東大学卒は他大学院卒より高学歴?学歴の本当の価値を分かってますか?
こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、現在はニュージーランド在住の受験&国際教育コンサルタントのTakuです。
こんな会話をあなたも普段周囲で、
よく耳にされるのではないでしょうか。
でもこの「学歴」の意味は実は正確じゃないって、
あなたはご存知ですか?
そこで今日は学歴の正確な意味について、
一緒に考えてみたいと思います。
学歴≠学校歴?
学歴という言葉を辞書で引いてみると、
以下のように定義されています。
学歴=個人の学業上の経歴を表す用語
でもちょっとこれでは、ピンときませんよね。
そこで国連が提供している基準を参考にしてみましょう。
国際標準教育分類(ISCED 2011) では、
レベル0から8までの9段階の学歴水準を規定しています。
これをみてあれっ?と思った方、いませんか?
えっ、学歴って大学のレベルの話じゃないの?
そう思ってる人、結構いますよね。
確かに辞書で学歴の意味を調べてみると、
「学業に関する経歴。どんな学校で学び卒業したかという経歴。」
とあります(出典『精選版 日本国語大辞典』)。
こうみると「いい大学=高学歴」と考えるのも、
あながち位間違いではありません。
でも先ほど紹介した国連の指標によれば、
東大を出ようが他大学を出ようが、
同じレベル6の学歴(学資課程レベル)にすぎません。
そしてこれが世界的にみると、
標準的な「学歴」の捉え方のように思います。
日本特有の偏差値主義
偏差値に支配された受験教育になっている日本では、
この世界標準の学歴の定義は、
ほぼ無意味なものになっています。
企業も昭和時代からいまだに変わらず、
この日本式学歴フィルターを使って、
人材を確保しているのは誰もが知ること。
でもそんな時代錯誤なシステムを続けた挙句、
30年もの間実質賃金が上がらず、
国際競争力まで失ってしまったのではないか。
私にはそんな気がしてなりません。
例えどんなに東大学士レベル卒業者が、
基礎学力で優れているとは言え、
学士レベルでは専門性は著しく不十分です。
ビジネスレベルで役に立つ専門性は、
大学院以降で研究すべきものであり、
院卒はそのスキルがあるとみなされる人材です。
にもかかわらず日本では、
相変わらず集団一律の総合職採用が残り、
院卒は就職が難しくなりさえするとか。
おそらく専門性はないものの、
「地頭」がいい学生を採用して教育した方が、
企業としては使いやすいのかもしれません。
結果あいも変わらず偏差値で輪切りにされた、
日本式学歴=学校歴が幅を利かせています。
でも本当にそれでいいのでしょうか?
世界は真の意味での学歴社会
海外に出るとこの「日本式学歴=学校歴」は、
ほとんど役に立たないことが分かります。
企業に就職する際には、
学校名よりもまず学位によって、
その専門力が計られるからです。
日本人が大好きな東大や早慶大を卒業していても、
それより無名の大学でも院卒の方が、
はるかに重宝されるのです。
でもこれは考えてみれば、
あまりにも当たり前のことだと思います。
いくらいい大学を出ているとは言え、
専門性を身につけていないのであれば、
企業では即戦力にはなり得ません。
ますます国際競争力が要求される時代にあって、
日本企業もいつまでも従順でも専門性がない、
人材を呑気に研修できるとも限りません。
世界の企業は即戦力を採用して、
どんどん新しいサービスを作り出して、
国際競争に勝ち残ろうと必死です。
そして実際に海外では大学院を目指す人も増え、
英語も堪能な人材が増えている今、
日本式の学校歴はますます時代遅れになっています。
いつも話していることですが、
これからは日本が世界に合わせていく時代が、
残念ながらやってきています。
そうなった時いつまでも偏差値に目がいって、
真の学歴ではなく学校歴ばかり気にしていたら、
本当にサバイバルできなくなるかもしれません。
もちろん高学歴を目指すばかりが、
最良の方法とはかけらも思っていません。
子供達が一番幸せになれる道は、
自分の才能と情熱を発揮できる道を、
進むことだからです。
でも学歴を武器に戦おうと思うなら、
そろそろ日本式の学校歴を追うのをやめて、
世界標準の学歴を目指すべきではないでしょうか。
まとめ
さていかがでしたか。
私も海外で暮らすようになって、
自分の知っていた学歴が世界の基準と、
ズレていることを初めて知りました。
これからの世界は今まで以上に、
専門性が重視される時代となります。
その時代の変化に適応していくためにも、
昔ながらの偏差値輪切り式の学校歴をやめて、
世界標準で学歴を考えたいものですね。
そうそうすればきっとあなたのお子さんは、
世界に羽ばたく翼を見つけられるはずですから。
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