Oculus Reparo #!!!
初めまして、takobelll(タコベル)と申します。
皆さんの心は『 』していますか、『生きる』ことに窮屈と感じていませんか。
音楽やアートそして人間、この世に存在する事に『 』をするということは非常に難しく、何時の時代も悩み苦しむ事です。
ですが誰しも自分の人生において何かにこだわり、執着し生きて行くそれを恋と私は表現しています。
この記事では、特に皆さんに身近な音楽そしてその中でも『HIPHOP』を聴きながら人生のヒントを見つけていこうと思います。
Lyricから学ぶ
歌詞ではなくlyricとあえて表現する理由は『HIPHOP』だから。ただこれだけの理由です。lyricと表現することで、なぜかより日本語的な表現に近づくと思うのは、私だけでしょうか、リリカルだなぁと言えば何となく詩が美しいと感じませんか。
今回は私の好きな作品から紐解いていこうと思います。
Sierra complex - WILLY CHAVARRIA
北海度は札幌に3人が別々の出身地から
3人組HIPHOPグループ
伝統を踏襲しながらも新しい日本語ラップの可能性
まさに『New Old School』な1曲
Sierra complex
KOURT
北海道に降る雪のように軽やかで、そして降り積りいつの間にか懐に入り込まれるような説得力に溢れるLyricを一貫性を持って心地良いが時にゲリラのようなパンチ力を持って表現し心の中を照らす。
足は地につけ目は世界へ向けよ
by北の大将軍
この言葉は何かのインタビューで平壌に住む英語を大学生が言っていた言葉で妙に納得した全く意味合いは違えど私たちには間違いないパンチラインですよね。
さて、WILLY CHAVARRIAでhookを担当するKOURTから
昨今の日本のHIPHOPシーンに一石を投じるlyricだ、流行り廃りそれが歴史に名を残すことも形として残ることもなくSNSで刹那的に流れる現代において、ブラックカルチャーを纏い、肌の色に言及し日本人としての誇りを足元からNEEDLESの有名デザイナー清水慶三氏について言及し、先ほどの北の将軍のパンチラインではないが、日本人から世界へを真っ直ぐにに表現している。正直私は今のシーンにおいて、hookとしてはパンチが強すぎるんじゃないかと思ったが、他のメンバーのlyricをさらに際立てる最高のhookになり得ているのが、この3人のポテンシャルの高さを表現している。私は初めて試聴した際にまずこのhookで頭を打ち抜かれた感覚に陥ったのを今でも鮮明に覚えている。
hookとは打って変わりダークヒーロー感あふれるリリックを展開して二面性に驚かされた、ラッパーらしい言葉の紡ぎには溢れる自信と自らが何にも変わらない人生の主役だと言い切るスタイルにはいつも勇気をもらえる。丈の短さは気高さを表すと何故そんな言葉が生まれるのであろうか、確かにそうだ納得するしかない何故ならそれがKOURTのスタイルで実証されているからだ。世界ではBLMを始めurbanという音楽表現が禁止になったり肌の色で差別をするというのが意図的ではなく無意識のうちにある日本人が多い中で黄色い肌によく似合うと言い切るKOURTはHIPHOPカルチャーを愛し本質の中にいる人物なのであろう。
Juu
野性味溢れる自然界に存在する生命の如く生きた言葉選びでテンポ良く活き活きとしたFrowではめ込むむインパクトがまさにHIPHOP界の心技一体を体現した存在感を体現している。
その男、凶暴につき
by北野武
昔、彼らのインスタグラム上においてJuuが迷彩のセットアップを着ている写真をみた事がある。その時から彼の野性味溢れるイメージは完成されていた気がする。
まさにJuuのイメージピッタリの一言一言を丁寧に押し込むようなverseではないだろうか、野生では荒々しいだけでは生きていけない時に狡猾にそして大胆な器用さを併せ持たねばならない。そしてそれはラッパーとして相手に与えるインパクトそして自ら先頭に立ち遊び周りを上げていく原動力となる。仲間達をSIERRA MOBと表し野性味あふれた方向へ昇華させて行くのが彼のライフスタイルであり、札幌ばかりではなく日本全国を巻き込むような大きなエネルギーを持つ存在感を十分に示している。Juuの書くlyricにはラッパーとして人としての生き方のエッセンスが詰まっている。私はJuuの verseを聞く度に背筋が伸びるような気持ちにさせてもらっている。
Medo
広大な大地のように優しく几帳面なlyricで曲の骨組みとなるような存在感を示す。曲に対するイメージの大きな部分を覆うように問題提起をしてリスナーの心の内を呼び覚ます。
自然から頂戴しろ
by北の国から〜田中邦衛〜
Medoのverseにはえも言われない安心感があるそれは何故か、それは彼の持つ優しさと繊細な部分から湧き出るものだと思う。彼という自然からのエネルギーを私にはそこを細かく感じ取れる感性はまだない。ただ彼の言葉に包まれるのみだ。
曲の全体像をしっかりと抑えて包み込むようなverseではっきりと曲全体の意思をまとめ上げている。ラッパーの日常というのは私たちからしてみれば非日常的な部分が多いが、それを写実的にまとめ上げるスキルで理想と現実の境界線を明確に分け曲への感情移入をより一層深めてくれる。Medoの持つ私たちへの優しさとも捉えられるであろう、Willy Chavarriaを着用したメンバー達がどこでどんな気持ちで何をしてそこで生きているのか明確な答えを紡ぎ伝えることでよりとで夢物語ではなくノンフィクションで私たちの生活の一部となりSierra Complexとのつながりを感じさせる。HIPHOPが生活の一部として成り立って行く日本でやはり本質的ではないboot品が生まれるのはこの世の常だ。本物を変異させずに私たちに伝え続ける表現者、この時代に必要な語り部的要素を持ったラッパーだと思う。
3人の交わりから織りなされる音楽について
今回の作品に関してはhook→Juu→hook→Medo→KOURT→hookで締められている問題提起をしエネルギッシュに生き方を提示し世界観を私たちに落とし込んでからのダークヒーローのような憧れを持たせる歌詞でsierra complexとしての価値観を存分に表現している。それぞれのメンバーが合わさることによって心技体が合わさったような深みのある表現者として札幌のクラブシーンを突き進んでいるのではないだろうか。
降り頻る雪の中穏やかで深みのある表現者としての一方でその降りしきる雪の下では莫大なエネルギーが曲の中で季節が移り変わるように現れる3人の絶妙なバランスは奇跡的ではなく北海道で3人が同じところを向いて生きているという点では必然的に完成されるべきものなのかもしれない。
今後も彼らの音楽が大きな影響力をクラブシーンに与え続ける可能性を裏付ける作品をどんどんリリースして行くであろう。
HIPHOPと人生
さて長々と私の感想を語ってしまいましたがいかがでしたでしょうか。今後も様々な分野で興味なある部分をひたすらまとめていきたいと思います。
それではまた次回のOculus Reparo #!!!でお会いしましょう。
KOURT
Juu
MeDo