【Scrum Inc.】スクラムガイド2020解説ウェビナー参加レポート
はじめに
2020年11月にスクラムガイドが更新され、大きく変更がありました。今回のウェビナーはJeffのインタビュービデオとScrum.inc Japanのみなさまによる解説、質疑応答でした。
私も社内で読み解き会を早く開きたいと思い、メモ取りに注力していましたが、話聞いていてアウトプットしたくて溜まらなくなり、いろいろツイートしました。期待通り面白かったのでメモメインですが記事にしました。
Jeffがスクラムガイド改定について述べtいたこと
多種多様なドメインで使用されるようになったため、
シンプルで容易に理解できるよう13ページに収まるようにしたので、そのままの状態で試して欲しい
複雑なソフトウエア開発にあたるチームは複雑で困難な状況を進んでいくために、スクラム
ソフトウエアに限らず色々なドメインで使える。
特にリーダーシップ、リーダーに有効。
作成物にコミットメント、Definition of Doneを入れたのは、チームに対して明確に説明できることが必要だった。
プロダクトビジョンを一丸で目指し、プロダクトゴールを理解する必要がある。
スクラムマスターがサーバントリーダーからチーム・組織に奉仕する真のリーダーになったのは、
責任を負う必要が無いと捉えられることを避けるため。コミットメントにも責任を負う。
イベントをファシリテートするのはスクラムマスターに限らずとした、チームに奉仕していく姿勢は変わら似あ。
開発チームから開発者になった。スクラムチームの中にPOとSMもいる。
スクラムチーム、はwhy-what-howtoを自己管理する。
スプリントプランニングでは、このスプリントはなぜ価値があるのか。が追加された。
指示的な排除したのは、ただ指示に従っていれば良いというのを防ぐため。
スプリントレビューはPOが説明することから、ステークホルダーと話し合うと変わった。
よりステークホルダーの積極的な活動、責任を明確化するため、プレゼンよりワーキングセッションが良い。
Scrum.incのみなさんがおっしゃっていたこと
目的やゴールが追加されている。
ビジネス側に理解が容易になっている。
アカウンタビリティが明確かされた。
プロダクトゴールが定められたため、ウォーターフォール型になってしまうのでは?
コミットは日本語と英語で意味合いが異なる。
約束を守る。
プロダクトビジョンやプロダクトゴールはwhyの意と通ずる。
ビジョンが定まると方向性が定まる。
ゴールが定まるとチームは自分たちで自立し進むことができる。
ゴールはワクワクする意訳的なものであるべき。
ゴールは絶対に守るべきものではない。途中でピボットしても構わない。
ゴールは達成または放棄する。
アカウンタビリティニアリーイコールコミット
ベストエフォート、全力を尽くす
スクラムチームとなった
役割ではなく、責任に記載が変わった。
ゾンビアジャイル=やれと言われてやっているアジャイル。
最近スクラムが流行るに伴って、多くのスクラムは形式的にこなしているだけになっている。
なので、あえて(作業員にならないために)
自分たちで顧客のwhyを追求し続けるために。
最終的にお客様に価値を届けられるようになるために、
アカウンタビリティという言葉で表現されている。
とあるSMの質問
今回のスクラムガイドだと、コードバリバリ書いてチームの中にいないとSMはできないのか?
今や総務、人事、営業でもスクラムでやっている。
専任や兼任という明確な言及は無い。
持続可能でより良いやり方を選んでいくべき、チームでどうするか決めれば良い。
安易に兼任を選ぶのではなく、責任、チームの状態が価値を届けられていないなら今の状態を顧みるてから、考えてみる。
企業の活動全てでスクラムが使われ始めている。
例えば、
①製造業のマーケティング部門
IT部門で成果を上げた実績を知って採用した。施策決めから問合せなどまで。
本来集中したいことに時間を割けない。
問合せの優先準備をチームで決めたり、ペアワークでやったり。
割り込みバッファを設けたり、スプリントプランニングで決めたバックログに集中した。
チームのベロシティが上がった。
製品を紹介するための施策として、電子カタログを提供しているチーム。
それまでは独自に考えた施策を使っていたが、アンケート調査で使われていないことが判明。
ペルソナを設定。製品カタログを一気に作るのではなく、単位を分解して、
バックログ化して、毎週利用者に見てもらう。
ユーザーからフィードバックがあることで、ギャップが判明。
あまり使われていない機能が明確。
リファインメントが盛んン位行われるようになった。
②人事部門
過去人事施策を実施する際、大規模にやっていたが、従業員満足度が下がった。
社員のペルソナを作って、人事施策を策定した。
会社生活の一連の流れを想定しながら作っていった。
社員個人を尊重。
半期から、もっと短い期間で評価する制度、それをトライして従業員にアンケート実施。
価値の流れの先を見て、誰の価値を高めるか。
Scrum.incでやっていくこと。
商習慣、産業構造に当てはめていかないといけない。
価値基準をどのように実践するか。
日本人が苦手なのはオープン、勇気。
例えば学校は、先生と生徒の上下関係がある。先生が正解を言う。先生が許可する。
会社の中でも上司の言うことは正しい。上司より先に発言しない。
このマインドを変えられるのか。
得意なところ、コミット、尊敬。
経営者やリーダーは組織の心理的安全性を確立していくべき。
人事制度を変えたからといってすぐ変わるものではないが、オープンかつ勇気を持った行動ができるか考えて欲しい。
メンバーは日ごろの活動でオープン、勇気をどう行動していくか考えて欲しい。
会場からの質問、回答
・自己組織化、自己管理とは?
⇒自己組織は複雑系から持ってきている。ビジネス受けが良く無かった。
意味することが伝わりづらかった。自己管理が一般的。
Jeffも意味は変わってないと言っている。
ゴールを達成せず自分たちでルールやゴールを決めている。
責任を持って達成していく言葉として自己管理を選んだ。
・プロダクトゴールは、マイルストーンなのか、長期目標なのか?
チームがイメージできる長さが良い。達成できる見度が付く期間。
ゴールを達成することで、ビジョンが達成できる、踏み石的なもの。
・ビジョンとコミットメントの違いについて?
ビジョンはどこにむかっていくか、ex)北極星
PBLを達成することによりビジョンを達成する、これに確約する。
インクリメントなら日常作業にコミット
・インクリメントが、リリース可能な動くものから変わったのはなぜか?
スプリント中でもリリースをすることがある。指示的な内容を削除したのではないか。
・デイリースクラムでwhyを議論するのは日本人は苦手?
what、howは語りやすいもの。
デイリースクラムで重要なのは、スプリントゴールを達成するために、今日誰が何をやるかを話す。
スクラムコーチは毎日同じ質問を1つしていた。みなさんなぜバックログの1番上が達成されちないのか。
なぜ達成されていないのでしょうか。
・スプリントレビューでステークホルダーのフィードバックを引き出せば良いか。引き出すコツ。
ワーキングセッションにするとか。
ただのプレゼンにしないことが大事。
巻き込んで、我々は次に何をしていけば価値が高まるのでしょうか。
最初のビジョン、ユーザーストーリーマッピングの想定から、一緒にwhyを考える。
自分事として考えてもらう。
・スクラムガイドの改定プロセス
スクラムトレーナーの日々の課題を集めて、JeffとKenが決裁する。
。プロダクトゴールをどのように管理するか、チケット化、ポイント化するのか
スプリントゴールと、スプリントプランニングの関係と同じようなもの。
チームそれぞれが考えて実施すれば良い。ゴールにフォーカスできれば良い。
・アカウンタビリティを果たせれば、例えばSMとPOの兼務可能か
実務的には無理。SMとPOの方向性が異なる。
なるべく多くする⇔持続可能なペース
・PBLの優先順位決め、2020版では他の人に任せられるようになった。
崔裕的に優先順位を付けるのはPOというのは変わってない。
PO一人で作り上げるのではなく、関係者全員の意図が入っているべき。
チーム立ち上げをする時、POのバックアップを考える。不在時など。
・実装を外部に委託(請負)にする場合、チーム一丸になりにくい気がする。
契約形態を準委任にしている。同じ目線、同じ立ち位置を確約する。
発注行為と指示命令系統と絡んでくるとスクラムが入れづらい。
whatだけ伝えても一体感は出ない。whyを共有する。プロダクトオーナーシップを共有する。
一方通行ではない関係が築ける。
・ソフトウエア開発以外のスクラムはどうやっているか。イベントや成果物。
マーケティング部門の場合、イベントは変わらなかった。同じ。
成果物は施策そのものになったりする。インクリメントになる。
企画書を成果物となる。例えば他の部門、ステークホルダーを呼んでレビュー会する。
責任、担当については、同じ。POとSMがいる。
プロダクトバックログの作り方が、メンバーが主導になっていた。
何を作るかが自分たちの価値になるので、自分事だった。
役割の流動性はあった。
・2020版でプロダクトオーナーの記載に変化があったが、資質等も変わったのか。
求められる資質は変わっていない。
結果に責任を持つアカウンタビリティになっている。
やることに責任を持つ。では無い。
・真のリーダーとは
スクラムマスターのロールモデルは、トヨタだったりする。
そのリーダーはチームの生産性を高めるためにチーム内外に働きかける。
チームや会社に留まらず、大きな視点を持つ。自分自身を変えながら大きな視点で見る。
上と下に働きかけるが、そのバランスを取る、見極めることができるリーダー
今までできていなかったことを変えられる人。壁を越えて、越えさせる。
人々に学び、人々と一緒に計画し、一緒に実行する。完了したときに人々は、自分たちでやったと言っている。
さいごに
私が感じたこと
・心理的安全性はリーダーが確立すべき。下からアプローチすることもできるが、やはり言いづらいことはある。そんなことに勇気を使わせるのは勿体ない。
・CSR活動で教育の場に行ったとき、正解を持つのは誰かについて、考えさせられることが多くあった。正解を持つのはキミたち。もうそれしか感じなかった。同じことがチームにも言えると思った。
最後まで読んでいたdきありがとうございました。