自分でも文章創作をしたいと思うキッカケとなった小説について
閲覧いただきありがとうございます!
私は2020年末辺りから文章創作(短編小説)を書き始め、これまでは淡々と作品投稿だけしてきたのですが、最近、noteで「読書の秋2021」なる取り組みが行われていることを知り。
せっかくなので今回は作品投稿から趣向を変え、「自身でも文章創作をしたい」と思うキッカケを与えてくれた小説について、書いてみようと思います。
なお、基本的には本の内容については触れず、本を読むきっかけや読了後の感想を中心に書いていこうと思いますので、どうぞ宜しくお願いします!
1.出会い(関連小説:尾崎世界観さん著「祐介」)
見出しにも書いている通り、この「祐介」という作品は私にとって小説との出会いの一冊と言えます。
というのも、学生時代はまったく小説というものを読んでこなかった私。
大学生の頃には、小説読むのが趣味って何かカッコいいという、とても浅はかな理由で、当時話題になっていた小説を5冊くらいまとめ買いしたものの、結局のところ数ページ読んで挫折…。
というように、昔からどうも小説は自分にスッと内容が入ってきてくれず、馴染むことができないでいました。
そんな状況の中で発売されたこの「祐介」という作品。
小説をまともに読んだことのない私でしたが、この本は発売してすぐに書店に買いに行きました。
というのも、私はクリープハイプが大好きで、尾崎さんのラジオや雑誌のインタビューでの発言、そして何より書く詞が好きだったため、そんな尾崎さんが書いた小説ということで、まともに読んだことない小説というジャンルでしたがもう一度挑戦してみようと思い、作品を手に取りました。
そしてその結果…
この「祐介」という作品はあっという間にスラスラと読み進められ、気づくと読了してました。
なんとなんと、人生で初めて小説を最後まで読み切ることができたのです。
内容については割愛しますが、尾崎さんの書く小説は、やはり歌詞とは違うのですが、それでも尾崎さんの視点というか、感性というか、そういうのが散りばめられてるように感じました。
文章自体も、何だかテンポがよく、とても心地よく感じました。
尾崎さんはどこかのラジオ番組で「苦労して書いた作品をあっさり読み終わられるとどこか寂しい感じがする」といった発言をしていたと記憶してます。(記憶違いだったらすみません)
ただ、これまで小説をまともに読み切ることができなかった私からすると、こんなにスラスラと読み切れる文章をかけることはとてもすごいことだと感じます。
そして、作品自体は決してあっさりではなく、読後にはなんとも言えない心地よいドンヨリ感が残りました。
この作品のおかげで、私の小説に対する苦手意識がなくなり、それ以降いろいろな小説を読むキッカケとなりました。
そのため、この作品と出会えたこと、とても感謝してます。
2.衝撃(関連小説:遠野遥さん著「改良」)
見出しの通り、この作品には本当に衝撃を受けました。
なんというか…
「美しさ」というテーマに対し、こんな視点で、こんな切り口で、こんなストーリーで小説を成立させているということ。
本当にすごい作品だなと思います。
もともとこの本を手に取ったきっかけとしては、遠野遥さんが「破局」で芥川賞を受賞された時期で、本屋の入り口で「破局」が並べられており。
なぜか、直感で「この本読みたい」と思い、まずはその日のうちに「破局」を購入しました。
ただ、調べてみるとどうやら「破局」の前にも別の作品を出していることを知り。そして購入したのが「改良」です。
私は音楽を聴く際もそうなのですが、基本的に気になる作者・アーティストを見つけた際は、古い作品・アルバムから順を追ってチェックするのが好きで。
なので、遠野さんの作品も先に購入を済ませていた「破局」ではなく、「改良」から読み始めました。
読んだ結果については、前述の通りとにかく衝撃でした。
その後、「破局」もあっという間に読み終え、こちらも大変好きな作品なのですが、個人的には、よりソリッドというかシンプルな印象のある「改良」の方が好きです。
なんとなく
・「改良」はインディーズ時代の渾身のアルバム
・「破局」は待望のメジャーデビュー1stアルバム
って感じがしてます。
あと、遠野さんでいうと私が今まで出会った作家さんの中でいえば、文体が一番好みです。シンプルで心地よく読み進めることができます。
私は小説は単行本でしか買わないので、最新作「教育」の発売も今か今かととても楽しみにしてます!
3.決意(関連小説:カツセマサヒコさん著「明け方前の若者たち」)
この小説もいっきに読了しました。
そして読んだ時の感想は「なんかすごく悔しい...」というものでした。
と同時に「自分でもこんな作品を作り出せるように頑張りたい!」と決意を抱かせてくれました。
「悔しい」という感想についてですが…
こんなこと思ってしまうのは大変おこがましいですが、
「自分もこんな作品が作りたかった、この淡い時代の物語とその一連における感情をこんなふうに表現できるような作品を作りたい」
と素直にそう思わされ、それ故の感想です。
つまり本当に本当に素晴らしく自分好みの小説だったということです。
私の勉強不足で、この本を手に取った当時は作者のカツセマサヒコさんのことは存じ上げておらず、購入自体は完全な直感でしたが、結果として大成功です。
いろいろと作品を読んできましたが、この「明け方前の若者たち」を読んだことが最後の一押しとなり、自分も作品を享受されるだけでなく、同じように誰かの感情(喜怒哀楽やそれらに分類できないような曖昧な気持ち)を刺激できるような作品を作り出す側になりたいと思うこととなりました。
そんな思いにさせてくれたこの作品にも本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
以上が私が刺激を受けた3作品です。
ぜひ、同じく上記の小説好きだという人がいたらいろいろ話してみたいものですし、読んだことない方はぜひとも読んでみてほしいです。
最後まで、閲覧いただきありがとうございました。
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