スタートアップの1人目情シスに転職して感じたこと
この記事は何の記事?
転職をしてからの振り返り記録です。
同じようにベンチャーへの転職を悩んでる人、ベンチャーで奮闘してる人の参考になると嬉しいです。
どんなところで働いてるの?
IT系と非IT系の混雑するスタートアップで働いてます。
そして平均年齢高めで、良い意味でも悪い意味でもあまりスタートアップらしさが無い環境です。
そのため、外からみたら心躍るような魅力的な福利厚生がある訳でも、キャピキャピしたイベントがある訳でもないです。
その代わり給与や裁量は大きく、「経験を積む」という点では理想的な環境です。
また、事業やプロダクトに貢献する事に対して貪欲で、部署・役割に関係なく事業貢献ひいては売上に貢献することを求められます。そのため、バックオフィスでも管理業務に閉じず、事業に関わりたい人にとっては非常に良いと思います。
ベンチャーやスタートアップと一言で言っても、色々な環境があるんだなと改めて実感しました。
振り返り(何をしてきたの?)
粒度がバラバラですみません…
情シス立ち上げに伴う社内調整や予算、中長期目標策定
社内システムの洗い出し、管理方法見直し
アカウント管理、入社・退職対応業務の見直し
SaaSの活用提案、導入提案、運用保守巻き取り
グループウェア、チャットツールの運用見直し、運用保守
パソコンの管理方法、ライフサイクルの見直し、Intune導入展開
Android端末MDM導入展開
ISMS運営、審査対応
内部統制に対応するシステム運用設計と業務フロー作成
移転に伴うIT範囲見直し、調整
GASやJSを使ったちょっとした内製ツール開発
ヘルプデスク
などなど
よかったこと
多様な経験が積める(情シスの立ち上げ、IT予算や計画の立案、ISMS、IT統制)
メンバーとして参画する経験に加えて、スタートアップ、情シスの立ち上げを経験したことで自分のやりたい事がより鮮明になった。
俗に言う「モダン」なIT環境に触れることができる。
上の階層と直接仕事ができる。ミッション、バリュー、直接経営層や株主総会決議などとIT投資や今後の計画の話ができたのは貴重な経験
1人目情シスで組織も作っていっているところなので、組織の文化を作れる。この会社での情シスは自走を促すのか、IT介護もするのか?とか。
悪かったこと
スタートアップでも意外とヘルプデスクが多い。(情シスが入った途端みんなが頼ってくれたので良いことかも?)
プロダクト優先の思考が強く、セキュリティや統制の優先順位が低い。おざなりになりがち。
スタートアップだからといってIT投資に明るいとは限らない。お金に非常にシビア。しょっちゅうバトル。
仕事に追われて、手を止めて考えたり、全体最適を行いたくても人手が足りない
リテラシーが高いメンバが多い分、情シスも「開発メンバー」同等の相談があり質問の難易度が高い。
業務量を調整しないと非常に忙しい状態が続いてしまう。
事業、売上が優先される、福利厚生や働き安さや良い環境づくりは個々人任せ。
これからやりたい、次に生かしたいこと
スタートアップの1人情シス、経営層と直接仕事ができる環境を通して、大きく2つ自分の中の意識が変わりました。
1つ目に、権力(地位?)にもう少しこだわろうかなという点です。
現場レベルの理解が得られても、上長の理解が得られても予算が取れなかったり、IT戦略の承認をえられないことがありました。これまでも同様のことはありましたが、それは非IT系の企業でのことで、ITに理解が深くないからだと思っていました。
しかし、実際はIT系のスタートアップでも同様のことがあり、もちろん私自身の力不足もありますが、何かを成し遂げるには権力があるに越したことはないなと身をもって実感しました。そのため、接待をするまではいかなくとも、できる範囲で気に入られるように、また部署外から評価をわかりやすく得られるようにアウトプットもしていくようになりました。
2つ目に、コーポレートエンジニアとして実現したいビジョンを具体的にし、経営層に求めていることを明確にすることの大切さを痛感しました。
入社前は現場前任レベルでやりたいことや、目指すゴールの話はしており、そこの認識は問題無かったのですが、経営層の求めている役割やアクションは異なるものでした。
そのため、だんだん周りのバックオフィスメンバーとミッションやビジョンにずれが生じ、やりたい事が出来ない、予算配分や施策が自身の理想とは別の方向に向いてしまうといったことがあり、経営層を含めた全員に、実施しようとしていることの必要性や価値を理解してもらうことにとても苦労しました。
私自身も、前職では経営層と直接、コーポレートエンジニアの役割や目指す姿、提供できる価値といったものを事細かに話す機会がなかったため、入社前に認識をしっかり合わせるといったことができていなかった事も原因だと思っています。
今後について
今後は社内のITを整えていくのは当然ですが、そこに留まらず社内ITの立場から事業へもっと貢献していきたいと考えています。
具体的なアプローチ方法や考え方はまた別の機会にまとめられたらなと思います。