現実にするまで動き続けた結果が、良いアイデア。
アイデアとは、「天から降ってくるもの」「ある時ハッと気づくもの」のようなイメージを持たれる方が多いと思います。私自身もそう思っていた時期があります。
しかし今は”降ってくる”という感覚から変わり、「アイデアとは、それまで考え得ていたことが結びつくタイミングである」という感覚になっています。今回は、私の体験も含めてお話ししたいと思います。
”お題”が、良いアイディアを出すために最も重要なもの
良いアイデアを出すために重要なのは「お題」です。「テーマ」とか「アジェンダ」という表現でもいいですが、”何について考えるのか”このポイントが、アイデアの良し悪しを決めています。
「何に興味を持っているのか」というお題をテーマに考えてみた時、私自身は、プロデューサーとして仕事をしている中で、以下のことに非常に強い興味があります。
・世界展開
・自分らしさをどのようにして活かすか
・地方創生
・女性活躍
・どうすれば日本のコンテンツやインフルエンサーの方が世界で活躍できるか
この興味のあるところを、常に「お題」として自分の中に持っています。 そして、常に考えているからこそ、今まで得た情報や、新たな人や場所と出会った時に「あ、これ役に立つかも、つながるかも」とアイディアに結びつくのです。
「自分が何に興味、関心があるのか」「何の問題に対して解決したいと思っているのか」 これがスタートになり、アイデアは生まれてきます。
考えない瞬間がきた時、カタチになる
「アイデアを出さなければ!」と考えている時は、なかなか良いアイデアは出てきません。しかし、 考えて…考えて…考えて…考えて…考え尽くし、ある時それについて考えない瞬間がきます。これがカタチになるのです。
この感覚がもてるようになってからは、私自身とても楽になりました。「いつか必ず答えは出るものだ」と思って生きられるようになったのです。
今の私は、過去の経験から「考えきった後には必ず何かしらのきっかけでアイデアが形になる瞬間が来る」と信じていますが、昔の僕は全く信じていませんでした。 アイデアの種となる情報やきっかけがあったとしても、それがアイディアになるとは信じられなかったのです。
信じられなかったのは”経験がなかった”というのもありますが、アイディアは”見つかるもの”だとは思っていませんでした。
アイディアは「いつか必ず降りてくるものだ、見つかるものだ」と信じることが大切です。
きちんと信じていれば、アイディアとして形になります。
Airbnbの創業者ブライアン・チェスキーは、「信じて、動き続けた」
「良いアイディア」の例としては、世界的に民泊を広げたAirbnbの創業者、ブライアン・チェスキーが挙げられます。
彼は民泊を広げた会社の創業者ではありますが、最初から民泊事業がやりたかったわけではありませんでした。
当時、サンフランシスコに住んでいた彼は別事業で資金不足に陥っていました。何とかしてこの窮地から抜け出そうとした彼は、カンファレンスなどで世界中から人が集まり、宿が足りなくなった際に自宅兼オフィスの空きスペースを貸し出すことにしたのです。それがとても喜ばれ、「これはニーズがあるかもしれない 」と思った彼は、事業化を進めていきました。
しかし、これは”カウチサーフィン”といって昔からあったビジネスで、目新しいアイディアではありませんでした。ではなぜ、事業として成功できたのか。
それは、彼がビジネスについて非常に強い関心をもっており、”いかにして多くの人に使ってもらえるサービスにするか”というところにこだわりきったからです。その結果、今では世界中に旅をする喜びや、新しい宿泊の形を提案する会社になりました。
信じて実現するまで動き続ければ、「良いアイディア」になる
ブライアンは当初、起業アイディアを思いついて色々な投資家にプレゼンテーションをしましたが、「この事業はそんなに大きくならなさそうだ」「目新しくもない」「危ない」「セキュリティはどうするのか」と言われ、あまりいい反応が得られませんでした。
しかし、彼は信じて実現するまで動き続けたのです。その結果、ビジネスとして成功し、結果も残せたため「良いアイディア」となりました。
このことからも、「良いアイディア」を決める大きなポイントは、アイディアを出した後に実現するまで動き続けたかどうかだと言えます。
「良いアイディア」と「そうではないアイディア」を分けるもの
僕の思う「良いアイディア」とは、アイディアを出した後に実行し、しっかりと結果を残せたものです。「起業したいです」「 事業のアイディアを考えています」という方は、とても多いと思います。僕も、昔はそうでした。
しかし、同じようなアイディアを考えている人はたくさんいます。素晴らしいアイディアもあれば、 大したことないアイディアもありますが、その良し悪しを決めるのは「アイディアを実現するまで動き続けたかどうか」ということです。
ぜひ、あなたも実現するまで動き続けてくださいね。
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(文章構成/執筆:中村綾)