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『ぼくらの学校』を初めた理由

僕が、『ぼくらの学校』という団体を立ち上げようとしているのを、何となく知ってる人はそれなりに多いんじゃないかなと思う。でも、「ぼくらの学校って何やってるの?」「ぼくらの学校って宮野の仲良し集団でしょ」みたいな事を言われる事も多いので、この機会に僕が今考えてる、『ぼくらの学校』について書こうと思う。

「そもそも」

そもそも、自分が高校を卒業する少し前から、「高校教育を変えたい」となんとなく思ってた。(進学先の学部選択をする前だったら良かったのに、、、)それは、自分が高校生の時に感じていた不満や違和感を、後輩には感じて欲しくないという気持ちが出発点だった。

例えば、暗記型の英語の授業。「英語を使って何かを伝えたい相手すらいないのに、何をモチベーションに頑張ればいいんだよ!」と思ってた。他にも、成績が留年すれすれの学年最低レベルだった僕が、色んな課外活動をやってる事に、成績が悪いからという理由で文句を言ってきたり、意地悪をされる学校の環境。「別に勉強がしたくてこの学校来たんじゃねぇし!」と思いながら、応援してくれる先生や仲間と頑張ってた。

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そんなこんなで、最初は高校生の留学支援とかできたらいいなぁというところから始まって、実際に大学1年目の夏に「グローバル」という言葉について考えるイベントをした。それから2ヶ月ごくらいに休学をし、高校生の留学支援ができる事業を作ろうと思ってGlowingで働き始めた。

それを断念して、京都に引っ越して、色んな大人や同世代、もちろん高校生にも会いに行って、当時の僕のような歯がゆさを感じている高校生が輝ける環境をどうやったら作れるか、色々考えた。自分でイベントを作ったり、高校生向けのイベントやプログラムに学生スタッフとして乗り込んで、高校生の意見調査的な事もした。

その結果、一年前くらいから、「勉強をしない塾を作りたい」と言い始め、いくつか面白い塾にもお邪魔したりしながら、僕が作りたい塾を模索してた。少ししてから、『ぼくらの学校』という名前が出来て、高校生の課外活動専用の基地みたいな場所を作ろうと動き始めた。

ところが、実際に教室探しをし始めて、「自分で部屋(家)を借りる」という壁がとてつもなく大きい事に気付いた。「生徒が出入りするなら〜」「あなたが契約者だと〜」「保証人が海外だと〜」などなど。一番心配してた家賃の事が小さく感じてしまう程、その壁は大きかった。

なら方法を変えるしかない、と思い行き着いたのが、今の形の『ぼくらの学校』だった。

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今の形にたどり着くまで2年近くかかって、動き始めてからそろそろ半年が経とうとしてる。動き始めた当初、共感して加わってくれた2人(高校生と大学生1人ずつ)の3人でここまでやってきた。ここからは、仲間も増え、高校や大学も巻き込みながら、手探りで色んな事に取り組んでいきたいと思う。

ここまででかなりの量書いてしまったけど、もっと具体的に、僕が『ぼくらの学校』で考えている事も下に書いていこうと思う。時間があったら読んでみて、どう思ったか、意見やアドバイスなどくれたら嬉しい。

何を目指してるか

『ぼくらの学校』では、以下の事を掲げている。

Vision
「明日にワクワクする。」

Mission
「全ての瞬間を学びに。」

Values
いつでも、どこでも、誰からでも学ぶ。
「やるべき」ではなく、「やりたい」をやる。
自分に正直に、相手に素直に。

これじゃあ少し分かりづらいと思うけど、補足をすると、Visionを実現する為に、Missionを行っていき、そのうえで自分達が常に大切にしたいのが、Visionという感じ。なんとなく理解できただろうか。

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形はここまで色々と変わってきたけど、結局やりたい事は最初と変わってない。自分が高校生の時に感じていた不満や違和感を後輩には感じて欲しくない、当時の僕のような歯がゆさを感じている高校生が輝ける環境を作りたい、やっぱりそこに行きつく。

なんで僕が今でもそれにそんなに拘るかというと、この二年間、色んな会社や大人たちと仕事をしてきて、僕が課外活動を通して身に着けた力が色んな所で役立ったから。教科書での勉強を否定しているつもりは全くない。ただ、評価基準をそこだけに置いてしまうのは、とても怖いなというのが僕の考え。

教科書での勉強が向いている人もいれば、プロジェクトを通した体系的な学習(PBL)が向いている人もいる。ただそれだけの話で、どっちからどう学ぼうと、本人の自由じゃないかと思う。でも、ほとんどの学校は今前者の教科書型がベースになっていて、PBL型の学習はなかなか取り入れられてない。(もちろん、ここには色んな障壁があるから、別に学校を責めたい訳でもない。)だったら、学校の外でその機会を作ってしまおうというのが、『ぼくらの学校』で目指している事。

どう実現するか

「目指している事は分かったけど、どうやってそれすんのさ。」「他にも同じような事やってるところあるよ。」というのがここまで読んでくれた人の大体の感情だと思う。

正直、「どうやってやんのか」は、僕にも分からない。ってか分かってる人はいないと思う。ただ、自分の仮説の中から、最適解だと思われる物を一つ一つ丁寧にやっていくしか無いと思ってる。

現時点では、既存の学校のホームルーム、授業、部活、宿泊学習を真似したコンテンツを展開しようとしている。一番フランクに、何でも話せる場所としての「ホームルーム」。予め用意されたテーマに則って学習を進める「授業」。自分の熱中できるものに没頭できる「部活」。同じ場所と時間を共有して生活する事で学びを得る「合宿」。それぞれ、もう少し具体的に説明しようと思う。

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まず、ホームルームは「誰に相談すればいいか分からない。」「誰かに悩みを打ち明けたい。」という時に活用できるプラットフォームにしたい。そのむしゃくしゃの先にワクワクがあったり、そのむしゃくしゃがワクワクの妨げになっているのであれば、全力でサポートしたいと思う。
これは、『ぼくらの学校』の公式LINEを使ってやろうと思う。いつでも、どこからでも、その相談や悩みに応えられる「誰か」を呼び出せるプラットフォームにしたい。

次の授業は、既に何度かやってきているイベントにあたる。テーマに応じて、ワークショップやプレゼンテーションを用意し、それを基に、その場にいる全員で学びを創り上げていく場。誰かが教えて誰かが教わる、そんな一方通行の学びではなく、全員で考えて悩んで、相互コミュニケーションを通してそれぞれが学びを創り上げる。そんな空間をなるべく頻繁に、色んなテーマで作っていきたい。

3つ目の部活は、正直すごく難しいし、ちゃんと形になるのは4つの中でも一番最後だと思う。これは、教室を借りて「勉強をしない塾」を作ろうとしてた時とほぼ同じ構想。本人たちの「知りたい」「見たい」「聴きたい」を、自分達の力で形にしていく。そのサポートを、欲を言えば教室を設けてやりたいと思ってる。
その中で、地域や企業とのコラボが生まれて、「ぼくらの学校」を飛び出して学びを得られるようになればいいなぁ、などと妄想している。

最後に合宿は、普段の授業をより濃くした物ってイメージ。授業よりももっと抽象的なテーマを基にグループでのワークを作って、2,3日かけてそれを追究する。そのワークから直接学ぶ事はもちろん、色んな人からのフィードバックを得て、自分のコミュニケーションや思考の癖に気づいて欲しいなと思ってる。
あとは何と言っても、「合宿」という子供心くすぐられるイベントで、最大限にワクワクしながら、沢山の事を学んでほしいと思う。

この4つのアプローチを軸に、自分がワクワクできるものを探したり、それに没頭できるような環境を作っていきたいと思っている。今はまだ力は小さいし、教室すら無いけど、これから少しずつ力をつけて、ゆくゆくは教室も借りてやっていきたいな。

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『ぼくらの学校』という名前にこめた想い

最後の最後に、かれこれ一年間くらい前にできて、それ以来使っている「僕らの学校」という名前。ネーミングセンス皆無の僕が、ここまで気に入った名前を自分で作った事は過去に無い。笑(他の人がどう思ってるかは知らんけど。)

こめた想いも何も、関わる人みんなにとっての学校になったらいいな、ということくらいしかない。関わり方に関係なく、「ぼくらの学校」に関わってくれた人はみんな、その関わりを通してそれぞれの学びをつくってくれたらとても嬉しい。

半年前に、人に説明用で作った資料に書いた言葉を引用して終わりにします。

「学ぶべき事」を、先生が生徒に教える。
そんな学びの形はもう古いのではないか。
生徒の「好き」「知りたい」「楽しい」を基にした学びこそ、
今の時代にふさわしい学びの形なのではないだろうか。
関わる人誰もが生徒であり、先生でもある。
そんな、全ての人がワクワクしながら
学びを創造し追究できる学校を目指します。

質問やコメント等、質問箱へお願いします。
もちろん、個人メッセージでもお待ちしてます!
https://peing.net/en/takmiyano?event=0#question-form

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