旅の恥は掻き捨て〜時空を超えた想い〜
心を抉り削られる言動
悔しさと悲しみが入り乱れ
いずれ弾け飛ぶ
バラバラになった時に初めて気づいた
「私の人生は何の為?」
今はもう、何も見えない何も聞こえない。
そんな呼吸するだけの肉塊となった私にあなたは声をかける。「可哀想に、何も知らずに絶望しているんだね。いいかい?よーくお聞き。 誰かに与えられた悔しさも悲しさも意味はない。そんなものはどうだっていい。君が君という事が大切なんだ。君とは毎分毎秒止まる事なく内から湧き上がる感情の積み重なりなんだ。誰かに与えられたものではなく、自ら生み出したものから君の人生は作られている。この事を頭に置いておきなさい。」
「何を言っているの?内から湧き出る感情は、他者との接触がきっかけでしょ。勝手に湧きあがるものなんてない。他者に干渉して湧き出るの。」
「確かにそうかもしれない。だが、その感情が湧き上がるのは、それを望んでいるからではないのか?何かされても無視すればいいだろ。無視できなければ、無視できるように策を立てればいい。それなのに、君は何もしないでいた。」
「ふざけるな!誰がそんなもの望むか!それが出来たらやってる!」
「なぜ出来ないんだ?」
「それは、、、怖いからよ。無視したら今より酷くなる。人間は恐ろしいのよ、相手が目に見えて壊れるまで気づかないの。。。私には勇気がないの。」
「そうなのか?勇気がないのか?怖いから壊れるまで我慢しようと覚悟している、そんな君は勇気があるんじゃないか?なぜ我慢を立ち向かう勇気に替えない?立ち向かうまでいかなくても無視するくらいの勇気に。」
「そんなの、無理よ。仮に勇気を出しても結果が変わらなければ誰かに笑われる。馬鹿にされる。我慢しておけばって後悔する。」
「つまり、恥をかくのが嫌だと?」
「そんな簡単じゃない!」
「いいや、簡単にするとそうだ。自信がなく恥をかくのが嫌なんだ。」
「だったらなによ、、、そうよ!私は自信がない!これ以上恥をかきたくない!もう、大人しくしてたいの、、、」
「辛かっただろう。誰も助けてくれない、声すら掛けてくらない。だからこそ、自分で自分を助けるんだ。」
「、、、どうやって?」
「その恐怖を克服するには、それより大きい恐怖を認識して立ち向かうことだ。誰もが恐怖するものがある。それが何か分かるかい?」
「えっ、、、」
「それは死ぬ事だ。人間の最後が死ぬと決まっている。だから、無意識的に人は死への恐怖を感じている。では、いつ死ぬと思う?」
「そんなの分かるわけないわ。」
「いいや、分かるよ。」
「いつよ?」
「今だ。今も死に続けている。」
「はっ、何言ってるの?私は生きてるけど」
「それは認識が甘いだけだ。いいかい、生きとし生けるもの全て、毎秒歳をとる。宣告されないだけ寿命は減り続けているんだ。」
「」
「死を認知しろ。今も死に続けている事を。誰も思ってもいないが、確かに毎秒死んでいるんだ。そして、死んだら何もない。つまり、恥も何もないんだ。全て虚像なんだ。周りなど気にするな。君は君なんだ。無駄に傷つくな。」
「熱く語ってくれたところ、申し訳ないけど、分かるような分からないようなって感じ。」
「気にするな。おれは伝えたいと思った事を伝えているだけ。それに、少しは明るい顔になったじゃないか。」
「ほんとだ。」
「よく分からないでもいい。ただ、これだけは覚えておいてほしい。『人生という旅の恥は掻き捨て』自分に正直に生きて。」
「うん!ありがとう。」
「ところで、あなたは誰なの?」
「私は自分を信じられなかったあなたよ」
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