てっぺんハゲおやじ 音楽フェスの沼にハマる 膝まで③
ねぇねぇ みん~な~ 黒いTシャツ着て ライブでしょ? 楽しかったの? ねぇ~
酔っ払いおばさま 舟さんsay 大阪環状線車内にて
突然、50歳を前に与えられた むちゃぶりミッション!?
「BABYMETAL好きになってください」
それまで 僕のBABYMETALの認識は
3~4人ぐらい? アイドル? 黒い服?
程度だった。それでも僕にしては、かなりの情報量だったと思う。
しかし、「流行=悪」の堅物である僕の人生において、これまでも、そしてこれからも「なんら必要のないワード」であった。
「そのーーBABYなんちゃらって あれだろ? アイドルだろ。今風前髪君は知ってるの?どうなの??」
僕から見事満貫を上がって上機嫌な今風前髪君は「うんうん」と頷きながら
「メタルなのに 歌凄くて かわいいって感じです
天使の舞みたいな 見ても損はないかな」
とサラッ告げて黙々と手を動かしていた。
この若者の
「見ても損はない」
という言葉(ハンマー)は
「オホーツクで一番アタマがカタイ」という頭(岩)をなぜか簡単に破壊したのだった。
そうだ、そうなんだよ、僕が仲間から薦められたミュージシャンを見たり聞いたりしてもなんにも「損はない」のである。
「それじゃ、帰ったら動画でもチェックしてみるか せっかくだし・・・」
これが沼への第一歩 →→→ ~沼にハマる くるぶしまで~
提案者である不良カナダ人 セバスチャンは嬉しそうに
「パパさん、いいですよ~。素晴らしいです。是非、動画みてくださーい。
あのね、彼女達のステージは世界では本当に有名なのに、日本での扱いちょっと疑問なのですよ。残念なのですよ。パパさんにも凄さ知ってほしい。
彼女達に驚いてください!なまら驚いてくださーい!!!
おう?パパさん?その「白」ローンですよ!!ローーーン 大三元!!!」
「おいおい・・・・・驚きました 長生きしろよ セバスチャン・・・」
敵国カナダ人らに ボロッ ボロッ に打ちのめされ 命からがら帰宅。
負けた興奮で眼がギンギン 全く眠れないのでしかたなく約束の動画確認
ボーカルの子が美声を轟かせ、サイドに天使のような2人が跳ねる様に踊る
仮面をしたバックバンド達がメタルをギンギンガンガン爆音を響かせる
熱狂で「これでもかっ」と全身で頂点に達しているオーディエンスたち
6.8インチのスマホから溢れ出る興奮と美声とダンス・・・
「・・・・うん。すごいわ。・・・なんかいいぞこれ。勧めるのも解かる」
ファーストインパクトは確かになまら良かった。
でも でもである。
「これ、激しすぎかな 僕は はまらんな」も正直な印象だった。
あの瞬間は、ハンマーで壊したはずが、ヒビ程度であったらしく、やっぱりまだ新しいものが簡単には入らないアタマ(岩)なのであった。
しかー---し
それから2か月後、オホーツクから1200km離れた大阪の地にて、奇跡的な出来事で頑固なバカ岩は「パコーン」と真っ二つ砕かれるのであった。(つづく)
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