歌劇「レニャーノの戦い」(ヴェルディ)
いらっしゃいませ。
ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。
さて、"本日のオススメ"は、ヴェルディ作曲の『歌劇「レニャーノの戦い」』です。(数字は27-277。名曲解説全集第27巻P273)
ちょうど日曜日で、良かったです。
ヴェルディ先生は以前も、歌劇『群盗』の回で登場しましたね。
本日の曲は、歌劇『レニャーノの戦い』です。
前回の群盗は34歳頃の作品でしたが、今回の作品はそれから2年足らずで初演された作品です。
全体の作品群の中で、だいたい真ん中くらいの作品です。
「レニャーノの戦い」自体は、1176年に北イタリア・ロンバルディア地方のレニャーノで行われた、神聖ローマ帝国とロンバルディア同盟との戦闘で、ロンバルディア同盟(イタリア側)が勝利した戦い。
これを基にした、
この曲の作曲、初演の時期は、第1次イタリア=オーストリア戦争など、イタリア統一の真っただ中で、イタリアが勝利したレニャーノの戦いの物語を上演する事でイタリア国民の士気を鼓舞したようで、初演は好評を博しました。
なるほど。
やはりヴェルディ先生。ヴェルディ先生の作品群の面白いところですね。同じイタリア出身のプッチーニ先生とも同い歳のワーグナー先生とも、作品の選び方が違いますね。
--
あらすじ
時は1176年。「バルバロッサ」さん率いるドイツ軍に対抗するために、ミラノやヴェローナの北イタリア各都市の騎士が集まり、「ロンバルディア軍」を結成。戦士したと思われていた「アリーゴ」さんはが生きて帰り、「ロランド」さんは喜び、共に祖国を守ることを誓います。
一方で、元々お付き合いをしていた「アリーゴ」さんが、戦士したと聞いていた「リーダ」さんは、「ロランド」さんと結婚をしていました。アリーゴは、自分を裏切って結婚していたリーダを責め、リーダは苦しみます。
ロンバルディア軍の見方を増やすべく動くロランドとアリーゴ。そんな中、バルバロッサはロンバルディアへ宣戦布告。
ロランドは死を覚悟して家族への別れと、もしもの場合は頼むとアリーゴに託す。一方アリーゴへの愛に苦しむリーダは、アリーゴ宛の手紙を召使に頼むものの、捕虜の「マルコヴァルド」さんに手紙を奪われ、ロランドに教えてしまう。ロランドは激怒。リーダはアリーゴに直接会いに行き愛を伝える。その場にロランドが入ってきて、外から閉じ込めてしまいます。
アリーゴは高い塔から身を投げ、リーダは失神。
奇跡的に命をつないだアリーゴは戦線に復帰し、バルバロッサに傷を負わせ、勝利に導き、ミラノは勝利で沸くものの、自身も傷を負った状態で凱旋し、葬送の音楽と共にアリーゴは戻ってきます。
瀕死のアリーゴはリーダの潔白をロランドに伝え、息を引き取り、終幕。
--
ラストは明るい和音で終わります。
色々ありましたが、アリーゴの活躍を称え、イタリアの勝利を祝う方に力点が置かれたことになります。
確かにこの終わり方だと、士気を鼓舞するには良い終わり方ですね。
ヴェルディ先生の、祖国愛を感じます。
本日の音源は、ガルデッリ指揮/ウィーン放送交響楽団の演奏を聴きながら書き進めてきました。
本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。