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東大学卒は他大学院卒より高学歴?学歴の本当の価値を分かってますか?

こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、現在はニュージーランド在住の受験&国際教育コンサルタントのTakuです。

〇〇さんのお子さんって東大に合格したんですって。
ご両親も早慶大卒業だって言ってたから、
家族揃って高学歴なのね。

一流大学に入るには学歴が重要だから、
最低でもGMARCH以上には行かせなきゃ。

こんな会話をあなたも普段周囲で、
よく耳にされるのではないでしょうか。

でもこの「学歴」の意味は実は正確じゃないって、
あなたはご存知ですか?

そこで今日は学歴の正確な意味について、
一緒に考えてみたいと思います。


学歴≠学校歴?

学歴という言葉を辞書で引いてみると、
以下のように定義されています。

学歴=​​​​個人の学業上の経歴を表す用語

でもちょっとこれでは、ピンときませんよね。
そこで国連が提供している基準を参考にしてみましょう。

国際標準教育分類(ISCED 2011) では、
レベル0から8までの9段階の学歴水準を規定しています。

レベル0
就学前教育(幼稚園、保育所、特別支援学校幼稚部等)レベル

レベル1
小学校、特別支援学校小学部レベル

レベル2
中学校、特別支援学校中学部、専修学校高等課程1年制以上の学科(高等専修学校)レベル

レベル3
高等学校、前期中等教育修了以上の各種学校で修業年限2年以上、専修学校高等課程2年制以上の学科(高等専修学校)、特別支援学校高等部レベル

レベル4
専修学校専門課程1年制以上の学科(専門学校)、高等学校専攻科1年制以上の学科、特別支援学校高等部専攻科1年制以上の学科、高等教育機関進学準備(予備校など)、就職準備(職業訓練校など)レベル

レベル5
短期大学、高等専門学校、後期中等教育修了以上の各種学校で修業年限2年以上、専修学校専門課程2年制以上の学科(専門学校)レベル

レベル6
大学の学部の学士課程レベル

レベル7
大学の大学院の修士課程(博士前期課程)・専門職学位課程レベル

レベル8
大学の大学院の博士課程(一貫性博士課程、博士後期課程等)レベル

これをみてあれっ?と思った方、いませんか?

えっ、学歴って大学のレベルの話じゃないの?
そう思ってる人、結構いますよね。

確かに辞書で学歴の意味を調べてみると、
学業に関する経歴。どんな学校で学び卒業したかという経歴。
とあります(出典『精選版 日本国語大辞典』)。

こうみると「いい大学=高学歴」と考えるのも、
あながち位間違いではありません。

でも先ほど紹介した国連の指標によれば、
東大を出ようが他大学を出ようが、
同じレベル6の学歴(学資課程レベル)にすぎません。

そしてこれが世界的にみると、
標準的な「学歴」の捉え方のように思います。

日本特有の偏差値主義

偏差値に支配された受験教育になっている日本では、
この世界標準の学歴の定義は、
ほぼ無意味なものになっています。

企業も昭和時代からいまだに変わらず、
この日本式学歴フィルターを使って、
人材を確保しているのは誰もが知ること。

でもそんな時代錯誤なシステムを続けた挙句、
30年もの間実質賃金が上がらず、
国際競争力まで失ってしまったのではないか。

私にはそんな気がしてなりません。

例えどんなに東大学士レベル卒業者が、
基礎学力で優れているとは言え、
学士レベルでは専門性は著しく不十分です。

ビジネスレベルで役に立つ専門性は、
大学院以降で研究すべきものであり、
院卒はそのスキルがあるとみなされる人材です。

にもかかわらず日本では、
相変わらず集団一律の総合職採用が残り、
院卒は就職が難しくなりさえするとか。

おそらく専門性はないものの、
「地頭」がいい学生を採用して教育した方が、
企業としては使いやすいのかもしれません。

結果あいも変わらず偏差値で輪切りにされた、
日本式学歴=学校歴が幅を利かせています。

でも本当にそれでいいのでしょうか?

世界は真の意味での学歴社会

海外に出るとこの「日本式学歴=学校歴」は、
ほとんど役に立たないことが分かります。

企業に就職する際には、
学校名よりもまず学位によって、
その専門力が計られるからです。

日本人が大好きな東大や早慶大を卒業していても、
それより無名の大学でも院卒の方が、
はるかに重宝されるのです。

でもこれは考えてみれば、
あまりにも当たり前のことだと思います。

いくらいい大学を出ているとは言え、
専門性を身につけていないのであれば、
企業では即戦力にはなり得ません。

ますます国際競争力が要求される時代にあって、
日本企業もいつまでも従順でも専門性がない、
人材を呑気に研修できるとも限りません。

世界の企業は即戦力を採用して、
どんどん新しいサービスを作り出して、
国際競争に勝ち残ろうと必死です。

そして実際に海外では大学院を目指す人も増え、
英語も堪能な人材が増えている今、
日本式の学校歴はますます時代遅れになっています。

いつも話していることですが、
これからは日本が世界に合わせていく時代が、
残念ながらやってきています。

そうなった時いつまでも偏差値に目がいって、
真の学歴ではなく学校歴ばかり気にしていたら、
本当にサバイバルできなくなるかもしれません。

もちろん高学歴を目指すばかりが、
最良の方法とはかけらも思っていません。

子供達が一番幸せになれる道は、
自分の才能と情熱を発揮できる道を、
進むことだからです。

でも学歴を武器に戦おうと思うなら、
そろそろ日本式の学校歴を追うのをやめて、
世界標準の学歴を目指すべきではないでしょうか。

まとめ

さていかがでしたか。

私も海外で暮らすようになって、
自分の知っていた学歴が世界の基準と、
ズレていることを初めて知りました。

これからの世界は今まで以上に、
専門性が重視される時代となります。

その時代の変化に適応していくためにも、
昔ながらの偏差値輪切り式の学校歴をやめて、
世界標準で学歴を考えたいものですね。

そうそうすればきっとあなたのお子さんは、
世界に羽ばたく翼を見つけられるはずですから。

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