#21 正しい努力 間違った努力
皆さんお元気ですか?
今日は著者の中野信子さんの【努力不要論】についてわかりやすく解説したいと思います。
この本の結論は努力信仰の否定です。
多くの人は『もっと努力すれば良い暮らし無駄を許さず遊びを省き努力を重なればいつかは成功できる』と思っています。
しかしこれはブラック企業が人を搾取する際によくやる洗脳マジックなのです。
これを聞いて戸惑う人もいると思います。
ではわかるように解説していきたいと思います。
1 努力は報われない
『努力は報われると人生をもって証明します!』
これはAKB選抜総選挙の時の元AKB48の高橋みなみさんが涙ながらに言った言葉です。
しかしこのセリフは半分は本当・半分は嘘なのです。
例えば筋肉を使わなければ衰えるように、人間は努力という負荷をかけないと自分本来のパフォーマンスを発揮できません。
その意味では努力は意味があるでしょう
しかし才能は遺伝で決まっています、努力しないと自分本来のパフォーマンスを発揮できないかもしれませんが、その自分本来パフォーマンスは才能によって決まっています。
努力をすることで、どこまでいけるかと言うのはあらかじめ決まってしまっているのです。
例えばどんなに努力をしてもウサイン・ボルトのように走ることはおそらくできません。
ウサイン・ボルトに限らず誰もが認めるアスリートになれるかどうかは努力ではなく、アスリート向きの体かどうかで99%が決まってしまいます。
また天才とは1%のひらめきと99%の努力というエジソンの名言は誤解されています。
エジソンは99%努力しても1%のひらめきがないと無駄だよって言いたかったのです。
例えばロケットもないのに、月に行くなんて不可能です。
ここでいうロケットがあるというのが【才能】を持っているっていうことです。
そういうもの【ロケット】が無いのに地球の上を頑張って何十万キロ歩いたとしても月にたどり着くことは出来ません。
つまり人間には向き不向きがあるのでがむしゃらに努力すればよいというものではないのです。
著者の中野信子さんは努力をするなら『正しい努力を』しようと言っています。
1・自分が何をしたいのか?
2・そのためにどうしたらいいのか?
3・何に向いていて何に向いていないのか?
それを知ることが本当の努力なので、自分の適性にあった努力をしましょう。
2 努力は人をダメにする
皆さんモラルライセンシング効果ってことを知っていますか?
わかりやすく言うと
モラルライセンシング=良いことをすると悪いことをしたくなる
例えばダイエット中の人が、今日はほとんど食べなくてよかったと認識すると、倫理的に悪いことをする傾向が高いという研究結果があります。
人間は我慢の限界を超えると自分はこれほど正しいことをしたんだから許されるという言い訳を脳内で無意識に作り出してしまい、羽目を外してしまうのです。
大成功している有名人が覚せい剤などで捕まってしまうのも、『自分はこれだけ頑張っているんだから、少しくらいのことは許されるはずだ』って脳が無意識に判断してしまっているのです。
さらに、『努力は大事』『努力で夢がかなう』といった努力中毒に陥っている人は努力しているという感覚になっているだけで、自分はすごい人間になったって錯覚をしているのです。
努力自体が目的化してしまい、大した成果も出していないのに、努力している自分に酔ってしまうのです。
結果、成果に繋がらない努力をやり続けていたり、痛いものに努力してしまったり、ブラック企業に懸命に働いたりしてしまうのです。
こうした努力中毒に陥らないためには時折一歩ひいてみて自分がしている努力は本当に自分がしたいことなのかと問いただすことが重要だと著者の中野さんはおっしゃっています。
3 私たちはどうしたらよいか
これまで努力のことで身も蓋もないようなことを言ってきましたが結局のところ私たちはどうしたらいいのでしょうか?
結論は努力をしない努力をしようといっています。
1・自分にできることと出来ないことを正確に把握すること
2・自分よりも能力がある人・できる人を見つけ、その能力を認めること
3・自分が出来ないことをお願いして他人の才能を使う
悲しいけど、人に才能がある、出来ること出来ないことはあらかじめ決まっているので努力では変えられないのです。
例えば自分にどんなカードが配られているかを把握して、配られていないもので勝負をしても仕方がない、だから配られていないカードは諦めて、今持っているカードに努力を倍賭けしましょう。
まとめ
これらのことを踏まえて、自分に出来ることと出来ないことを把握して、出来ることに一点集中しましょう。
そして出来ないことは他人にお願いをして他人の才能を活用しましょう。
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それではいい一日を😉