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ドバレビメソッド③【重要】「その利点と完成形!」〜譜面に弱い人のためのソルフェージュ
ドバレビメソッドとは
これはピアノの黒鍵に「バビブベボ」という呼び名をつけたソルフェージュ(読譜法/唱法)です …ただそれだけであります。
以前の章はこちら↓から
>①「ドバレビとは?〜その誕生」
>②「これまでに提唱された色々な階名」
![](https://assets.st-note.com/img/1680320036780-e4Dtw71Qa3.jpg)
過去に提唱された階名法とどこが違うのか?
ドバレビメソッドの利点と、いよいよその完成形の登場です!!
単純でおぼえやすい
これまで提唱されてきた方式はどれもドレミの間を埋めようとする考え方で、例えば「ド(Do)」のシャープは英米式では「ディ(Di)」、西塚式では「デ(De)」といったように「ド(Do)」の変化系として捉えています。その他の黒鍵音も前後の白鍵音と何らかの関連性を持たせた呼び名がつけられています。
一方、このドバレビ階名では黒鍵は「ドレミファソラシド」とはまったくの別物として捉えます。
他の方式では「ド(Do)のシャープは母音をiにしてディ(Di)」…といった2段階の考え方をしなければなりませんが、ここでは黒鍵5つの音に順番に「バビブベボ」とつけているだけなので、黒鍵の一番左の音が「バ」。
迷ったら左から順番に数えればいいのです。
日本語を知ってる方ならば、一度認識したらもう忘れてしまうことはないでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1679679729067-2XVlHwFOOd.png)
シャープとフラットも区別できる
第1章で「ハ行」は五十音の中でも異色を放つ存在であると言いました。
濁点の他に「パピプペポ」という半濁音を持っているからです。これを利用すれば五線譜でのシャープ時とフラット時を区別することも可能になります。
まずはフラット系の音符を「バビブベボ(Ba Bi Bu Be Bo)」と呼んでみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1680319624023-fVoYfP4NXb.png?width=1200)
次に異名同音をシャープ系で表した場合、シャープ時には「パピプペポ(Pa Pi Pu Pe Po)」を使います。
![](https://assets.st-note.com/img/1680319653415-YNlZIzalXA.png?width=1200)
わかりやすく鍵盤上に表すとこのようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1680319744272-rV6n4sIpSm.png)
英米式ソルフェージュではかなり複雑でおぼえにくかったものが、これなら一目瞭然。発音も日本人にやさしく、シャープとフラットを簡単に区別することができます。
西塚式などの「黒鍵1つにつき1つの呼び名」は鍵盤上ではとてもわかりやすい反面、五線譜や文字で書かれると逆にわかりにくくなってしまうといった問題も解消されました。
アルファベットで表した完成形!
英米式のソルフェージュでは「ドレミファソラシ」を書く際に「D R M F S L T」で表せます。「T」の発音は「ティ」でも「シ」でも構いません。(ちなみに私は長年馴れている「シ」の方が歌いやすいので「シ」と発音しています)
これに「Ba Bi Bu Be Bo」もしくは「Pa Pi Pu Pe Po」を合体させればよいのですが、もう一度"黒鍵1つにつき1つの呼び名"という考え方を振り返って「Va Vi Vu Ve Vo」といった表記法を当てはめてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1680319809283-r6c7f6q5PS.png)
↑これが「ドバレビメソッド」の"完成形"です!
正確に発音すると「ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ」ですが、発音の仕方としては「バビブベボ」にも「パピプペポ」にも対応できるものとします。
書くときは「V」で統一し、読むときはシャープとフラットを特に区別する必要がなければ「バビブベボ」。
区別したい場合は発音だけ「バビブベボ」と「パピプペポ」の2通りを使う…といったように、その場面によって自由に選んでください。
さらに「V」は「B」や「P」と違って一筆で瞬時に書けるのも利点のひとつ。またチェックマークに形が似ているので、おたまじゃくしに階名を書き込んだ際、パっと見にも「黒鍵だな」と注意が引きつけられます。
みなさま、タイトルの英語表記が「DOBAREBI」ではなく「DOVAREVI」になっているのに気がつきましたでしょうか?