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鳥を愛でる(短編小説・エッセイ)

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野鳥観察のエッセイや鳥が登場する小説をまとめました。
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夜のはざまとエクリプス(小説)

夜の色が薄まって、暗い空に白い陽の光がぼんやり浮かぶころ。 都会の夜の賑やかさは鳴りをひ…

白鳥のいない湖(小説)

湖の南岸の水田に囲まれた小さな町、灰川町には冬になると白鳥がやってくる。 米山藍子がそれ…

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目白にメジロはいるのか(小説)

🕊️北条李の鳥の談話室🕊️ 第46回(2024年8月号):目白にメジロはいるのか この原稿を書いて…

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わたしと「推し」とオオルリ(小説)

山登りが好きな人は「そこに山があるから」登るというが、鳥はどこにいるのか探すところから始…

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あしゆびの黒い「シラサギ」(小説)

ここ数年、6月の初め頃、梅雨が始まるか始まらないかの時期の気候が一番鬱陶しい。 湿度が高…

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夜に鳴く鳥は鵺だけじゃない(エッセイ・鳥好きの無駄話④)

唐突な質問だが、読者のみなさんは「夜に鳴く鳥」と聞くと、どのようなイメージを抱くだろうか…

「鳥」の薄〜い話を100個書く・『鳥百物語』(エッセイ・鳥好きの無駄話③)

こんにちは。とらつぐみです。 最近暑すぎて外に出るだけで生命の危機を感じますね。 そんな状況なのでバードウォッチングも最近全然行けていません。 (行ったとしてもそんな暑い中鳥も見当たらない) なので例えば、今年の夏鳥は〜とか、渡り鳥の状況は〜とか、そんな最新の情報は何も言えない。 バードウォッチングに行っていないので、鳥に関して何か語りたいこと、議論したいことがあるわけでもない。 あったとしても、「でも今の私は、冷房の効いた部屋でTwitterをしているだけの人間だ

ツグミは春を思い出す(小説)

金曜日の早朝。自室の勉強机に突っ伏して寝ていた静は、窓の外で鳴く鳥の声で目を覚ました。 …

「先生」からの手紙(小説)

11月19日(水)  20時過ぎの職員室にて 先生へ 朝晩がめっきり涼しくなってきましたね。会議…

変ないきものと、わたしたち(上)(小説)

春の陽気、と名のついた強い日差しが容赦なく降り注ぐ5月の半ば。 休日の天王寺公園には、芝生…

変ないきものと、わたしたち(下)(小説)

上はこちら↑ ☆ ☆ ☆ キーウィは、コウモリなど夜行性動物が飼育されている獣舎にいた。…

創作のアンテナを磨く”野鳥観察”(エッセイ)

野鳥観察=バードウォッチングとは、その名の通り山野や河川などで野鳥を観察する活動のこと。…

身近な造形美、カワセミ(鳥好きの無駄話①)

鳥というものは、意識して存在を見ないと認識することもままならないものだったりする。 私も…

水鳥と「距離感」の話(鳥好きの無駄話②)

前回はこちら↓ 野鳥好きが気ままに語るだけのエッセイ、今回はカモなど水鳥について書こうと思う。 河原やため池などの近くを歩いていると見かける「水に浮いている鳥」。 鳥に詳しくない時は「あ、カモだ」ぐらいのものだったが、野鳥観察に目覚めてからはじろじろ眺めるようになった。 じっくり観察していると、脇を通るくらいでは逃げなかった水鳥も、近づきすぎると逃げられるようになる(視線が察知されているんだろうか......) 今回はそんな水鳥を観察して思ったことを書いていこうと思