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身体と脳に効く話 対話を習慣化する (財団法人郵政福祉「りんりん」第190号(2010年9月1日発行)に掲載されました。)
たわいもないおしゃべり、とても大切だと思います。でももし、たわいもないおしゃべりをする雰囲気で、親と子の対話ができたなら。家族のコミュニケーションは、一歩深まる思います。 成長痛?足首を痛めた少女「中学1年生の娘が足首の痛みを訴えている」との依頼を受けたときのことです。テニス部に所属していた彼女(Tさん)に、特に思い当たる原因はありません。そのせいか、逆に痛みへの不安を強く持っており、「このままではいずれテニスができなくなるかも」と心配していました。 そこでテニスの練習方
身体と脳に効く話 「答え」よりも大切なもの(財団法人郵政福祉「りんりん」第208号(2013年9月1日発行)に掲載されました。)
困った時、問題を抱えている時、ついつい誰かに答えを求めたくなる。 でも本当に必要なのは、答えにつながる過程なのかもしれません。 腰痛が起きた本当の意味夏の暑さがまだ残るある日のことです。困り果てた様子のメールが一通、送られてきました。送り主は40代前半の女性、Nさん。働きながら子育てをしていらっしゃるお母さんです。腰が痛くてたまらないということなので、ストレッチをしながら少しずつ筋膜のこわばりをほどいていきました。やがて筋肉の凝りがほどけていくと、「実はですね…」と、いま
身体と脳に効く話 〝あの頃〟の写真をジッと見つめてみる。(財団法人郵政福祉「りんりん」第202号(2012年9月1日発行)に掲載されました。)
人の記憶とは、とても不思議なものです。楽しかったことも、辛かったことも、ふとしたきっかけで、走馬灯のように呼び起こされます。 常に不機嫌そうな女性記憶の蘇り方は、記憶の種類によっても違います。楽しい出来事は、一瞬で呼び起こされますが、悲しみや苦悩は、ゆっくりと時間をかけて浮かんでくることが多いものです。そう、あたかも「腫れ物に触る」ように。それはきっと、私たちの脳も、痛みに警戒しているからなのでしょう。 まだ駆け出しだった頃のことです。修行先の治療院に足しげく通ってくれた
身体と脳に効く話 思春期の少年が求めていた「聴き手」(財団法人郵政福祉「りんりん」第196号(2011年9月1日発行)に掲載されました。)
思春期、一般的にその年頃の子どもたちは、扱いが難しいとされています。しかし私たち大人も、誰もが必ず通ってきた道のはずです。 普通に「生きる」とは?多くの人は、自分が生まれ育った環境を「普通」だと思っています。子どもたちが過ごす「普通の環境」とは、親がかつて育ってきた環境に強く影響され、あるいは受け継がれてきた「家庭の文化」の中にあるとも言えるでしょう。 親にとって「普通の環境」でも、子ども自身が大人になっていくプロセスでは、周りの大人が理解できない悩みを抱えるものです。場
身体と脳に効く話 どこか遠くへ行ってみる (一般財団法人郵政福祉「りんりん」第217号(2015年3月1日発行)に掲載されました。)
「子どもが暴れまわって困っている」 そんな相談がありました。 「自分を分かってくれない」とイライラする息子。 しかしその反抗期は、息子が体験した一人旅を経て、家族がお互いを思いやるきっかけへとつながったようです。 骨をポキポキ鳴らす癖もうそこまで春が来ている頃でした。「息子が首や背中が痛いといって辛そうだ」という依頼がありました。連絡をしてきたのは40代の女性です。中学生の息子さん、K君は首や背中の骨をボキボキ鳴らす癖があるようです。さらに話を聞くと母親はK君
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