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天皇杯QF千葉J-アルバルク。一発勝負の全日本で連敗脱出

勝ちました!4連敗から脱出です。
レギュラーシーズンではありませんが、イヤな雰囲気を払拭しました。
天皇杯QFは千葉JのホームLaLa arena TOKYO-BAYです。初めて行きましたけど、カッコいいアリーナでした。観やすくでヴィジョンも大きくて画像も美しい。音響も良いのだと思います。相変わらず大きな音なのでお隣との会話は大声が必要です。(音響には疎いのですみません)
でも2階の席はちょっと席の前が狭いので真ん中の方の席だと出入りが大変でした。
ますます、Aアリーナの完成が待ち遠しくなります。

今回は強豪千葉Jを相手に快勝のアルバルクを喜びと共に違いはどのあたりにあったのか探ってみようと思います。


ゲーム雑感

アルバルク 75-70    千葉J

第1Q    19-21       第2Q    19-10
第3Q    18-15      第4Q    19-23  


小酒部のPG起用の意図

アルバルクはテーブスはロスター入りするもDNP。千葉Jはムーニーはロスター外、ホグはインジュアリーから復帰しました。渡邊雄太とホグ、ウィリアムズ、荒尾、オウが千葉Jのビッグマンラインナップでした。ランニングが強力なのでトランジションで走られて富樫、スミスに3Pを量産されるようだと勝ち目はありません。但し、リバウンドではアルバルクがアドバンテージを奪えそうではありました。
まず、アルバルクは攻撃の起点、富樫を徹底マークしてトランジションと3Pの阻止を第一に考えたように思います。

アルバルクのスタートは小酒部をPGに据えて、富樫とマッチアップ。原には安藤、メインデルはスミス、ワタナビ(ワタナビはもはや外国籍扱いです。)にはロシター、サイズはウィリアムズとしたディフェンスマッチアップを優先したメンバーで臨みました。


第1Q、0-10のラン。効果あった千葉Jのディフェンス

ですが、ゲーム開始から3分間で0-10のランを喫してしまいます。
千葉Jのディフェンスが良かったです。
千葉Jは富樫以外はオールスイッチで守ります。その場合の原の存在が大きかったです。


アルバルクはPG小酒部がロシターにパスを出してからコーナーに切れていくのでディフェンスミスマッチの対象となる富樫は小酒部とコーナー待機です。


そこから安藤やメインデルがダウンスクリーンやハンドオフで上がってPNRしていくのですが、スミスも、原もロシター、サイズとのPNRに対してスイッチして守ります。

それならばとローポストでロシターやサイズがパワープレーで打開しようとするのですが、そこにはスミス、原もしくはウィリアムズがダブルチームで圧力をかけてスキップパスを富樫が狙ってSTされてしまいました。ロシターにマッチアップして守り切る187㎝の原の存在があるからできるスイッチディフェンスだと思います。
試合の出だしは、アリーナの千葉Jブースターの大声援もあってどうなることかと思いました。


アジャストするのが早かったアルバルク。グダイティス無双

ところが、グダイティス、福澤が投入されると様子が変わります。
グダイティスをターゲットにロシターとのハイローや福澤とグダイティスのPNRから福澤のペイントアタック、グダイティスのORからダンク。
ロシターのローポストにダブルチームに来ても冷静にメインデルにキックアウトしてドライブ→グダイティスへディッシュとグダイティスをターゲットマンとする展開で第1Qのうちに19-21と2点差に詰めました。

また、第2Qでは千葉を19-10と10点に抑え、メインデル、小酒部の3Pもヒットします。さらにメインデルのSTからボールを受けたグダイティスがワタナビとウィリアムズ2人をユーロステップで抜き去ってレイアップを決めました。

極めつけは小酒部がロシターへのハンドオフを匂わせてバックドアカットから滞空時間のながーいボーズハンドダンクをワタナビをかわして決めたシーンです。狂喜乱舞、ドッカンドッカンです。



インサイドを抑えに来た千葉Jの底力。アルバルクは3Pで勝利を死守

前半31-38と6点差です。このままで終わらない千葉Jはアルバルクのインサイドを抑えに来ました。サイズ、グダイティスにはダブルチームに貼付きます。但しキックアウトへのクローズアウトよりインサイドを優先して固める選択をしたようです。そうなるとアルバルクはインサイドの得点に窮するようになります。第3Qはアルバルクの2Pは3/11(27.3%)と苦しめられたのが分かります。一方千葉Jは2Pを6/10(60%)とじわりじわりと点差を縮めます。
しかし、そこに安藤が第3Q終盤に2本の3P。大倉も古巣に恩返しの3P、残り2秒で安藤がこの日3本目の3Pを沈めて第3Qを56-47とリードを広げ、9点差で最終クォーターを迎えます。

最終第4Qは千葉Jの逆襲が半端なかったです。ウィリアムズの2本連続のアンスポファウルにもかかわらず、アルバルクがそのターンでFT1本1点しか取れなかったことも手伝って金近、ホグ、富樫の3P3本とワタナビのSTからの得点で残り2分28秒には64-63の1点差まで詰められました。
ところが、アルバルクに勝利を呼び込んだのは2つの同じプレー、安藤のクロススクリーンでした。

 

残り1分35秒 66-63
サイズが左ウイングでボールキープ。左コーナーのメインデルが上がってハンドオフ。メインデル→右ウイングのロシター
安藤が右ローポストからサイズのDFホグにクロススクリーン。
サイズがダイブ ロシター→サイズでゴール下で得点 68-63。



ワタナビがバックカットで得点した後 
残り1分13秒 68-65
サイズが左ウイングでボールキープ。左コーナーの小酒部が上がってハンドオフ。小酒部→ロシター
安藤が右コーナーからサイズのDFホグにクロススクリーン。
サイズがダイブ ロシターがワタナビにディナイされ小酒部に返す。
サイズが上がって小酒部のDF原にスクリーン→小酒部が右サイドにズレて3P。

決まりました!


小酒部劇場です。残り1分2秒 71-65。

最終スコアは75-70。5点差の勝利でした。
アルバルクにとって収穫が大きな勝ちとなりました。
まずは連敗脱出。
次いで福澤、大倉のガード陣の安定。
そしてショウディフェンスのほかスイッチディフェンス、トリプルスイッチを千葉Jを相手に試せたこと。
グダイティスをターゲットとするシンプルな戦術。
そして安藤、小酒部の覚醒。


良き一日でした。
さあ、勢いに乗ってレギュラーシーズン名古屋戦は連勝しましょう!

photos by yu

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