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ブロック練習の最大の問題は「自分のやったことの出来栄えが分からない」こと

引き続き「ブロック」関連の投稿です。
前の記事:「ブロックが間に合う」ことを知らない件について

ブロック練習の最大の問題は「自分のやったことの出来栄えが分からない」ことなんですね 。
他のプレーは能動的に「ボールを見て、ボールを操作する」ので、自分のやったことがそのまま結果として表れ、上手くいったかどうかが分かるのですが、 ブロックは「相手のプレーに対して、障害物を【用意する】」のがほとんどで、結果は相手次第なので、そういうことになります。

どんなにいいブロックを用意しても、相手はその上を行くかもしれないし、利用するかもしれないし、むしろブロックに触れなかったことが成功(コース限定・スパイクミス)ということもあるわけです。
 「用意」と「結果」の「出来栄え」は必ずしも一致しないし、ブロッカーが認識しづらい結果もあるので、周りからちゃんとしたフィードバックがないと、自分では「出来栄え」が分からない。自分だけで試行錯誤しても上手くはなれないのです。

分からないのが当たり前でやっているという状態は、周りも「ブロックの出来栄え」について観察するということがないままになりがちで、「失敗した=間に合わなかった・遅れた」という【テンプレート反省】しかでてこない。つまり、現状を全然観察できていないので、変わりようがないという状況が普通だと思います。

ブロックは「出来栄えの評価」がとても難しく、評価基準は「ディガーの想定を裏切らないこと」が一番妥当だと考えています。ディガーから見て「これだけのことはできるはず」ということをちゃんとやってくれているかどうか。言い換えると「やるべきことをさぼらず全力でやり切る」ことですね。

普通に評価される「ブロックポイント数」のような「成果」ではなく「やるべきことをさぼらず全力でやったか」という「行動」で評価するべきだということになります。

そこで、一番評価できる立場にいるのが「守備の指揮者:リベロ」なんですよね。よって、ブロック練習は必ずリベロにも参加して(跳んで)もらうようにしています。リベロがブロックを理解できないと成り立たないと思っているからです。

これはたまたまなのですが、最初にじっくり指導させてもらった高校生チームのリベロが、
・ブロックが好きで当然のようにブロック練習に参加していた
・守備を仕切れる力があった
ことで上手くいっていたのですが、これはとても大事なことだなと確信したんですね。

トータルディフェンスに一番重要なのは「やるべきことのイメージのすり合わせ」ですね。
相手に決められたとき、
・「やるべきことのイメージ」にズレがあったのか? 
・誰かがやるべきことをさぼったのか? 
・やっていたけど質が低かったのか?

そこをあいまいにして「ゴメン」なんていうのは絶対許せない。

「ゴメン」なんていうのは問題を隠ぺいすることでしかないことが多いんですよね。

効果的なブロック練習をすることはなかなか難しいことですが、ブロックを放っておいては世界で戦えないことは代表チームが証明していますし、ブロックにしっかり取り組むことが日本国内ではとても有利に働く状況です。

まずは「ブロック練習の難しさ」を認識し、「今、練習でつかめそうなことは何か?」を議論していけるようになってほしいと思います。

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