タリスの主題による幻想曲(ヴォーン・ウィリアムズ)


いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。

さて、"本日のオススメ"は、ヴォーン・ウィリアムズ作曲の『タリスの主題による幻想曲』です。(数字は6-144・名曲解説全集第6巻P144)


レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ先生。 1872年-1958年のイギリスの作曲家。86年ほどの長命ですね。

スクリャービン先生と同じ年の生まれ。


今回はなかなか面白く、本日の曲は前半戦の作品。

全部で9曲作られた交響曲の、1曲目が完成したのが、今作の完成年と同じ1910年。

ちなみに、38歳ころの作品。初の出版は30歳ということなので、全体的に遅咲きの作曲家ということになります。

んー。

遅咲き作曲家といえばブルックナー先生ですが、00番が39歳ころ、0番が40歳ころ、1番が42歳ころの作品だとすると、匹敵すると言っても過言ではない遅咲きですね。

6歳からピアノと作曲をおばに習い始め、7歳からはヴァイオリンを習い始めます。音楽家系ではなかったものの、資産家家系のため、環境には恵まれたのかもしれません。その後王立音楽大学へ。

ヴォーン・ウィリアムズ先生を紐解いていくと、すごい名前がたくさん出てきます。ストコフスキー(同窓生)、ホルスト(同窓生)、ブルッフ(師事)、ラヴェル(師事)。

早くから音楽活動を始めていたけど、売れ始めが遅い。

なんか応援したくなりますね。


そして、たくさんの作品の生み出しつつ生まれたのが、『タリスの主題による幻想曲』。超有名曲『グリーンスリーヴスによる幻想曲』は、この『タリス~』の2年前にできたばかりの作品。


ヴォーン・ウィリアムズ先生は、イングランドの民謡などのイングランドにルーツをもつ素材を扱い、イングランドの特徴を持っていると言われます。ちなみに『タリス~』の「タリス」は、16世紀のイングランドの作曲家。

その作曲家のテーマをモチーフに作られた、という曲になります。


ヴォーン・ウィリアムズ先生の曲は、全体的にキレイというか、澄んだ感じの印象を持ちますが、この曲は「幻想曲」だけに余計にその感覚が強く感じられます。

欧米では、ホルスト先生よりもヴォーン・ウィリアムズ先生の方が人気だとか。


本日の音源は、カラヤン指揮・フィルハーモニア管弦楽団の演奏でした。

本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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