【35】JICA協力隊の人たちは日本に帰ったら無敵モードだと思う
先ほど、こんなツイートを見かけました。
僕は島での生活は普通に好きなんですが、好きと体がもつかは話が別です。今はもう慣れましたが、え、マジかよ…みたいに思うことが多々ありました。今もありますけど。
と、いうわけで今回はアフリカはケニアの島で5か月弱ほど過ごしてきた僕が「いやここはしんどい」と思う部分をあげていきます!!!
住んでるところ
僕が住んでいるところは、首都のナイロビからバスで13~14時間、そこから船で一時間の距離にあるところです。一言でいうと、かなり僻地です。現金おろしに行くためには、ATMが利用できる町まで一時間かけていかないといけないし、設備の整った病院に行くのも同様です。舗装されている道など一つもないところです。
余談ですが、以前バクテリアにお腹をやられ発熱し、島から病院まで行ったときはマジでしんどかったです。遠い。船の中で横になり、バイタクでいつもの病院まで向かったら「あぁ、あそこ閉まったんだ。最近」と言われ、そんなことある?病院やで?と思いながらも別のところに向かうと「今医者がいない」と言われ、いやいやいやそんなことある?医者のいない病院ってもうただの箱では?とか思いつつも病院をはしごし、なんとか治療を受けました。
クラファンのスライドからそのまま流用します
こんな感じです
生活
ここからはそんなところに住んでいる僕の一日としんどいポイントを紹介していきます。大事なことなので何度も言うんですが、僕は島での生活は好きです。ただ悲しいことに、ひ弱もやしBoyの僕では体のキャパが追い付かないのです。健康な体って大事だなぁとひしひし感じています。
①起床
僕は基本的にいつも7時とかに目覚めます。みなさん、起きて最初にすることは何ですか?多くの方がトイレと答えると思います。僕もご多分に漏れずそうです。トイレだけに。トイレって家の中にあるもんですよね?ところがどっこい、僕の住んでいるところは違うんです。家の外にあります。
こっちの家は日本の家のようにトイレ、風呂、キッチンなどが家の中にギュッと全部詰まっているわけではなく、「コンパウンド」と呼ばれる土地の中にそれぞれバラバラに散らばっています。
こんな感じです。そんなめちゃめちゃお互いに離れているわけではないのですが、日本の生活からすると考えられないですよね。お風呂共用とかトイレ共用のアパートや寮に住んでる方はわかるかもしれません。いちいち部屋を出てトイレだのシャワー浴びるだのしなくてはいけないあの気持ちが。
トイレをして、顔洗ってひげ剃ってコンタクト入れて…の一連の作業で自分の部屋と外の水タンクを往復するのが地味にめんどくさいです。あとトイレは穴です。ひどいときはハエの羽音が嵐のように聞こえます。たまに蛇も出ます。夜は床がゴキブリの絨毯になるので、ひたすらトイレは我慢か野に解き放つしかありません。良くないとわかってはいるけれども。
僕は朝シャン派なのですが、ここにはシャワーなどなく、雨期は雨水を組み貯めたタンクからシャワー用の水を持ち出せばいいのですが、そうでないときは湖に飛び込み沐浴です。朝レイク派です。住血吸虫という寄生虫にかかる可能性大なので、僕は薬を常備しています。検査は島でも受けられます。
この家から体を洗うエリアの湖までは割と遠く、歩いて往復で10分くらいかかります。日本で「あ~~~風呂入るのだる~~~」とか思ってた自分を蹴っ飛ばしたくなる距離です。ちなみに湖はどこもちゃんと区画分けされていて、ここは男性、ここは女性みたいな感じで区切られています。
ちなみに洗濯もここでします。水吸った洗濯物を歩いて運ぶのは割としんどいです。
次に、僕が結構アフリカ生活きついな〜と思う要因の一つが飯です。では見ていきましょう。
これ、朝ごはんです。文字通り、米だけ。
え?ってなりましたよ僕も。いやこのご飯はちょっとレアだったけど、基本的に朝飯はマンダジと呼ばれる揚げパンみたいなものだったり、パン(何も塗ってない)だったり。ちなみにご飯は僕がお金払ってステイしてるホストマザーが用意してくれます。
流石に冷え切った米だけを朝イチで食べきるのは虚しすぎる上にしんどかったので、アニマルズにも食べてもらいました。
②昼
湖でさっぱりしたら、島で一番大きなマーケットがある場所へ向かいます。未舗装な道で活躍するのは車ではなく、バイクタクシーです。未舗装な道に揺られながら、時には小川もバイクで渡りながら、10-15分程度で到着します。
未舗装な道のバイタクは乗るだけで疲れます。もうガッタガタですから。雨なんか降って地面がぬかるんだ日にはその疲労が倍になります。マーケットにつく頃にはもう結構エネルギーを消費しています。
そして人前に出ると厄介なのが、チンチョンチャン・ムズング(スワヒリ語で白人)攻撃です。今までの体感で書くと、ムズングは小さい子から、チンチョンチャンはわりかし大きめの子どもから言われる気がします。
人にもよるかもしれませんが、僕はこれめっちゃ嫌いなんですね。まず小さな子どもからのムズングハウアーユー攻撃は余裕があるときならはいはいかわいいねそうだね、で済ませられるんですが、いかんせん余裕があるときなんてないので大抵は全力無視します。
そして彼らは僕みたいな外国人を人間扱いしません。「珍しい生き物」を見るように接してきます。やたら髪の毛を触ってきたり、現地語でhow are youと言っても返して来ずにひたすらハウアーユーハウアーユー言ってきたりします。もちろんいい子もいますよ。
子どもだからしょうがないね〜って余裕があるときなら思えるんですが、なかなかそんなときはありません。たいてい嫌な気持ちになりながら無視して去ります。
それよりも厄介なのが中学生〜大人くらいの年齢層に言われるチンチョンチャンです。チンチョンチャンとは一般には、中国語の発音を真似てアジア人を馬鹿にするときに使われる差別用語です。
しかし、こっちの人はそもそもそれを差別と分かっていないのか普通に会話の中で使ってきたり、あるいはめちゃめちゃ馬鹿にしてるぜ感丸出しで言ってきたりします。人にもよりますがかなりウザいです。
もう長くいるのでどちらにもわりと慣れましたが、はじめの頃はキレるときもたまにありました。
こんな感じで、心も削られていきます。
③夜
夜はこれと言って特にありませんが、強いて言うなら飯でしょうか。またかよ。
何贅沢言ってんだと思われるかもしれませんが、基本的に同じもの&同じ味付けの繰り返しなので、めさめさ飽きます。
前、三食のうち二食芋とかだった日はもう笑けてきました。嗚呼、ラーメン食べたいと思いながら毎日過ごしています。
総括
僕の場合は、なにか嫌なことがドカーン!と一個あるわけではなく、日常の些細なストレスが積もり積もっていく感じでしょうか。
寝不足が続く日もたまにあるのですが、そんな日が続くと体の充電が0%で寝て、起きたら60%、その日寝るときには-30%...みたいになるときにもあります。寝付き良くなりたい。
これを2年間耐え凌ぐJICA協力隊だったり、途上国で働いている人はスゴイですよ。ほんとに。僕は5ヶ月弱で体が泣き叫んでいますが、2年も耐えたら日本で向かうところ敵無しになってそうですね。
そんな僕ですが、決して島の生活が嫌いなわけではないのです。むしろ好きです。ときどきぼーっとハンモックに横になって空を眺める時間とか。
灯りのないこの島では、満月の日には水平に枝を広げた木が月明かりに照らされて幻想的な世界を創り出したり。自然がすごくきれいです。
ちょうど滞在期間も残り一週間になりました。嬉しい気持ち半分、寂しい気持ち半分といったところです。
クラウドファンディングご協力のお願い
僕の住んでいる島は、HIV罹患率が非常に高いため、HIVテスト受診促進のためのプロジェクトと、学校に介入して性教育や、HIV/AIDSの授業を行うことで、若者のHIV感染を防ぐことを目的としています。詳細は下記のリンクから!もしプロジェクトに共感していただければ、1500円からサポートできますのでよろしくお願いします!