【第44話】がんばれ白血球

18日、「抗がん剤治療を中断します」と判断され、「あと1週間もあるのに、もうやめちゃうんだぁ」と、拍子抜けした僕。計画を途中でやめてしまうことにも不安がありました。

その当日から、白血球を上げる注射を5日連続で打っていますが、まったく数値が上がってきません。そして、「そろそろ上がってくるかな」と期待していた、23日の採血結果でも、まさかの下がり傾向。

抗がん剤を最後に打ったのが16日なので、もう、7日間も空いています。それでもまだ、下がり続ける血球の数値を見て、2つのことを感じました。

一つ目は、抗がん剤がいかに強い薬かということ。しかも、それが、きちんと効いているから、1週間経っても血球の数値が上がってこないのだと思います。

二つ目は、18日に治療を中断してくれたA先生の判断は、的確なものだったということ。23日現在の白血球の数値が0.2で、これが下げ止まりならいいですが、さらに下がるのであれば、もし、18日に予定していた抗がん剤を打っていたら、この先、限りなく0に近くなっていたはずなのです。そうなると、前にあったような重症になる可能性があります。やっぱり、A先生の判断は、だいぶ先までを見越した的確なものだったのだと改めて思いました。

「上原さん、血球の数値が落ち着いたら、年末年始は自宅で過ごしますか?」
「え、いいんですか🤩?」
「白血球が上がってきて落ち着けばね」

大晦日まであと1週間、ここからどれだけ数値を上げられるかが勝負。がんばれおれの白血球!

2023.12.23

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