食虫植物と珍鳥を見に行った話(エッセイ)
こんにちは、とらつぐみです。前回も書いた気がしますがクソ暑くてやってられませんね。今日は先日大阪の植物園と動物園をはしごした時の日記のようなエッセイです。
咲くやこの花館
先日、大阪市にある咲くやこの花館に行って来ました。お目当ては、現在開催されている「虫を食べる植物展」。食虫植物の展覧会です。
↑今回が初めてではなく定期的に開催されているらしいが行くのは初めて。
咲くやこの花館は1990年の花博に際して建てられた市立の植物園。鶴見緑地にあるので、メトロに乗って向かいました。
鶴見緑地駅から歩いて10分...…なんですがこの間がとにかく暑い。
緑地公園といっても大きい道は舗装路なので、アスファルトの照り返しが酷くてさながら鉄板の上の肉。たまらず木が生い茂っている脇道(こっちは土)に避難。
植物園に辿り着くと、入り口に「アート」がテーマという展覧会のポスターやフォトスポットがありました。
チケットを買って中に入ると早速展示室があります。
博物館の特別展のように別にそれだけの展示スペースがあるイメージでいたのですが、そもそも咲くやこの花館には食虫植物が豊富に展示されていて、今回はそれにフィーチャーしている、という感じでした。
熱帯、砂漠、高山、極地など様々な地域の植物が見られて見応えがあります。屋外展示は熱帯よりも暑くてすぐ撤退してしまいましたが...…
熱帯の食虫植物は、土壌の栄養素がすぐに分解されてしまうため、不足している窒素やリンを補うため虫を取っているそうですが、栄養が足りていれば特に虫を捕まえることはないとのこと。意外と柔軟ですね。
食虫植物といえばなんとなく熱帯のジャングルに生えてるイメージがあったんですが、実は様々なところに生息しています。
一口に「ウツボカズラ」「モウセンゴケ」といっても種類によって暮らしている環境が全然違う、というのは驚きです。
涼しい高山地帯コーナーにもたくさんの食虫植物が展示されています。
展示室の植物を見終わったら吹き抜けのあるホールへ。ここがメイン会場っぽい。
ここでは食虫植物の身体の造りや、虫を捕らえる仕組みが詳しく解説されていて興味深かったです。「ウツボカズラの上になっているウツボと下のウツボでは造りが違う」というおそらく一生使わない知見を得た。
食虫植物は珍奇なビジュアルに目が奪われがちですが、虫を捕らえるための知恵としてあの形になっていったと考えると感慨深いものがあります。
天王寺動物園
一周ぐるっと回って満足したので、メトロを乗り継いで次は天王寺にある天王寺動物園へ。
その日はナイトズー(夕方〜夜にかけての展示)をやっていたので、16時半くらいに入園。真っ昼間よりは若干日差しもマシになっていて、動物たちも心なしか元気そうでした。
そして今回動物園に行ったお目当ては夜行性動物。天王寺動物園には夜行性動物専用の飼育舎があるのですが、夜になればまさに彼らの天下というわけです。
特に、飛べない鳥、キーウィは元気でした。
キーウィは夜行性の鳥で、夜の森で嗅覚を頼りに長い嘴でミミズを取って食べるという生態です。
普段キーウィの展示室を覗くと、のそのそ歩いているか、餌皿からご飯を食べるか物陰で寝ているか、という感じです(それもまたかわいい)。
ナイトズーのキーウィは、地面の枯葉に嘴を突っ込み、器用にミミズをほじくり出して食べる、野生の生態に近い姿を見せてくれました。
展示室内のキーウィが捕まえたミミズは、枯れ葉の下に埋められたフィーダー(餌やり筒)の中に入っているもので、自然に近い形の餌やりをする飼育員さんの工夫だそうです。
私が行った時には見れなかったのですが、屋外展示場でキーウィがミミズを探すのを見られる日もあったそうです。
日もどっぷりくれた後、奇妙な植物と動物をじっくり見て満足したので、まだ蒸し暑い夜の大阪を後にしました。
もうすぐ夏も終わろうとしている(ほんまか?)ところですが、みなさんも夏の思い出に変な植物や動物をみてはいかがでしょうか。
※夏のナイトズーは8/20までの期間限定のため終了しています。咲くやこの花館の食虫植物展示は9/24までです。
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お盆休み明けの疲れが取れない今日この頃です(とらつぐみ・鵺)