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「ミスディレクション」のコツと、よくある勘違いを解説!

こんにちは、TAKKiです。

今回は、「『ミスディレクション』のコツとよくある勘違い」
というテーマでお話ししていきます!

マジシャンなら誰もが知っている技法「ミスディレクション」。

誰もが憧れて、一回は極めたがる時期が来るものです。
ぼくも20歳前後のときにめちゃくちゃ極めてました・・・笑

おかげで今でも、ちょっとした瞬間に役に立ったりしています!

テーブルホップの現場なんて特に重宝するんですよね!


ミスディレクションのコツは、「とにかく経験を積むこと」。

それは間違いない!

実際にぼくも何の知識もないまま、現場での実践で鍛えられました。
何度もトライ&エラーをくりかえしたおかげで、
たくさんの知識を得ることができました!

でも、それだけの知識を前もって知っていたらどれだけ楽だったことか・・・!笑


ということで、もしあなたが

・今よりもミスディレクションを極めたい!
・ミスディレクションができるようになりたい!

そう感じているなら、きっとこの記事が役に立つはずです!


「ミスディレクションって難しそう・・・」

全然そんなことありません!!

この記事で、ミスディレクションを理解するための知識と
実戦で意識すべきコツをお話ししていきます。

読み終わる頃には、最小限のトライ&エラーで
ミスディレクションが習得できるようになっているはずです!


✅この記事を書いた人

ぼくの自己紹介は画像をクリック!


・ミスディレクションのよくある「勘違い」


まずは、ミスディレクションについてありがちな
「勘違い」を3つ紹介していきます。

これらを把握しておくだけでも
理解度がグッと深まって、ミスディレクションの習得が
早くなるはずです!

勘違い1:ミスディレクションは「マジシャンだけの秘密の技法」


さて、1つ目の勘違いは
「ミスディレクションは「マジシャンだけの秘密の技法」である」という
考え方です。

「これの何が違うの??」
と思う方も少なくないかもしれません。

ミスディレクションはすでに、「一般に広く知れ渡っている技法」です。

クロースのお仕事をしていると、お客様によくこんなことを言われます。

・「マジシャンって目線そらすのがうまいんでしょ??」
・「反対の手のほうをめっちゃ見とこ!」

なんなら、
「あれなんだっけ、あ、そうそう
 『ミスディレクション』ってテクニックあるよね!」
とか言われます。笑


だいたいのお客様は、もうマジックをする前から
ミスディレクションのことめっちゃ知ってるんですよね!笑

たぶん「バスケがうまい見た目大人すぎる少年」の影響でしょう。

しかしこれは日本だけのことではありません。
かの有名なPenn & Tellerも、
自身の番組でミスディレクションの解説をしています。

それくらい一般に知れ渡っているテクニックなんですね!


何が言いたいのか?

マジックを見る観客は、たいていの場合
すでにミスディレクションという知識を持った状態である。
ということです。

でも決してそんなに厄介な話ではありません。

人間はそもそもミスディレクションに引っかかるようにできていますし、
一般のミスディレクションの認識は
「なんか目線逸らす」くらいのものでしかありません。

われわれマジシャンが同じような解像度でしか理解していなかったら
すぐにバレてしまうかもしれませんが、

より解像度を上げて、より精密なミスディレクションを行えば
基本的にバレることはありません!

安心してください!


勘違い2:「見られたくない場所から、目線を逸らす」


これはまさに、先ほどお話しした「一般的な解像度」です。

「ミスディレクション」という言葉だけが一人歩きしている
ゆえにこのような理解なのだと思います!


本来ミスディレクションは【見せないための技術】ではなく
「見て欲しいところに注目させる」という【見せるための技術】です!


ここで勘のいい方なら気付いたかもしれません。

ミスディレクションという技術は、
「マジックを見せるスキル」と密接に繋がっている。

ちょっと耳が痛いかもしれませんが、
逆にいうと
ミスディレクションがうまくできない人は
マジックもうまく見せられてない可能性が高い。

ということでもあるのです!


でも安心してください!
あとでちゃんとコツもお話ししますから♪


みなさんは
「オンビート」「オフビート」という概念をご存知でしょうか?
本来は音楽用語らしいのですが、マジックでいうとざっくり

・オンビート・・・注意が緊張状態の時間
・オフビート・・・注意が緩んでいる時間

と思っていただければ大丈夫です。

こちらも同様にミスディレクションに関する用語ですが、
おもに
・ミスディレクション→ 「視線・場所」に関するもの
・オンビート、オフビート→ 「時間」に関するもの
として使われることが多いです。

これも「見せる技術」として覚えておくと
役に立つかもしれません♪


勘違い3:ミスディレクション単体でマジックになる


こちらはめちゃくちゃよく見る勘違いです!

ぼくはミスディレクションだけを使ったマジックを
「いつの間にか系」と呼んでいます。

以前の記事で「『手品』と『手品のようなもの』」という
話をしましたが、
ミスディレクションだけの手品はまさに「手品のようのもの」
の分類されると思っています。


「『手品』と『手品のようなもの』」について詳しく知りたい方は
こちらの記事も参考にしていただけると嬉しいです!


「いつの間にか系」は、その名のとおり
観客は「えぇー!いつの間にやったの?」というリアクションをします。


「いつの間にやったの?」と言われた時点で、
見てない隙にそこに置いたことがバレています!笑


つまりこれは「不思議な驚き」ではなく、
単なる「びっくり」なわけです。

驚いてるけど、タネはしっかりバレてます。


これはほとんどの場合、移動現象を行う直前まで
マジシャンの手元にモノが残っていることを証明できれば
簡単に解決することができます。

ぼくの場合は
「サインカード以外の全てのカードがケースに戻る」
というマジックでミスディレクションを使いますが、

デックをケースに入れたあと、
別の手法を使って「デックが徐々に減っていく過程」を見せています。

直前までデックがマジシャンの手元にあることを証明できるので、
「いつの間に入れたの?」とはならずに
ちゃんと「デックが移動した」と思えるように構成しています。


あとは「変に急がない」ことですね!笑

スプレッドする瞬間だけ、
異常に体の動きが大きく・速くなるのをたまに見かけますが、
その違和感があとで
「あ、このタイミングでやったな。」と解決に繋がってしまうわけです。

「ミスディレクションするぞー!急げーーー!!!」


・ミスディレクションのコツ


さて、ここからはミスディレクションのコツをお伝えしていきます♪

コツはたったひとつ。

「見せたい場所の情報量を増やす」

ということです。

「どういうこと?」案件ですね。笑


コンピューターを想像してみてください。

画像を見てるときと動画を見てるとき
どちらが動作が重くなりやすいですか??

当然、動画だと思います。

それはなぜか?
「動画を処理するほうが、より多くのメモリを使うから」
ですよね!


人間の脳も一緒です!

「単純な情報よりも、複雑な情報のほうが
 より多くの処理を要する」ようにできていて、
それがまさに注目度に直結しています!

つまり、見て欲しい側の情報量を増やせばいいんです!


大きく動くことでミスディレクションを
かけることができる理由はここにあります。


かといって先ほど言ったように
スプレッドする瞬間だけ異常に体の動きが大きく・速くなるのは
シンプルに「怪しさ」につながります。

怪しまれるような情報の増やし方は避けるべきです。


マジックを見てる最中で、脳の処理が一番忙しくなる瞬間。
それは「マジックの現象が起きたとき」です。

ここが一番ミスディレクションがかかりやすいといえます。


ここまで呼んでいただいたあなたなら、もうわかるはず。

ミスディレクションとは、
「目線のコントロール」ではなく、
「情報量のコントロール」なのです!


人間が処理する情報はたくさんあります。

・視界に入った光景
・言葉
・ストーリー
・覚えたトランプを思い出す    などなど


「情報のコントロール」をうまく設計することで、
どんな現場でも確実に行えるミスディレクションを
目指していきましょう!


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・Twitter:@magictakuki
・Instagram:magiciantakki

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コメントで教えてください!


本日のオススメ記事


このミスディレクションも含めて、
全てのマジックに通ずる「見せる技術」の話です!

こちらも参考になると嬉しいです!



経験を効率的に知識に変えるには?


あなたの経験を知識に変えてくれるもの、それは「知識」です!
一見ムダに見える知識でも、経験を拍子に
「あれってこう言うことか!」とつながる瞬間があります。

「知ってる」ってとても重要なことです。

知識が経験の解像度を上げてくれます

僕自身も、コロナ渦に勉強をしたおかげで自分のパフォーマンスや
理論の解像度が格段に上がりました!

ぜひ、手品以外の知識も身に付けておきましょう!

今回も参考になれば幸いです!

それでは!

TAKKi

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