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和声覚え書きシリーズ 第3回・フリギア終止

はじめに

第3回では半終止で使われることもある特徴的な終止をご紹介します。この終止は「フリギア終止」と呼ばれることもあります。

フリギア終止の基本

基本の形はこちらになります。

1. 基本の連結

長調、短調ともに使うことができて、使い勝手の良い連結です。

2. 応用、経過音が入る例

また、直接的なフリギア終止ではありませんが、このようにフリギア終止の連結に、経過音が入ることもあります。またその響きを単体で使うこともできます。

右の例はドッペルドミナントの第二展開形の根音省略形の第七音重複(わかりにくい…)といわれる和音ですが、このようにフリギア終止に経過音が入ったものが固定されたと考えるとわかりやすいかもしれません。

3. 応用2、ドッペルドミナントの多様な例

さらに、ドッペルドミナントの応用として、下方変位や第9音を含めた形を使うこともできます。
第9音を含めたものは「ドイツの6」とも呼ばれ、そのままⅤ度に進行するとバスとテノールの間に連続5度ができます。この連続5度のことを「モーツァルト5度」といいます。
この連続5度はグレーゾーンに属するもので、許容するかどうかは人によって異なります。「和声理論と実習」では許されていますが「新しい和声」では許容されていないようです。

4. Ⅱ度の7の和音を使う例

まとめ

今回の内容は短めでしたが、覚えておくと使い勝手のいい連結になります。ぜひ使ってみてください。

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