ファミコンのソフトは全部で1053本!それって多い?少ない?歴代ゲームハードで比較してみた
みなさんこんにちは!
実は私趣味・コレクションの買取業界でスタッフとして働いており、
noteでは私のお仕事での実体験からコレクション業界で「面白いな~」と
思った事を気ままに綴らせて頂いているのですが、今回は弊社スタッフにも
好きな人が多い「ゲーム」についてお話させて頂きます!
「ゲーム」と言っても我々が取り扱うゲーム類はPS4/PS5・Switchの
ような最新機種のゲームではなく、「レトロゲーム」と呼ばれるものが
多いです。
しかしここ最近のレトロゲームの市場価格の上がり方は凄くて、
数年前までほぼ投げ売りされていたようなレトロゲームでも
「え、そんな値段が付くの!?」と
言ってしまうような高額で取引されている事も珍しくありません。
そして、そんな中2023年7月15日、1980年代に一世を風靡した
ファミリーコンピューターことファミコンが40周年を迎えて、
TwitterやらYouTubeやら各SNSサイトで大きく取り上げられて
大きな話題ともなりましたね。
私見つけちゃいました。
そのニュースの中に、ひとつ気になるものが...。
東京都で会社員と務めるYouTuberのSOMARI氏が
2021年3月に市販されたファミコンソフト1053本を
箱付きコンプリートしたのに続き、
ファミコンディスクシステムを含めた全1252本のソフトを
箱・説明書付きでコンプリートしたという知らせでした。
もう、めちゃくちゃびっくりしました(笑)
こういった買取業務に携わらせて頂いているからこそ、
その凄さが分かってしまうのですが、レトロゲームは
ソフトだけなら安価なケースもありますが、箱・説明書付となってくると
値段が一気に跳ね上がり、レアソフトであれば熟練したスタッフでないと
査定が難しいとさえされるほど高値が付いてしまいます。
そんなファミコンソフトを箱付きでコンプリートしたともなれば
「一体いくら掛かったのだろう...!?」と考えてしまうのは
買取スタッフの悲しい性で、これは素直に凄い事だと思います!
多分、エベレストの登頂者数より少ないんじゃないですかね...?
ファミコン以外のゲームハードって一体何タイトル発売されてるんだっけ?
そして私、同時にこんなことも思いました。
「あれ、ファミコン以外のソフトって
結局何タイトル発売されたんだっけ...?」
ファミコンとPCエンジンのソフトの総本数って意外と耳にするんですが、
その他のゲームハードのタイトル数って意外と把握してないなって
事に気づいたんです。
確かファミコンの1053本って多いけど、
歴代タイトル数1位ではなかったような...?
ファミコンとスーパーファミコンってどっちがソフトの数多いんだっけ...?
最近のゲーム機ってどれくらいのソフト数になっているんだろう...?
そして調べてみると簡潔にまとまっている情報というのが少なく、
意外と面白い結果に...。
前置きが長くなりましたが、今回はそんな訳で
歴代ゲームハードのタイトル数についてご紹介致します!
歴代ゲームハードタイトル数ランキング:据置機
さっそくですが、いきなり結果から見ていきましょう。
(歴代ゲームハードタイトル数ランキング:据置機)
【1位】(初代)PlayStation:3289本
【2位】PlayStation2:2927本
【3位】スーパーファミコン:1447本
【4位】セガサターン:1057本
【5位】ファミリーコンピューター:1053本(+ディスクシステム199本)
【6位】PlayStation3:976本
【7位】Xbox360:720本
【8位】PCエンジン:650本(Huカード+CD-ROM2など含む)
【9位】メガドライブ:578本(メガCD含む)
【10位】ドリームキャスト:505本
※PlayStation4とNintendoSwitchは現行機の為除外
これは意外な結果に。
なんと初代PSとPS2が1・2フィニッシュを決めるという
SONY無双となってしまいました。
ファミコンの1053タイトルでも十分多いと感じているのですが、
なんと1位の初代プレステはその3倍近くのスコアをたたき出すという
猛者っぷり。
私も初代プレステはよく遊んでいましたが、
ここまで多くのタイトルが発売されていたとは...。
そして意外だったのはセガサターンのソフトがファミコンとほぼ同数で
セガハードの中ではぶっちぎりで多いタイトル数を発売していたんですね。
(メガドライブは海外専用タイトルが多かったようです)
ちなみにこちらのソフトの本数についてですが、よく言われている通り
ソフトの定義の仕方によってソフトの本数が結構前後してしまう
(非売品・海外版・廉価版・その他の事情をどこまで考慮するか)ので、
本数はあくまで目安としてご覧ください!
昔からPCエンジンの総タイトル数が
書籍・攻略本・ネットで全部違うなんてことはよくありましたからね...。
それでは次から各ハードについて少し詳しく見ていきましょう。
(補足)歴代ゲームハードタイトル数ランキング:携帯機
少し気になったので、
携帯ゲーム機のタイトル数のランキングも見てみることに。
(歴代ゲームハードタイトル数ランキング:携帯機)
【1位】ニンテンドーDS:1840本
【2位】PSP:1456本
【3位】ゲームボーイ&ゲームボーイカラー:1237本
【4位】PS VITA:797本
【5位】ゲームボーイアドバンス:791本
【6位】ニンテンドー3DS:663本
【7位】ワンダースワン:200本(カラー含む)
【8位】ゲームギア:196本
【9位】ネオジオポケット:82本(カラー含む)
携帯ゲーム機のソフト本数では圧倒的に任天堂の勝利で、
1位・3位・5位・6位を抑えるという猛者っぷり。
オリンピックだったらメダルラッシュですね。
SONYも2位と4位で健闘はしているんですが、
やはり元祖携帯ゲーム機成功ハードは格が違いました。
7位以下の任天堂・SONY以外のメーカーからタイトル数が
がくっと減るもの中々面白いところですね。
第1位(初代)PlayStation:3289本
堂々の第1位に輝いたのはSONYから1994年12月発売された
初代PlayStation(通称:プレステ)。
初代プレステはSONY初のゲーム機で、それまで任天堂・セガ・NEC・
ネオジオなどが主流だった次世代機の覇権争いにおいて、
豊富なソフトラインナップと光ディスクによる価格優位性で
一気に市場シェアをかっさらった歴史的な名機として知られています。
それにしても歴代ゲームハードの中で3,000タイトルを超えるのは
プレステ1だけのようで、肌感覚としてはタイトル数が多いとは
感じていたのですが、まさかここまで多いとは...。
同時期に発売されていたセガサターンで1,057タイトル、
NINTENDO64で298タイトルと言われているので
3倍近くものソフトラインナップで市場を圧倒したという訳ですね。
それは世界で1億台、日本でも2000万台を売上げますわ...。
そんな初代プレステの最初のソフトは
「リッジレーサー」「A列車で行こう4」「極上パロディウスだ!」
を含む8本だそうで、リッジレーサーは発売当初から
特に人気が高く、売り切れ続出だったそうです。
大体プレステのローンチタイトルには
レースゲームって入ってるイメージですよね。
逆に最後に発売されたソフトは2004年発売の「BLACK/MATRIX OO」という
GBAで発売されたシミュレーションRPGのリメイク作となっているそうです。
ちなみに、こちらの初代プレステソフト全3289本、コンプリートされた方が
既にいるそうです。いやー、信じられませんが本当にすごいですね!
第2位PlayStation2:2927本
第2位に輝いたのは第1位に続き
SONYから出たPlayStation2で、2000年の発売。
PlayStationの成功に続き発売されたPS2は、
まあ当時の雰囲気からすれば正直PS2一強でしたよね。
(xboxはこの頃知名度がなく、Nintendo64とゲームキューブは
タイトル数が300以下だったのでサブゲーム機みたいな印象でした...)
PS2は約11年で1億5,500万台の売り上げを達成したそうで、
売上だけみると初代よりもPS2の方が売上げているんですね!
PS2のソフトラインナップと言えば
PSよりも幅広く、RPG・シミュレーション・アクション・レースゲーム・
対戦格闘・恋愛ゲーム・ノベルゲーム・移植作と
とにかく豊富なラインナップが魅力で、今でも人気の名作も多いですよね。
さてそんなPS2で一番最初に発売されたソフトは
「リッジレーサーV」「A列車で行こう6」「ストリートファイターEX3」
「エターナルリング」「決戦」「drummania」を含めた10作で、
「リッジレーサー」や「A列車で行こう」「ストリートファイター」は
定番の人気ソフトですが、フロムソフトウェアのキングスフィールドと
似た佳作「エターナルリング」や、コーエーの後にシリーズ化する
リアルタイムシミュレーション「決戦」、音ゲーの中でも一定のファン層がいる「drummania」など発売すぐに幅広いジャンルが揃っているのは
流石はPS2と言ったところでしょうか。
そしてPS2最後の発売ソフトは2013年発売の
「ファイナルファンタジーXI アドゥリンの魔境」で、
こちらはPS2時代には珍しいオンラインRPGソフトの拡張ディスク
となっており、
それを除くとPS2最後のソフトは2011年発売の恋愛シミュレーション
「真・恋姫†夢想 〜乙女繚乱☆三国志演義〜」で、こちらは
PSP版で発売されたものを1本にまとめたソフトとなっているそうです。
余談ですが、PS2がもうレトロゲームの領域に入ってるということを聞いて
私はつい先日ショックを受けました。
そしてPS2のソフトですがコンプリートされた方を私は存じております。
昔、動画投稿サイトに全ソフトコンプリートを映像付きで投稿しておりました...!
第3位スーパーファミコン:1447本
ソフト数第3位に輝いたのは任天堂のスーパーファミコン。
スーパーファミコンまでくると「ああ、レトロゲームだ...!」という
謎の安心感がありますね(笑)
さて、お察しの通り任天堂ハードの中では携帯ゲーム機と
現行最新機のNintendoSwitchを除けば、
実はスーパーファミコンが歴代タイトル数1位なんですね。
スーパーファミコンはファミコン・PCエンジン・メガドライブの
3英傑の時代に再び任天堂が大きく市場シェアを取り戻す
きっかけとなって、名作RPGやアクションゲームが多く生まれた
ハードですから落札された方はうらやましい限りですね~。
そんなスーパーファミコンの記念すべき最初のタイトルは
1990年11月に発売された「スーパーマリオワールド」と
「F-ZERO」の2本。さらに1か月後に「アクトレイザー」が
発売されましたが、これはどれも有名な人気作ですね!
そして最後のソフトは2000年11月発売の
「メタルスレイダーグローリーディレクターズカット」で、
こちらはファミコンのリメイク作。
プレミアソフトでも知られるこちらのタイトルはSFアドベンチャーで、
ニンテンドーパワーによる書き換え専用タイトルと、
何とも情報量の多いタイトルとなっております。
そして、このスーパーファミコンソフト全1447本のコンプリートですが、
過去にオークションで1480万円で落札された過去があるという事は...
なんとコンプリートした方がいらっしゃるという事ですよね!?
第4位セガサターン:1057本
ファミコンを僅差で抜いて第4位に輝いたのは1994年発売のセガサターン。
といっても非常に僅差なので、集計方法やディスクシステムを含めると
順位が逆転したりするので、ほぼ同率と考えていいのかもしれません。
セガサターンは長い間任天堂とゲーム機市場のシェアを争った、
SEGAがメガドライブに続き送り出したゲームハードで
最終的には価格競争で首位の座を奪われてしまったものの、
今でも名ハードとして非常に人気の高いハードですね。
「セガサターンはなぜ負けてしまったのか?」というお話で
記事が書けてしまうくらいセガハードにはドラマが付いて回るのですが、
これについてはPlayStationが当時としては化け物級だっただけで
セガサターンは今振り返ってもめちゃくちゃ良いハードだったという
声も多いようです。
セガサターンのソフトは幅広いジャンルのラインナップや
アーケードの移植が揃っていたものの、大人向け・ややマニア向けの
ラインナップだったのでは?という意見もあり、万人受けという点では
プレステに水をあけられてしまったようですね。
そんなセガサターンの最初のソフトは「バーチャファイター」
「ワンチャイコネクション」「MYST」など5タイトル。
「バーチャファイター」はサターンのキラーソフトとして有名なほか、
ミステリーアドベンチャーの「MYST」は他ハードでも発売されていますが
実はセガサターン版が一番早く発売されたそうです。
そしてセガサターン最後のソフトは
「悠久幻想曲 Perpetual Collection」で、悠久(UQ)と呼ばれる
恋愛シミュレーションゲームシリーズで、UQシリーズのセガサターン
発売タイトルを全てまとめたタイトルとなっているようです。
ちなみにセガサターンの全1057タイトルを揃えた方、いるそうです。
2019年頃の記事に存在を確認致しました...!
第5位ファミリーコンピューター:1053本 (+ディスクシステム199本)
さあ帰ってまいりました。ファミリーコンピューター!
アーケードゲームが主流の時代から、向こう40年続く家庭用ゲーム機の
時代を築いた立役者として知られていますが、ファミコンの累計売上台数は
全世界で6,191万台、うち日本は1,935万台だそうです。
ちなみに(+ディスクシステム199本)となっているディスクシステムとは
ファミコンの周辺機器の事で、ロムカセットではないフロッピーのような
磁気ディスクによるソフトによりセーブ機能・大容量・値段が安い・
拡張音源・ソフトの書き換えが可能という当時としては
夢のような仕様を実現した「やればやるほど~ディスクシステム~」
でお馴染みのマシンです。
ファミコンで最初に発売されたソフトと言えば
「スーパーマリオブラザーズ」...ではありません。
実は最初に発売されたのは「ドンキーコング」「ドンキーコングJR.」
「ポパイ」の3本で、ドンキーコングシリーズはアーケードで稼働していたものの移植です。
そしてファミコン最後のソフトは「高橋名人の冒険島Ⅳ」で、
1994年6月の発売。これはスイカを割る16連打の高橋名人を
キャラクターにした「ワンダーボーイ」の亜種のような作品。
これって4まで出ていたんですね...。
まだまだ語り足りない!ゲームハードのあれこれ
という訳でファミコン総タイトル数ランキング1位から5位までを
見ていきましたが、正直6位以下もめちゃくちゃ語りたいです。
なんなら携帯ゲーム機の方についても。
驚いたのはタイトル数1位~5位までのゲームハードに
しっかりソフトコンプリート者がいるということ。
コレクション業界でコンプリートは1つの明確な目標・指標となっており
コンプリートが可能という点で、やはりレトロゲームは非常に
秀逸なコレクションであるとも言えますね!
しかしあまり語ってしまうと記事が2倍・3倍になってしまうので
本日はこの辺にしておきます...。
それにしてもソフトラインナップというのはゲームハードの特徴を
良く表していて、やはり調べていてめちゃくちゃ面白かったです!
いつかnoteの方でも
「各ゲームハードの良作・名作・〇〇ゲーまとめ」
「家庭用ゲーム機黎明期のお話」
「ファミコン以前に生まれたみんなが知らないゲーム機の数々」
などについても書いてみたいな~と思っています!
冒頭でもお話致しましたが、私は三日月堂という
趣味・コレクション品の買取専門店でスタッフとして働いております。
こちらのサイトでも様々なゲームに関するコラムを書いています!
よかったらこちらのサイトも覗いてみて下さい!↓
それでは私は有志の方が作成されたファミコンの全ソフトカタログの
動画を見ながらニヤニヤすることにしますので、この辺で...。
最後までご覧頂きありがとうございました!