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デザインに"賭ける"のはコストの無駄遣い コーヒードリッパー開発秘話 #8


苦手なプロモーション

前回ようやくサンプル製品を作り、モニターからのフィードバックをもらいプロダクトの改善をしていきました

これと同時に、BtoBしかしてこなかった中小企業が苦手とするプロモーション部分も話を進めていました。

そのなかで重要な要素は、写真・動画・文章
いわゆる、デザインと呼ばれる部分でもあります。

はじめは「自社でやればいい」と思っていたものの、いざMakuakeさんのサイトを見てみると、カッコイイトップ写真に動画、引き寄せられるキャッチコピーの数々に、「素人がこのままやってはまずい」という気持ちが押し寄せてきました。

デザインに賭けるのはコストの無駄遣い

コストは、じつは金銭的なものだけではありません。
その作業にかかる時間とお金を合わせてコストと呼びます
わかりやすく言えば、コストには労働コストと金銭コストのふたつがあるということ。

『付加価値のつくりかた』の著者、元キーエンスのコンサルティングエンジニアで高収益化コンサルティングを行っている田尻望さんは、この労働コストを「命の時間」とも呼んでいます
たしかに、労働時間は自分の命を使った時間でもあると言えます。

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今回のプロモーションでとれる選択肢をこれらコストを考慮して考えると、以下のふたつがあります。

①金銭コストをかけずに自社の労働コストを払ってすべて自社で行い、注目されにくい中途半端な写真・動画・文章でクラウドファンディングを行う
②労働コストをかけずに金銭コストをかけてプロに任せ、クラウドファンディングを行い、ここで使った写真・動画・文章を今後の販促に使う

「デザインはわたしでもできる」と思いがちですが、これは労働コストを伴います。
①は言わば、自社の社員が時間をかけて中途半端なモノをつくること、あるいは宝くじを当てるような確率でとても良いモノができあがるのに賭けること
これではそれこそコストの無駄遣いになってしまい、得策であるとは言えません。

たいして②のように労働コストをかけずに金銭コストを払ってプロに任せれば、安定した品質のカッコイイ写真、おしゃれな動画、キャッチーなコピーがはじめにできあがる上に、自社の労働コストを違うことに振り分けられます
さらにここでできたモノは今後の販促になんどでも使えます
これは賭けではなくなり、回収率の高い安定した施策となります

超短期的に見ないかぎり、はじめにいくらかコストがかかっても、②の選択肢の方が良いことは一目瞭然です。

なんだかんだこの点は社内でも揉めたのですが(笑)、なんとかBtoCのプロである広告代理店へ相談し話を進めることができました。

次回は潜在写真・潜在動画を撮影した際の話を配信予定です。

▼プロに任せてできたクラウドファンディングページ▼

▼クラウドファンディングでつくったコーヒードリッパー▼

▼連載リンク▼

▽本編▽
#1  閉塞感から始まったコーヒードリッパー開発
#2 ひとつめの落とし穴
#3 科学的な味の追及方法
#4 クラウドファンディング出品ではどのサービスがいいのか?
#5 プロダクト開発で問われる〇〇力
#6 カンタンにユーザーの声を集計する方法
#7 プロトタイプのチカラ
#8 デザインに"賭ける"のはコストの無駄遣い(本記事)
#9 素人とプロの違い
#10 食品プロダクトの壁
#11 プロモーションがもっとも効果をあげるタイミング
#12 達成率95%と29%のボーダーライン
#13 設定ミスで失ったメリット
#14 プロダクト販売に使うECサービスはどれがいい?

▽きっかけ編▽
#2 -1 きっかけとなった派生品開発プロジェクト①
#2-2 きっかけとなった派生品開発プロジェクト②
#2-3 きっかけとなった音声メディアの言葉
#2-4 体系化されているアイデアのつくりかた

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