コントローラーを握る子供と手放す大人
こんにちは!蛸龍です!
著者は今年で27になるのですが、最近あることに気づきました。
それはズバリ「昔ほどゲームが面白くない」ことです。
今でもちょこちょこプレイしてはいますが、小中学生の頃は時間を忘れてそれこそ狂ったように没頭してましたから、ゲームに対する熱量は大人になるにつれて明らかに下がったと感じます。
そこで今回は、何故子供はゲームにハマるのか、何故大人になるとゲームに飽きるのか、という点について自分なりに考察してみました。
素早いフィードバック
人のモチベーションや興味は行動に対するフィードバック(行動に対する結果)が早いほど持続しやすいと言われます。
また、適度なフィードバックは極端に集中している状態(いわゆるフローやゾーン)を引き起こしやすいと言われています。
そして子供の頃にできることの中でも、ゲームは群を抜いて素早いフィードバックを返してくれる体験だと筆者は考えます。
たとえば勉強や部活動でも、行動した対価として試験の成績や運動能力、大会での勝利など、何らかのフィードバックは返ってきます。が、如何せん行動してから報酬が得られるまでかなりの時間がかかってしまいます。
また、どの程度頑張ればどんなフィードバックが得られるか、が不明瞭なため、とにかく暗闇の中でもがき続けているような感覚に近い体験でしょう。
一方のゲームでは、RPGゲームであればキャラクターのレベルという形で、アクションゲームであればステージの進行度として、とにかく自分の操作や費やした時間に対して、明確で素早いフィードバックがポンポン返ってくるものです。
また、大抵のゲームでは何をあとどのくらいやれば良いのか、どんな報酬が得られるのか、ということが明確に知らされますから、努力が苦痛にならずに長時間続けられるのだと思います(よくRPGで何時間もレベル上げした記憶があります笑)。
この素早くて分かりやすいフィードバックこそが、子供がゲームにのめり込む一つの要因ではないかと筆者は考えます。
無知ゆえの好奇心
ご存知の通り、人は好奇心旺盛な生き物です。
特に子供の頃は知識や経験が乏しいですから、何にでも興味が湧きがちです。そんな好奇心の塊のような子供にとってみれば、千差万別のビジュアルや音楽を伴って、様々な世界観やストーリーを見せてくれるゲームというのは、非常に面白いものなのです。
中でも、日常的に目にすることのない残虐な表現や、戦争といった非日常的なゲームには特に惹かれてしまうのです。実際に筆者も学生時代にグロテスクなゲームや戦争物のゲームにかなりのめり込んだものです。
一方で、大人になればなるほど多くのことを体験して知り得ていきますから、ゲームから得られる映像や知識に対する興味がだんだんと薄れていくと思います。
わざわざゲームをやらずとも新しいことを初めたり、ネットを漁ったり、旅行に行ったりと、自身の好奇心をくすぐるための選択肢を多く持てるようになるため、本物の体験/知識の方に興味が向いていくようになるのです。
また、ゲームをたくさんやってきたからこそ、多くの作品知っていますから、次なる展開が予想できたり、攻略法に気づいたりしてしまって、ゲーム体験そのものに対する好奇心が薄れ、作業的に感じてしまうのが飽きる要因の一つだと感じます。
主体的な体験
ゲームは子供にとって主体的な体験となることももまた、子供がゲームにのめりこむ要因の一つだと感じます。
当たり前ですが、子供は未熟ですから、ありとあらゆる行動が親や学校の先生に決められているものです。
勉強面では使う教材、学ぶ内容、勉強場所、覚え方など多くの事柄が決められておりましたし、部活面でも自分で選べるのはせいぜい何部に入るかといったことだけで、練習内容や練習時間、対戦相手など自分の意思が反映できる項目はほとんどありません。
以下の記事でも述べましたが、他人に選択された物事をこなすだけでは面白みを感じにくいものです。自分で選んだ作品を、自分で選んだキャラクターで、自分の好きなように進められる、というのは、まだまだ自由の少ない子供にとって非常に面白い体験となり得るのだと思います。
当然ながら大人になれば自身の裁量権が増えていきますから、生活のありとあらゆることを自分で決められるようになっていきます。
筆者もそうでしたが、生活の裁量権が増えて自由な選択ができるようになってくると、かえってゲーム体験の方が不自由に感じ始めてきてしまい、他のことに興味が湧いてくるようになるのです。
ゲームとの付き合い方
物心付いた頃からゲームを愛してきた筆者なりに、ゲームに対する興味の遍歴について簡単に考察してきました。
ゲームをたくさん遊んできた筆者にとって、飽きが来てしまうことは避けられず少し残念な気持ちもありますが、一方でゲーム体験から得た感動や学びは今でも自分の宝物です。
また、昨今ではゲーム配信動画でお金を稼ぐYouTuberが増えてきたり、ゲーム体験をビジネスに応用する”ゲーミフィケーション”なるビジネスモデルが出てくるなど、ゲームそのものがただの娯楽ではなくなってきております。
そんな世の中だからこそ、ただの娯楽と捉えずにゲームと向き合ってみるのも、ゲームの一つの楽しみかなと筆者は考えます。
最後はちょっとビジネスチックなことを述べましたが、ゲームはいつの時代も楽しく、少年心を思い出させてくれるものですから、ぜひ皆さんも一緒にゲームを楽しんでいきましょう!
ではまた!
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