Meta Quest2(クエスト)で体験できるLMINAL VRが好きなのですが、日本語での紹介が見つからなかったのでNoteに書いてみました。(情報は2022年12月時点で画像はアプリからのスクリーンショットです)
LIMINAL VRは無料でダウンロードできるアプリで、アプリ内課金はありますが無料でも十分様々なVRの表現を体験できます。一つのまとまったアプリというよりも、小作品が並ぶプラットフォームという感じなので、気軽に体験できますし(大作のゲームなどだったらその中の
修論のため「メディアアート原論」を再読しているが、メディアアートのメインストリームの作品についてはICC(Inter Communication Center)やメディア芸術祭(さらに言えばアルスエレクトロニカ)を押さえておけばかなりの部分を体験できるのではないかと考えている。そのICCの展示は大きく年(今年から半年?)に一度更新されるため、現在や未来を示しているのではと考え、現在開催中のICCアニュアル2022「生命的なものたち」の各作品について自分なりに考えてみた。
リ
3つの対立軸の静かな調和。
片山義幸は映像作家だが、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に選定され、FRANCK MULLER ART GRAND PRIX『求ム、創造の天才。』のグランプリを受賞した《草虫時図》といったインタラクティブな作品も制作している。(残念ながら《草虫時図》はAdobe Flashを用いていたため現在は体験不可能)
授賞式でFRANCK MULLER本人が「花には花の、虫には虫の時間があることを気がつかせてくれた」と語っていたように、花と虫の時間を
自分が求めるもの、PCやスマートフォンなどの端末を通じて体験できるアートを勝手に"iART"と呼ぶことにしたい。現在のアートワールドの用語で、これらを過不足なく定義するものがないからである。(今読んでいるNOAH HOROWITZ「ART of the DEAL」(光村推古書院、2020年)で出てきたら取り下げるが)
これはメディアアートの一部ではあるが、メディアアートの概念は広すぎる。それはほとんどがデジタルアートではあるが、デジタルアートではデジタルを手段として使いインス
IP Yuk-Yiu《ANOTHER DAY OF DEPRESSION IN KOWLOON》[2012]
「地」として創られた、既に存在しない街の奇妙なリアリティ。
IP Yuk-Yiuの《ANOTHER DAY OF DEPRESSION IN KOWLOON》は、2010年のゲーム、《CALL OF DUTY: BLACK OPS》から人物などを取り去り、残った背景を用いた15分の動画である。 (Vimeoでは58秒の抜粋版)
そこでは既に存在しない香港の九龍が描かれ、降りしきる雨音とともに、冷たく水滴を帯びたむき出しのコンクリートの冷ややかささえ感じる奇妙なリアリティを持
IP Yuk-Yiu《ANOTHER DAY OF DEPRESSION IN KOWLOON》[2012]
榊原澄人 の《É in motion No.2》は惑星の運行に似ている。
榊原澄人は北海道生まれ、長野在住の映像作家である。この《É in motion No.2》は2013年制作の11分59秒の映像インスタレーションで、最も榊原の意図に沿った形式としては円形のスクリーンに内側から投影される形式となるが、2013年から2014年に六本木の国立新美術館で開催されたDOMANI明日展では展示室の壁面を大きく使って投影されており、また、モニターで体験する場合は場面がゆっくりと右に