IL-6阻害剤とCOVID-19治療の重要な関係性
COVID-19治療において、有益な結果が報告された。
本臨床試験において、IL-6受容体拮抗薬であるトシリズマブとサリルマブによる治療により、ICUで臓器サポートを受けているCOVID-19の重症成人患者の生存率のアウトカムが改善されたことが報告された。トシリズマブとサリルマブは、共にIL-6阻害剤である。
2021年4月21日、日本の厚生労働省は、慢性関節リウマチに対する治療のために処方されるJAK阻害剤(バリシチニブ)をCOVID-19に対する治療薬として承認した。今後、日本国内では、レムデシビル、デキサメタゾンとバリシチニブの3つの薬剤が、COVID-19の中等症と重症患者に対する治療薬として処方される。
実臨床として、COVID-19の患者と医療従事者は、COVID-19の中等症と重症患者に対する治療薬の選択が多くなることを非常に有り難いこととして受け止めている。
ヒト化抗IL-6受容体モノクローナル抗体は、IL-6と受容体(膜結合型、分泌型)との結合を阻害する。世界初のIL-6阻害剤として開発された抗リウマチ薬は、商品名アクテムラ(Actemra、中外製薬)と商品名ケブザラ(KEVZARA、サノフィ、旭化成ファーマ)としてすでに日本国内でも承認されており、関節リウマチやキャッスルマン病等の疾患に対して適応がある。2008年の発売以来7年間の売上高は1000億円以上である。
Author contributions
T.H. wrote the manuscript. I.K. carefully reviewed the manuscript and commented on aspects of clinical medicine, shared information on clinical medicine.
Disclosure of potential conflicts of interest
The authors declare no potential conflicts of interest.
Data availability and Consent to publish
This manuscript is an editorial and does not contain research data.
Therefore, there is no research data or information to be published or opened.
Acknowledgments
We thank all the medical staffs and co-medical staffs for providing and helping medical research at National Hospital Organization Kyoto Medical Center.
がん医療専門ドクター/癌ゲノム医療/新興感染症 New Engl J Med. Published on April 23, 2021. by 京都@takuma H
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