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ウェストミンスターの鐘(ヴィエルヌ)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ヴィエルヌ作曲の『ウェストミンスターの鐘』です。(数字は26-284・名曲解説全集第26巻P284)


ルイ・ヴィエルヌ先生。1870年-1937年(66歳)の、フランスの作曲家ですね。

レハール先生、フローラン・シュミット先生と同じ年の生まれです。


オルガン奏者として有名な先生。

目が不自由な状態で生まれましたが、6歳の時に手術をして少し視力を快復しました。少年時代にフランク先生のオルガン演奏に圧倒的な感銘を受け、パリ音楽院に入ってオルガンを専攻しました。

プルミエ・プリを得て卒業し、師であるヴィドール先生が占めていた、サン・シュルピス教会の首席オルガニストと、パリ音楽院のオルガン科の教授職を継承します。更に30歳頃には、ノートルダム大聖堂の首席オルガン奏者を選考するコンクールに優勝。

当時のオルガン奏者にとって最も名誉のある地位をわずか30歳で得るという、才能の持ち主。

37年間オルガニストを務め、ノートルダムでの演奏会の最中に心臓発作で息を引き取りました。選ばれて生まれてきた方ですね。


本日の曲は、『ウェストミンスターの鐘』。

この曲は、4つの組曲からなる「ファンタジー集」の、第3組曲の最後におかれた作品です。


ヴィエルヌ先生は、オルガン独奏用の交響曲を6曲作っています。

大聖堂という広大な空間での演奏を前提に、多段で、多数のストップを駆使した大規模で色彩的な音響効果を得られる曲を、オルガンが奏でる交響曲として作っていました。

この交響曲の最後がが完成される前に、この交響曲の作り方の流れを組んだ「ファンタジー集」を出版しました。


ちなみに、この第3組曲は、6つの曲で構成されています。

第1曲:献呈

第2曲:即興曲

第3曲:宵の明星

第4曲:まぼろし

第5曲:ラインの河辺で

第6曲:ウェストミンスターの鐘


ウェストミンスター大聖堂の有名な鐘(カリヨン)の音形を、ある種のオスティナート(音楽的なパターンを続けて繰り返す事)風に扱った作品で、その音形が何度も反復されます。

ビッグベンの鐘=学校のチャイムの音、ですね。

曲を聴くと、すぐにわかります。あ、チャイムだって。

その音形が繰り返される訳ですね(=オスティナート)。


ビッグベンの鐘の音をモチーフにオルガンで曲を作るんだから、なんと発想豊かなんでしょう。

本日の音源は演奏の様子が観れますが、全身で演奏するんですね。

オルガン曲の良さが、段々わかり始めました。

良いですね。


ヴィエルヌ先生、当代の名オルガニストで、彫刻家のロダン先生もその演奏を聴くためにノートルダム大聖堂へ通ったという、その演奏を、ぜひ聴いてみたいものです。

あと、ビッグベンの生の鐘も聞いてみたいですね。



本日の音源は、横浜みなとみらいホールさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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