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資産3000万円を超えたら人生は一気に楽になる、とかいう嘘w 資産は増えれば増えるほど、不幸になる

本日は、世間で広まっている「資産3000万円を貯めたら人生は一気に楽になる」という考え方について、僕の意見を詳しく述べたいと思います。

最近、YouTubeやSNSなどで、投資系インフルエンサーたちが「人生は資産3000万円を貯めるまでのゲーム」だとか、「資産3000万円を貯めたら人生は一気に楽になる」といったことを主張しているのをよく目にします。

そして、彼らの言葉を信じた多くの人々が、必死になって節約や投資に励んでいます。

しかし、僕はこの主張が大きな嘘だと思うんです。むしろ、3000万円もの大金を貯めてしまったら、不幸が増えるんじゃないかとすら考えています。

ということで本日は、なぜそう思うのか、その理由を詳しくお話ししていきたいと思います。

「お金がすべてを解決する!」とお考えの方にとっては目から鱗の話と思いますので、ぜひ最後までご覧ください。


3000万円の神話:3000万円を貯めると、本当に人生は楽になるのか?

まず、3000万円という区切りで人生が変わると世間で信じられている理由としては、野村総合研究所によるこちらの分類が非常に有名です。

野村総合研究所が独自に定義しているマス層〜超富裕層までの階層基準

野村総合研究所の分類によると、資産3000万円までは全員がマス層(最下層)に分類され、資産3000万円を超えた世帯からアッパーマス層に分類されます。

つまり、資産3000万円はお金持ちへの第一歩、と言えるわけです。

不労所得の魅力

また、資産3000万円を貯めることのメリットとして多くの人が挙げるのが、年間120万円の不労所得です。これは、利回り4%で3000万円を運用した場合の数字です。

投資インフルエンサーを始めとする彼らの主張はこうです:

  1. 3000万円を年間4%の利回りで運用

  2. 年間120万円の不労所得を得る

  3. 仮に生活費が500万円だとしても

  4. 残り380万円ほど稼げば生きていける

  5. したがって、人生がめっちゃ楽になる!

確かに、年間120万円もの不労所得があれば、働く時間を減らしたり、好きなことに時間を使えたりする可能性が高まるでしょう。

4%ルールの現実性

ちなみに、利回り4%というのは、資産運用において決して達成不可能な数字ではありません。実際、これは金融業界でよく知られている「4%ルール」に基づいています。

3000万円を高配当株や米国債券などに投資すれば、配当によって4%のキャッシュフローを得ることも十分可能です。

特に近年は米国債券の利回りが上昇しており、比較的安全な投資でも4%程度の利回りを得られる環境になっています。

ですので、3000万円を貯めさえすれば少なくとも年間120万円もの不労所得を得られるのだから、人生は確実に楽になるだろう!と、こういうわけです。

お金が増えることの真実:幸せは本当に増えるのか?

気苦労の増加

しかし、僕はこの考え方に大きな疑問を感じています。

なぜなら、お金というのは溜め込めば溜め込むほど、気苦労が増えるからです。

保有資産が増えれば増えるほど、資産が少なかった頃には考えもしなかったような悩みが現れます。

例えば:

  • 資産をどう運用するか

  • インフレにどう対応するか

  • 税金をどう管理するか

  • 相続をどうするか

….などなど、こういった悩みが次々と出てきます。これらは資産が少なかった頃には到底考えもしなかったような悩みです。

選択肢の増加がもたらす問題

また、お金があればあるほど人生の選択肢が増えるので、お金をどう使おうかという悩みも増えるんです。

一見、選択肢が増えることは良いことのように思えますが、実はそうでもありません。

例えば:

  • どこに住むか(都会?田舎?海外?)

  • 子供の教育をどうするか(公立?私立?インターナショナルスクール?)

  • 仕事を続けるか、それともリタイアするか

  • 趣味にどれだけお金をかけるか

これらの選択肢が増えれば増えるほど、決断が難しくなり、抱えるストレスは増えていきます。

哲学者の見解:ショーペンハウアーの警告

この考え方は、決して僕だけのものではありません。ドイツの哲学者ショーペンハウアーも、著書『幸福について』で似たようなことを述べています。

「むしろ大きな財産の維持のために不可避的に生ずる数々の心労のために、かえって幸福感が害われるくらいである」

ショーペンハウアー著『幸福について』

ショーペンハウアーは、財産が増えることで生じる新たな悩みや責任が、かえって人の幸福感を損なう可能性があると警告しています。

資産が増えることの具体的な問題点

以上の前提を元にして、資産が増えてしまうことの問題点を具体的に列挙していきましょう。

1. 資産額の維持への執着

人は一度大きな財産を持つと、それを減らしたくないという心理になります。これは「損失回避性向」と呼ばれる心理学的な現象です。

実際、日本の高齢者の金融資産分布を見ても、年齢が上がるほど資産額が増えていく傾向があります。80歳を超えた人々が、なお資産を増やし続けているのです。

これは合理的とは言えません。80歳を超えてもなお資産を増やし続けるのは、麻生さん風にいえば、「いつまで生きているつもりなんだ」という話になります。

本来なら、「貯めたお金を使って人生を楽しむべき時期」に、逆にお金を使うことを恐れてしまうのです。

2. 資産運用の悩み

また、保有資産が増えると、その運用方法に頭を悩ませることになります。

  • 株式と債券のバランスをどうするか

  • 国内投資と海外投資の比率は?

  • 不動産投資はすべきか

  • 暗号資産(仮想通貨)はどうか

こういった投資判断を常に迫られることになります。また、市場の動向を常にチェックし、ポートフォリオの調整を行う必要も出てきます。これらの作業は、かなりのストレスと時間を要します。

3. 税金の問題

保有資産が増えれば、税金の問題も無視できなくなります。

  • 所得税の節税対策

  • 相続税対策

  • 資産運用に伴う譲渡益課税の管理

  • 海外投資に関する税務処理

これらの問題に対処するために、税理士や弁護士などの専門家に相談する必要が出てくるかもしれません。そうなると、さらにコストと手間がかかり、悩みはますます増えていきます。

4. 選択肢の増加がもたらす決断の難しさ

先ほども触れましたが、お金があることで選択肢が増えるのは必ずしも良いことばかりではありません。

例えば、子供の教育について考えてみましょう。お金がない場合、地元の公立学校に通わせるという選択肢しかないかもしれません。

しかし、お金がある場合は:

  • 公立か私立か

  • インターナショナルスクールはどうか

  • 海外留学させるべきか

  • 習い事はどこまでやらせるか

といった具合に、選択肢が増えます。これは一見良いことのように思えますが、選択というのは大きなストレスの源です。

結局、夫婦間で意見が合わず、悩み事や喧嘩が常に絶えないということにもなりかねません。

5. 人間関係への影響

最後に、資産が増えることで人間関係にも変化が生じる可能性があります。

  • お金の貸し借りを頼まれる

  • 投資や金融の相談を持ちかけられる

  • 「金持ち」という目で見られる

こういった変化は、人間関係を複雑にし、精神的な負担を増やす可能性があります。

幸せになるための本当の方法:働き方の変革

では、どうすれば本当の意味で幸せになれるのでしょうか。僕は、資産の最大化よりも、働き方を変えることが重要だと考えています。

キャンベル博士の洞察

心理学者のデイビッド・キャンベル博士は、「サイコロジー・オブ・マネー」という本の中で、次のように述べています。

「豊かさとは目に見える物質的なものが全てではなく、自分の好きな時に好きな人と好きなことができることである」

サイコロジー・オブ・マネー

つまり、お金の額そのものよりも、お金があることで得られる自由こそが重要だというわけです。

高年収のサラリーマンは確かにお金持ちかもしれませんが、あまり幸せそうに見えないのは、彼らに「自由」がないからと考えることができるでしょう。

自由な働き方の実現

ということで僕が提案したいのは、お金を稼ぐことのみにフォーカスするのではなく「好きな時に、好きな場所で、好きな人と、好きなことができる」状態を獲得するために努力すべきだということです。

このためには、必ずしも大金を貯める必要がないのです。ましてや、自由を得るために3000万円の大金なんて必要ありません。

幸福度を最大限に高める具体的な方法

では、キャンベル博士の洞察を参考にしつつ、現代社会で幸福度を最大限に高めるにはどうすればいいでしょうか。

結論としては、資産3000万円を目指すよりも、まずは働き方を変えて、いつでもどこでも自由に生きていけることを最優先すべきです。

例えば、僕自身は資産3000万円も持っていません。それどころか、資産1000万円もありません。それでも、場所にも時間にも会社にも縛られず、いつでもどこでも自由に生きられるライフスタイルを既に実践しています。

※資産がない状態から僕がどのようにして「自由」を手に入れたのか?具体的な方法はこちらのnoteに書いているので興味のある方は併せて読んでみてください。

資産数千万を保有している人でも、しがないサラリーマン生活を続け、上司にいびられながら毎日を生きている人なんてたくさんいます。実際、僕は資産額ばかり大きくても、全く幸せそうに見えない人をたくさん見てきました。

彼らは、幸せの目的が「お金」になってしまっているのです。重要なのは、自分にとっての幸せを定義し、それに向かって生活を最適化していくことです。必ずしも社会の「常識」や「成功の定義」に縛られる必要はありません。

3000万円という数字に惑わされず、自分らしい人生、自分が本当に望む生き方を追求することこそが、真の幸せへの道だと僕は信じています。

ちなみに僕自身の幸せとは、先ほどのキャンベル博士の洞察の通り、「好きな時に、好きな場所で、好きな人と、好きなことができる」状態を維持させることです。

僕は新卒で大企業に入社しましたが、大企業でサラリーマンをやっている限り、「自由は絶対に手に入らない!」と悟り、その後は転職を繰り返しました。

最終的にはWeb業界に転職し、僕の人生は好転します。

Web業界では、ABWという働き方が主流です。働く時間も場所も全部自分で選ぶことができます。全ての仕事の選択権が自分にあるのです。

※ABWとは、Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の略で、「時間」と「場所」を自由に選択できる働き方のことを言います。

まさに新時代の働き方ができる環境です。僕だけでなく、Web業界の社員全員がいつでもどこでも自由に働けるライフスタイルを実践しています。

大企業を10ヶ月で短期離職し、インフルエンサーに騙され、無職フリーターを経験し、3回の短期離職を経た僕でも、自由な働き方を手に入れることはできるんです。

僕が自由なライフスタイルを手に入れるまでの具体的な軌跡については、こちらのnoteに詳しく書いていますので、興味のある方は併せて読んでみてください。

ではでは、資産額なんかには捉われず、「自由」という名の幸せを追求して、幸福度を最大限に高めていきましょう!

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