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定年退職後の私の日々(音楽活動編11:素人オッサンバンドのMCについて)

 東京オリンピック・パラリンピックが開催されそうなので、新型コロナ禍が再び悲惨な状況になる・・・みたいな悲観論が渦巻いている。おかげで、素人オッサンバンドのライブがいつ実現可能になるのか?がまたまた不透明になってきた。五輪後の新型コロナ禍の状況にもよるだろうが、2021年度中は無理だろう・・・と諦めの境地である。

 さて、一般的な素人オッサンバンドのライブについては、過日下記の記事をアップした。

 「素人オッサンバンドはライブではオリジナル曲を演目にするな」と書いたのだが、オリジナル曲に命を賭けているオッサン連中にすこぶる評判が悪い。まあ、そうだろうな。でも、私は素人オッサンバンドのオリジナル曲なんか聴きたくない・・・という主張は譲れない。

 似たようなお作法として「インスト曲は演目にするな」というのもある。これは個人的な経験から導き出されたお作法だ。私個人としては素人オッサンバンドの演奏だとしてもインスト曲は是非聴きたい。インスト曲だったらオッサンのオリジナルでもOKだ。・・・しかし、残念ながら現在ではインスト曲はまず受けない。立派に演奏してもまず受けない。

 私も過去に見事に失敗した。40歳代後半で久しぶりにオッサンバンドを結成し、会社の軽音楽部のライブに無理矢理出演させてもらったのだが、張り切っちゃって演目5曲全てを1970年代フュージョン曲にしてしまったのだ(オリジナル曲は無し)。

 結果は悲惨であった。聴衆のほとんどは「ポカーン」である。一般的な聴衆(特に若い世代)にとってはボーカルの無い音楽のライブなんていうのはあり得ないのである。我々の半年に及ぶ必死の練習は徒労に終わった。

1.MCは必死に戦略を練らねばならない

 MCについては気をつけたいことがある。「楽しく進行させる」事を意識し過ぎて、効果の乏しいジョークを過剰に連発することだ。優れたユーモアセンスを保有するオッサンの場合は「バカ受け」することも稀にあり得るが、大抵のオッサンはそんなセンスは持ち合わせていないので「バカ滑り」するのである。ジョークがバカ滑りした素人オッサンバンドは悲惨である。

 長年の経験から、素人オッサンバンドのMCで滑る確率が高いのは下記のようなMCだ。

(1)全然練習していない事を何度も面白おかしく強調する

 練習はしていない・・・と言いながら、実は演奏はシャキッとしているのである。それなりに練習しているのは見え見えである。どうして「練習してない」と言わなければならないのかさっぱり分からない。はっきり言って「ウザイ」ので大抵は滑る。

(2)メンバー間で掛け合い漫才をする

 ボーカルが突っ込んで、ベースがボケるみたいな感じであるが、実はこれも滑る確率が高い。成功させるには各メンバーに高度なユーモアスキルが必要である。最悪なのはツッコミとボケのユーモアレベルがかみ合わなくて収集がつかなくなるケースで、これは実に悲惨である。滑り方もハンパではない。

(3)笑いのセンスのレベルが基本的に低い・・事を認識せずに、しつこくくだらん笑いをとろうとする

 これが一番多い。実に見苦しい。笑いを舐めてはいかんのだ。その意味では、超強力なユーモアセンスがあり、羞恥心が無く、とにかく明るい・・・みたいなオッサンを擁するする素人オッサンバンドは無敵であると言える。

 ユーモアを聴衆の笑いに変える能力を有するメンバーが乏しい場合は、やはり実直な話題のMCを心がけるのが一番良い結果を生むようだ。ただし、”元気で笑顔”が最重要のポイントである事は言うまでもない。