実はあなたもやっている、時間を食らう癖とは
意識していても、していなくても、実はあなたもやっています。
それが、先延ばしです。
わたしも極力先延ばししないように努めているつもりですが、それでも気がつくと先延ばしをしてしまっていることがあります。
ある調査では、実に9割以上の人が日常的に先延ばしを選択していた、という研究もあります。これは、仕事のような大きなタスクだけでなく、日頃の小さな選択も含まれているからです。
「ほこりが落ちてるな…帰ってから掃除しよう」「食べ終わった皿は…あとでまとめて洗うか」
こんな些細なことでも、同じ先延ばしです。
ほとんどの人が日常的に先延ばしをしている、ということですね。
先延ばしには、アイデアを作るなどクリエイティビティにかかわるメリットもありますが、当然ながらほとんどの作業では先延ばしをするメリットはありません。
先延ばしをすることによるデメリットの一つは、脳の機能が先延ばししている作業にとられてしまうことにあります。
先延ばししている作業があると、脳はあなたの気づかないところでその先延ばししている作業のことを考え続けているのです。
これにより脳の機能が低下し目の前の作業に集中できなくなるのと同時に、ストレスホルモンのコルチゾールが慢性的に出続けてしまい、身体にもダメージが蓄積されていきます。
先延ばし対策もさまざまなものがありますが、面倒な作業に対して有効なことは、手順を細かく書き出すことです。
いつも先延ばしにしている仕事であれば尚更ですが、手をつけようと思ったときに、結局毎回何から始めていいかを悩み出し、まためんどくさくなってやめてしまうことがあるかと思います。
特に完璧主義の特性が強い人に多いのですが、完璧を求めてしまって中途半端には進められない→めんどくさくなってまた先延ばしにしてしまう、ということがあります。
これを解決するのが、手順を書き出すということ。
例えば、「このソフトを左クリックして、カーソルを作成に持っていき、そのあと〇〇をクリックして…」という具合です。
「え、そんなに細かく?」と思うかもしれませんが、ここまで細かくすることが重要なんです。
手順を書き出した段階で、すでにその作業は始まっていて、そのままの勢いで完了できることもあります。
そうではなくても、そのメモを次に思い立ったときに見れば、やることが一目瞭然。すぐにとりかかれるようになります。
または、まず五分だけやってみる、という方法もあります。
さきほどの手順を書き出すこともそうですが、いざ始めてみるとやる気が出てくる場合や、特に日常生活の先延ばしでは、やってしまえばすぐ終わる作業も多いものです。
とにかく5分だけやってみるということを習慣化していくと、知らないうちに先延ばしが減っていきます。
先延ばしを減らす→集中力が上がって目の前の作業の質が上がり作業効率が上がる→時間ができる、という流れです。