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歌劇「ルサルカ」(ドヴォルザーク)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ドヴォルザーク作曲の『歌劇「ルサルカ」』です。(数字は19-359・名曲解説全集第19巻P357)


アントニン・ドヴォルザーク先生。1841年-1904年(62歳)の、チェコの作曲家でしたね。

スラブ狂詩曲 変イ長調の回序曲「自然の中で」の回に続き、3度目の登場です。


ドヴォルザーク先生、オペラを11作品作っています。

本日の曲『歌劇「ルサルカ」』は、最後のオペラから2つ前の作品で、作品番号のこの2つがラストになっていますね。

亡くなる直前の最後に、2つのオペラを書いていた。

『交響曲第9番』は7年前に、『チェロ協奏曲』は5年間に完成済み。

『ルサルカ』は、超円熟期の作品ということになりますね。


11作品もオペラを書いているのに、上演の機会を保っているのはこの『ルサルカ』くらいのようです。

逆に言えば、この作品は素晴らしい作品。


ヤロスラフ・クヴァピル先生の台本を基に作曲された、抒情的おとぎ話。


【登場人物】

ルサルカ(水の精)

王子

外国の王女

ワッサーマン(水の精)

魔女


【あらすじ】

<第1幕>ある湖のほとりの草原。水の精が踊っていますが、ルサルカさんは物思いにふけっています。ルサルカさんは、水浴びにきていた王子に心を奪われてしまい、人間の姿になりたいと願います。恋に落ちたルサルカさんは、魔女に頼めば人間にしてくれることを聞くと、さっそく魔女を呼び、頼みます。魔女は、人間の姿に変えることはできるが、「口をきいたり人間の言葉を話すことはできない」「恋に破れても元には戻れないし、愛する男を殺してその血を取らなければならない」という事を伝えます。それでもルサルカさんは了承し、翌朝には美しい乙女になって、王子の目に留まり、水の精の忠告も無視して王子に従ってお城へと向かいます。

<第2幕>王子のお城。王子の連れてきた離せない冷たいルサルカさんについてお話をしています。王子は連れてきたものの、冷たく話もでいないルサルカさんに嘆きを覚えています。そんな折、外国の王女が現れ、王子を誘惑します。王子はこの王女に心が動かされ、ルサルカさんには、舞踏会の支度をするよう冷たく言い、舞踏会では王子はルサルカさんには目もくれず、王女に夢中になっています。ワッサーマンさんは、この状況に対し怒り、嘆きます。王子は王女にプロポーズをすると、ルサルカさんは自分の運命を知り、ワッサーマンさんによって湖へと連れていかれると共に、王子はワッサーマンさんの怒りに恐れ王女に助けを求めますが、王女は軽蔑の目で王子を見ながら去っていきます。

<第3幕>再び湖のほとりの草原。ルサルカは元の湖のほとりに戻ってきますが、死ぬことも、湖に戻ることもできず、呪われていることを嘆いています。魔女も、どうすることはできず、昔の姿に戻りたいのなら、裏切った男の血が必要だと短剣を渡します。まだ愛しているルサルカさんは、短剣を湖に投げ捨てると、水の精たちがもう戻ってこれないと言っている歌が聞こえてきます。城の者たちが王子が重病である事を告げに来ますが、それを聞いたワッサーマンは怒り、それに驚いた城の者たちは逃げていきます。水の精たちが歌い踊ていると、混乱した王子が走ってきて、叫びながらルサルカさんを探しています。ルサルカさんが現れ、口づけを交わすと王子が死んでしまうことを告げますが、王子は抱いてキスをします。力がなくなっていく王子と共に、湖の底へと沈んでいきます。

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悲しい物語ですね。

童謡は似たような話が各地にありますが、『人魚姫』のスラヴ版という感じです。もちろん、終わり方が色々ですが、このエンドはハッピーなのかアンハッピーなのか。


作品全体は、確かに劇的で良い曲が多いなと思います。

ワーグナー先生の楽劇を聞いて改定を行ったらしいですが、なるほど、確かに劇的です。



本日の音源は、La Cabra Filmsさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございます。

またのお越しをお待ちしております。

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