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写真を読む日々#2

写真集の乱読メモの続き。

椎名誠「椎名誠写真館」

アサヒカメラに掲載されていた椎名誠の写真コラムをまとめた本。
日本や外国へ訪れたときの写真と一言メモ、写真が撮られたときの情景がわかって良い。写真にうつされている、それぞれの土地に住む人々の自然な表情が心地が良い。

1つのテーマに絞られた他の写真集も読んでみよう。

藤原新也「アメリカンルーレット」

著者がアメリカを旅して、そのときの情景を写真集にまとめたもの。
手ブレした荒々しいモノクロ写真があるかと思えば、ハイキーで淡い海辺とそこでたたずむような人々の写真もある。

アメリカの荒野や新興住宅に寂れた街、楽しく過ごす家族写真があるかと思うと、路上に座り込みうなだれる人もうつされている。

なんだかアメリカをギュッと圧縮してまとめたようだ。
ごちゃまぜの人種や格差、宇宙開発のようなすごい技術を持つ反面、それとは縁のない生活をする人たちもいる。
読み終えて、日本に住んでいて良かったと安堵した。

長谷川浩一「カントリーロード」

こちらもアメリカの風景を写した写真集。藤原新也「アメリカンルーレット」とは違って、アメリカの田舎風景にうつしている。

ほのぼのしているし、アメリカの田舎といえばちょうどこんな感じだ、と頷きたくなる。

市原基「アジアから」

パノラマカメラをつかって、アジアの風景を大胆に、紙上にめいいっぱいに、うつしだされている。

とにかく、パノラマカメラのインパクトが凄い。
アジアの自然だけでなくて、その中でたくましく生活を営む人々が繊細な色で表現されている。そんな人々のエネルギーが失われず、ずっと残っていて欲しい。

あとフィルムのパノラマカメラを調べみると、レンズが左右に稼働する仕組みらしい。そして、広角に風景を写せる。カメラの仕組みが面白かった。

井上博道「生駒光景」

奈良県生駒市が誕生して20年目を迎えた際につくられた写真集。
関西に住んでいないと生駒市なんてわからないだろう、というのが正直なところ。

季節の移り変わりに伴う街の風景や、歴史ある地元の寺社仏閣の写真がおさめられていて、「あっ、ここ行ってみたい」という気持ちになる。
街の光景をおさめた記録写真は、お散歩気分にさせてくれて良いものだ。

おわりに

藤原新也「アメリカンルーレット」と井上博道「生駒光景」が印象に残っている。他にも藤原新也の写真集を読んでみよう。

#写真 #写真集感想文 #写真を読む日々 #読書

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たくろーどん
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