲーム市場の著しい成長を受け、2017年12月に台湾版「GameWith」をリリースし、2018年5月に東南アジア向けゲーム攻略メディア運営をするGCUBE ASIA PTE.LTD.(本社:シンガポール)に投資を行うなど海外展開を進めてきました。さらにゲームの世界市場規模も、2018年には1,379億ドルと日本市場の7.1倍※まで高まっていることから、2018年7月にこれまでの日本国内最大級のゲーム攻略サイトを構築してきたノウハウを活用し、英語版「GameWith」をリリースしました。今後は、英語版「GameWith」攻略記事ライターの人材確保にも力を入れ、2019年までに現在の3倍に増員を目指すほか、さらなる海外展開に向けて展開地域を拡大していく予定です。
サイト名:英語版「GameWith」
URL:https://gamewith.net/
費用:無料
取り扱いタイトル数:12タイトル(2018年12月7日時点)
※出典:Newzoo International B.V「2018 Global Games Market Report」
引用:https://gamewith.co.jp/2092

①リリースから流入増加数

開設5ヶ月で月間1000万PVに到達したのは、驚きのスピードです。5ヶ月でこの数字というのは、国内大手ゲーム攻略サイトでのリリース当初からの伸び方とほぼ同等であり、ゲームタイトルを選定すると「パズドラ」「モンスト」などがリリースされた時にゲーム攻略サイトを立上げたの伸び方です。

つまり、上記のことから想定されることは以下

・マーケットハックしやすい環境にある(日本式が成り立つ)
・市場規模自体が大きい

後者の市場規模に関しては、英語ということもあり日本の数十倍検索ニーズがあることは予測が付くと思いますが、海外ゲーム攻略メディアのSEOなどが弱いこと+国内ゲーム攻略メディアに関わるなら知っている国内独自のマーケティング手法が海外で通用する可能性があるということです。

事実はわかりませんが、実際に後者ならば海外進出の可能性を感じています。

【海外大手ゲーム攻略サイトはどんなもんじゃい】月間10億PV以上が複数存在。

大手ゲーム攻略サイトといえば「IGN」「gameSpot(gamefaq)」「gamepedia.com」などがありますが、どれも月間10億PV以上は想定されます。つまり、ゲーム攻略メディアの需要は日本の数倍です。その他にもRedditという化物サイトもあります。

②ゲームタイトル選定

ゲーム攻略メディアに於ける最大の価値は「ライター」ですが、海外ゲーム攻略メディアともなると「ゲーム攻略ライティング知識×英語が堪能」という2つの要素が必要になります。しかし、この2つの要素を併せ持つライターを国内で探すのは本当に困難です。(僕自身は、過去4年間で①人あったぐらい)

また、スマホゲームにもなると各国に合わせてイベント・キャラクターなどをローカライズさせる必要もあるため、各国でライターを採用する必要性が出てきます。(各国に合わせてドメイン変更などをしないといけないコストもあり)

その上、更に日本語以外の言語で日本語で書くのと同様に構成・リンク構造などを他国の従業員に伝えた上で育成するとなると膨大なコストがかかります。

上記の問題を解決するためには、ゲームタイトルを選定し「ローカライズ問題を回避」する必要があり以下のようなゲームを属性を選ぶ必要があります。

①FPSなど米国などで需要が高く、各国でも仕様があまり変化がないゲーム
②国内ゲームタイトル(コンシューマ)


①について、海外で人気ゲームを探せばすぐに見つかります。FPS系は日本で発売されても仕様が違うことが少く海外人気ゲームははこのあたりになります。

②に関しても日本国は任天堂・スクエニなど海外でも人気のコンシューマゲームを多く取扱いるため、日本の強みを活かすにも「ポケモン」「ドラクエ」「FF」「スマブラ」などタイトルを扱うのが良いと考えております。

上記のタイトルの場合、スマホゲームのように各国でローカライズされることも少ないため、ゲーム内容を把握できれば、ディレクションコストも下げられることが予測されます。

③ライター採用・育成

そして最も重要だと思うのがコレ。人材の採用・育成です。先程もお伝えしましたが、ゲーム攻略ライターで英語が担当な方を捕まえるのは、本当に難しいです。

日本発の海外ゲーム攻略メディアとして、有名なのが「samurai-gamers.com」さんですが、過去に海外でのライター育成は大変だとお聞きました。海外事情はサムライゲーマーズさん詳しいです!

僕のような人間は

”グーグル翻訳かければ良いじゃん”

と安易な考えを持っておりましたが、海外で人材を採用し「文化」「価値観」「ゲーム独特の用語や表現」を把握しながら、日本式のライティング方法を教えていくのは難しいようです。

とはいえ、短期間で結果を出すのは、やはりライター採用・育成などのオペレーションが優れているのでしょう。この辺りは、ゲーム以外でも展開できそうなのでお話聞いてみたいです。

とりあえず、日本のゲーム攻略メディアが海外で成功する可能性を見れたことが、個人的に嬉しく感じています。(他にも凄いと思う点はありましたが割愛させていただきます。)

ちなみに、海外ゲーム攻略メディアの広告単価はRPM80~100円(だと思う・・・)

海外の広告単価に関してはどうなのと気になる方もいると思いますが、リリースから把握できる通りターゲットは英語圏のユーザーです。

海外ゲーム攻略サイトを英語で運用した場合、50%の流入が「アメリカ合衆国」「イギリス」「カナダ」になり、日本と比較しても広告単価は同等かそれ以上。

※広告案件としてはPCゲーム系に高単価商材が多かった気が・・・

ヨーロッパ圏を除くと広告単価は低くなると思います。しかし、海外でゲーム攻略サイトを運営した場合に置いても、アドセンスなどのSSP・アドネットワーク運用でのPRM(1,000ページ辺りの単価)は、全体としてはチューニングなしの場合「50円〜100円」、チューニングありで「101〜200円」まで到達することが想定されます、

つまり流入数増加が継続すれば、数年後SSP・アドネットワーク運用に於いては、日本と同等レベルで売上が立つことが想定されます。

あとは、言うのは簡単ですが、人件費コスト(原価)+販促費を抑えば、マネタイズできる可能性があると想定されます。

※2017年10月の時に、個人的に海外ゲーム攻略メディアを調査してた時のやつ
※人件費を抑えるために、採用は東南アジアを「マレーシア」「フィリピン」「インドネシア」あたりと設定して、コストを日本の1/3と仮定し、「売上(アメリカ・イギリス)ー原価(東南アジア系)」が成り立つか調べていた。


今後、海外ゲーム攻略メディアで起きそうなこと

海外ゲーム攻略メディアのサイト構成・検索結果を踏まえた上で今後起きそうなことを書いて行きます。

①ゲーム攻略メディアのデザイン変化
過去、スマホゲーム攻略サイトといえば、「パスドラ非公式Wiki」が有名であり、トップページは2カラム+「テキスト表記」「サイトマップ形式」でした。しかし、Gamewithが拡大していく中で、現在のように3カラムデザインが主流になってきています。

■昔(パズドラ非公式wiki)

■今(Gamewith)


しかし、海外では、3〜4年前の「Wiki型形式」が現在でも主流で、今後Gamewithの流入数が増加すると、日本のようなデザインに画一化されている可能性があり、また、日本式のデザインが海外で受け入れられるかもポイントになりそうです。

追記)ゲーム攻略サイトが今のデザイン形式になったのは、SEO観点もあり、他領域のような記事一覧が表示される「フィード型」の場合、「〇〇×攻略」で検索順位が上がってこないという理由もあります。

②攻略サイトのトップページタイトルの画一化


現在、海外で「攻略」を指すキーワードとしては「walkthrogth」「guide」「guides」「 Wiki」など様々なキーワードが使用されています。

過去、日本の場合「攻略」を表す用語は「Wiki」「攻略」「速報」「まとめ」など様々なキーワードが混在しており、

「〇〇 攻略まとめ」
「〇〇 攻略」
「〇〇 wiki」
「〇〇 攻略速報wiki」


など単体・複数ワード掛け合わせなどが混在している状況でしたが、今後Withが拡大していくとこの辺りの表記が統一されていくと思われます。

正直どうでも良いといえば良いですが、過去乱立していた表記をどう統一するか考えていた人間としては気になったので書きました。

なぜ海外に進出したのか?


こちらは市場規模の大きさの問題だと思います。

ゲームアプリ関連の方々ならお分かりだと思いますが、日本で一世を風靡したモンスト・パズドラなどが下火になっています。

ゲーム攻略関連の検索ボリュームはスマホゲーム市場の伸び率に比例しますが、国内ゲームアプリ市場の伸び率は全盛期と比較して鈍化しています。

特にモンストなどビックタイトルのアクティブユーザーが低下すると検索需要にダイレクトに影響するため、まだ未開拓の海外に進出してサービス拡大していく必要という誰でも思いつくやつです。実際にやるのは別問題ですが・・

引用:https://gamebiz.jp/?p=212901

※ちなみにビックタイトルが低下しても国内大手ゲーム攻略サイトの流入数は大きく変化しないと思います。こちらはシェア率の問題なので割愛します。

GAMEWITHの海外進出に期待


以上が、今回のリリースで感じたことです。スマホゲーム攻略サイト全盛期から関わっていた人間として、日本から海外で成功する事例を見れるのは嬉しいので期待しています!