そもそも株式会社ってなんですか?
「○○株式会社」、「株式会社○○」・・・日ごろからいろいろな会社にお世話になっているわけですが、そもそも株式会社ってなんでしょうか?
株式会社の仕組み
株式会社とは、多くの人がお金を出して作った組織のこと。
そして、そのお金を出した額の大きさによって「株式」というものを発行する企業形態のことです。
株式会社は、事業の拡大や安定した経営を実現するための資金調達手段として利用されてきました。
このときお金を出して株式をもらった人のことを「株主」と言って、その企業の利益や経営について口を出す権利を持ちます。
株式会社の特徴は、株主の責任がお金を出した額に限定されていることや、上場していれば株式の売り買いが比較的カンタンになる、ということもあります。
一番はじめの株式会社
世界初の株式会社は、1602年にオランダでできた「オランダ東インド会社」と言われています。
当時は、飛行機もない時代。
船で海を渡ることさえも、とてもリスクがありました。
それでも船で旅をすることで、遠くの場所にある資源や植民地獲得という大きなメリットがあったため、このメリットとリスクを分散させるために資金を持ち寄る仕組みがあったのです。
これを明文化し組織化し大きくしたのが、オランダ東インド会社。
多くの株主から資金を集めて大規模な事業を展開し、アジアとヨーロッパ間の貿易を独占して商業的に大きな利益をあげることができた会社となりました。
その後も200年以上にわたって活動を続け、世界初の多国籍企業とも言われています。
世界初はどの会社?
オランダ東インド会社は世界初の株式会社・・・と書きましたが、実際には、所説あります。
たとえば、日本で最古の会社として名前が挙がるのが、「金剛組」。
西暦578年に、聖徳太子の命を受けて創設されたといわれています。
オランダ東インド会社より1000年以上も前にできて、実際に1400年以上続いているわけなので、世界一長く続いている会社かもしれません。
何度か危機がありましたが、現在は高松建設のグループに入っています。
「じゃあ、金剛組が世界初の株式会社じゃない?」と思うかもしれませんが、金剛組は(少なくとも創立時は)現代の株式会社とは違う組織習慣で作られていました。
そういう意味では、古代ローマやイスラム帝国でも同様の組織があったようなので、金剛組は世界初ではない・・・ということのようです。
長く続く秘訣
いずれにせよ、株式会社という組織を長く続けていくには、いろいろな条件、仕組みが必要です。
長く続く理由としてよく言われていることのひとつに、世襲制でなく、適切な人材を経営者として選ぶこと、という点があります。
こうすることで、時代や経営環境の変化に対応しながら、長期的な視点で経営を行うことができるといわれるためです。
オランダ東インド会社や金剛組ほど長く続いているわけではありませんが、アメリカのテック大企業では、AppleやMicrosoftなど、CEOが変わっても継続的に大きな価値を提供している会社があります。
「こういった会社のなにが長期にわたって価値を提供し続けられる要因なのか?」という問いを考え続けることが重要かもしれません。
▼仕組みで強い組織をつくる▼