小学校の同級生が被告人となった裁判を傍聴しに

 やっと少しだけ秋らしくなってきたある日の平日。
 休みを取って地方裁判所へと向かった。

 官公庁のずっしりとした威厳ある建物が並ぶ地域を自転車で駆け抜ける。
 ここ一帯は品の良い大木が道路沿いに茂っていて、緑がふんだんで本当に気持ちが良い。地元という感じが一切しない。東京の皇居や丸の内周辺に似た雰囲気だ。
 今日は今シーズン初めての長袖を着てみたが、少し腕まくりはしているものの柔らかな風が気持ち良い気温で、ちょっとしたサイクリングも兼ねられた。

 地方裁判所の裏にある駐輪場へ。自転車を停めると、ミッキーマウスがプリントされたバッグを携えて庁舎をぐるっと周り正面玄関から入った。
 入口には数名の警備員。
 やましいことがあるわけでもないのに、びくっとした。
 裁判を傍聴するのは今回で3回目なのだが、以前もこんなに緊張したものだったか。
 最後に傍聴したのはもう15年も前のことになる。あの時は友人が殺害された裁判だったから、警備員よりも別のことでもっと緊張していたのかもしれない。

 入口は二手に分かれており、ひとつは許可証を持った弁護士などの関係者用。もうひとつはそれ以外の一般用。許可証を持った人はそのまま通過できるが、一般用は所持品検査を受けなければならない。

 ちょうど二手に分かれる場所に立っている警備員が、一旦は私を関係者用の入口へ進むよう手で合図した。真っ白の襟付きのシャツ、真っ黒のスラックスに革靴という私の服装を見てそう判断したのだろう。
 なので「いや、許可証なんて持ってないんですけど」と言おうかなと思ったその時、警備員がはっとした表情をして、慌てて一般用の入口を指し示した。ミッキーマウスがプリントされた私のバッグを見てそう判断したのだろう。
 このバッグが急に恥ずかしくなってきた。裁判所の中ではミッキーのプリントを内側にして持っておこうと思った。

 事前に裁判所の広報に問い合わせて、目当ての裁判の時間と法廷番号は知っていたのだが、まだ時間があるので数人がぱらぱらとファイルをめくっている机に私も行ってみた。
 今日ある裁判の法廷番号、時間、事件名、被告人の名前などが記された開廷表のファイル。
 念の為、目的の裁判を確認する。法廷番号、時間、よし合ってる。そこに並ぶ小学校の時の同級生の名前。こんなところでこの名前を見ることになろうとは。
 横に並ぶ罪名は法人税法違反、地方法人税法違反、消費税法違反、地方税法違反。つまりは脱税だ。2億円の脱税で地検の特捜部に起訴されたのだ。

 そのままなんの気なしに他のページもぱらぱらとめくってみると、目に飛び込んできたものがふたつあった。
 ひとつは「岸田文雄」の名前。確か原告人だか訴訟人だかそんなような欄にその名前はあったのだが、岸田文雄とは前首相ではないか。岸田前首相が任期中だった時に国が訴えた裁判ということなのだろか。
 もうひとつは「殺人」の文字。午前中から夕方まで6時間に及ぶ裁判。一瞬のことだったかもしれないが、それを検証して過去の事実を証明していくには膨大な時間とエネルギーが費やされるのだな、と時間を見ただけで疲労を感じ肩が重くなった。

 「エレベーター内での会話は禁止」の張り紙がされたエレベーターで法廷のある上階へ向かった。なぜなのだろう。場合によっては原告人と被告人が同じエレベーターに乗り合わせて喧嘩が起きてしまうからだろうか。

 法廷の入口前には、いかにも傍聴が趣味というおじさんが数名いた。入口脇に掲示された開廷表を見ながらどの裁判を傍聴しようか見定めている感じだった。私はそれの脱税裁判に関する情報を一通り、一文字も漏らさずにメモに写した。
 ひとりが「脱税が見たかったけどまだか」と独り言を呟いた。私の同級生の裁判は人気があるようだ。

 時刻はひとつ前の判決公判が行われている時だった。せっかく裁判所に来たのだからついでにそれも見てみたい。でも開廷中なのにドアを開けて入っていく勇気はなく、誰かの後に続こうとしばらく待った。ああ、さっきは結構人の出入りがあったからメモなんか後回しにして中に入ればよかったと後悔。
 暫くすると、そそくさとやって来たおじいさんがおもむろにドアを開けた。はっ、今だ、と思って、待っていたわりには心の準備が全くできていなかったけれど、勢いだけでおじいさんに続いて中に入った。

 中はザ・開廷中の空気が張り詰めていた。中央最後列の席が空いていたので、そこに誰も遮ることなくさっと座ろうとするものの、一緒に入ったおじいさんが座ってしまった。どうしよう、早く席を決めなければ。席は9割以上埋まっていた。法廷に向かって右側の最後列、4列ある席の端の1席が空いていたので、隣の人になんとなくの会釈をしながら座った。

 裁判は証人尋問というものがおこなわれているようだった。証言台には若い女性が座り、裁判官の明瞭ではきはきした質問に小さな声でぽそぽそと答えている。

 開廷表では確か、ひとつ前の裁判は交通事故関係のものだったはずだ。証言台の女性は目撃者か同乗者なのだろうか。
 「あなたはその時、止めようとは思わなかったのですか?」という裁判官の質問だけは辛うじて耳に入ったが、その後のやりとりはすべて聞き流してしまった。
 急に飛び込んだ異世界である法廷内に意識がいってしまった。きょろきょろと見渡して「この人がたぶん弁護士」「この人がたぶん書記」「とすると、この人はたぶん検察官?」と確認しながら、今、自分が身を置いている場所を舐めるように見た。
 その時だった。
 私の前列に座る人の陰から、ずっと向こうにいる人のものであろうタトゥーにまみれた腕が見えた。タトゥーにまみれた手で何やらメモをしている。
 座る位置を少しずらして、タトゥーの主の顔を見てみた。
 顔にまでタトゥーが入った外国人だった。私の席からはかなり距離があるけれど、それでも見た瞬間はドキッとして、鼓動のペースが乱れるような風貌。

 タトゥーに気を取られていると、気付いた時には既に証人尋問は終わっており、証言台から若い女性の姿はなくなっていた。そして裁判官、弁護士、検察官らしき人とで次回の日程調整がおこなわれていた。
 これがなかなか上手くいかず、けっこう時間が掛かった。特に弁護士のスケジュールがパンパンという印象だった。面白かったのは、この裁判官が「14日はどうでしょう?」と訊く際に、必ず「14日とかどうでしょう?」「18日とかどうでしょう?」と必ず〝とか〟を付けるところだった。裁判の日程を決めてるとは思えない、今度ランチに行く日を決めているような軽さが漂うスケジュール調整だった。

 結局は弁護士が半ば折れるような形で、じゃあその日で良いです、とう感じで終わった。そして裁判官が声をかけると、傍聴席も含め全員が立ち上がったので私も慌てて立った。そして一例して終了となった。そうか、ただ見に来た人もこの部分だけは参加するのか。

 そのまま残る人もいたが、新たに傍聴席に入ってくる人、そして法廷の人たちの入れ替わりが始まりざわざわとしだした。私はそのまま席に座っていると、重そうな鉄の「ガヂャン」という音が聞こえた。もしや、と思って前列の人から頭をずらして見る。それはやはり、手錠を掛ける音だった。タトゥーまみれの腕に手錠。そして腰にはロープが巻かれている。脱税の裁判が目的で来たから、まさか今日もこれを見ることになるとは思っていなかった。

 ロープで繋がれるなんて、犬をはじめ動物だけだと思っていた。
 15年前傍聴席に座っている時、ロープに繋がれて歩く人が法廷に入って来たのを見たことはものすごく衝撃的だったし、何よりショッキングな画だった。判決の内容よりも、ニュースでは伏せられていた実際の事件の惨さを知ったことよりもそのことの方が衝撃的だったくらいだ。

 タトゥーまみれの人がロープで繋がれて退室すると、新たに法廷に人が入って来たひとりの女性に目が奪われた。
 未だかつて見たことのないくらいものすごく疲れた顔をしているのだ。濃紺の細めのスーツのを着た綺麗であろう30代くらいの女性。座った席からするとおそらく弁護士だ。
 上瞼がパンパンに腫れている。何日間、まともに寝ていないのだろう。顔には全く力がない。まるでインフルエンザに感染していて、39度を超える高熱でもあるかのようなうつろな表情。私はここまで疲れた顔をしている人を見たことがない。
 弁護士、激務なのだろう。パンパンに腫れた瞼が抱えている案件の多さを表しているようだった。

 この時、入退室の入れ替わりの波に乗って、もうひとり、はっとする人が入って来た。
 見た瞬間にすぐにわかった。同級生だ。
 最後に会ったのは小学校5年生の時だと思うが、顔立ちと上半身のガタイの良さはそのままだった。
 だが、頭部は違った。髪の毛がなかった。完全な坊主。頭頂部はけっこうな範囲でもう髪の毛が生えてこなくなった状態にあることが見て取れた。
 私の髪の毛に出ている老化現象と言えば、日に日に白い奴が増えていることと、直毛だったはずなのにうねった奴が増えていることだが、性別が違えば結構な範囲で髪の毛が生えない年齢に自分ももうなっているということを知り、少しもの悲しくなった。

 被告人なのに、裁判の主役であるはずなのに、なぜか私の隣のブロックの2列前の傍聴席に座った同級生の後頭部を見ていると、隣の席のおばちゃんから声を掛けられた。
 「随分人が多いですけど、この後何かあるんですか?」
 私は、法廷内では何が何でも私語は絶対厳禁だと思っていたので、小声で「脱税」とだけ答えた。 
 それにしても同級生はなぜ傍聴席に座っているのだろう。開廷して呼ばれたら証言台のところまで移動するのだろうか。

 気付くとさっきとは別の裁判官に変わっており、裁判官の号令でまた全員が起立した。自然と私の斜め前方の同級生に目が向く。起立するチノパン越しにブリーフの線が浮くのが見えた。
 ああ、今もやっぱりブリーフ派なのか。

 同級生が脱税し逮捕されたということは、一ヶ月くらい前に母から聞いて知った。
 それは重大な話があり、母に寿司屋に呼び出された時だった。
 寿司を食べ始めてもメインテーマの重大な話にすぐなるはずもなく、場を温めるためか、お笑いライブで言うところの前座を母は1時間半以上も繰り広げ、寿司を頬張りながらただただ大人しくそれを聞いていた中に、前座にしてはパンチの効いた「あんたの同級生、脱税で逮捕されたよ」という話が組み込まれていた。
 突然に、30年以上ぶりに同級生の名前を聞いてまず思い出したのは、彼のエッジの効いたブリーフ型の水着だった。
 ちなみにメインテーマの重大な話というのは、最近、親戚が全国ニュースで取り上げられる事態となり、束の間、世間を騒がせたことだった。
 この件についてもnoteに書きたいのだが、親戚に無許可というのもいけないし、許可を取るにしても「ネタにさせて下さい」と言っているようなものだし、それで許可がもらえるはずもなさそうだし、でも書き方によっては許可を取らなくてもいいのでは、と今はどう書くか考えているところだ。

 同級生はクラスで目立つ存在だった。
 背が高く、また水泳に打ち込んでいたからか肩幅が広く厚く、とにかく上半身が大きかった。
 金持ちのひとり息子という感じで、他の子たちとは価格帯が違う雰囲気の、高そうな服をいつも着ていた。色合いからしてラルフローレンの服ばかりだったのでは、と今は思う。
 そして水泳に打ち込んでいたからだろうが、プールの授業ではとてもエッジの効いたブリーフ型の水着が目立った。
 殆どの男子が短パンと同じ形の水着を着ている中、ブリーフというだけでも目立つのに彼のは競泳用とか特別のものだったのだろうか、とても浅くて生地の面積が少ないものだった。
 いやらしい水着だな、と私は子どもながらに思っていた。

 「被告人は前へ」という声が掛かり、これで同級生は証言台へ進むのだろうと思った。だけれど証言台へやって来たのは見ず知らずのおじさんだった。
 「主文。被告人を懲役1.2ヶ月に処する」
 「ただし、刑の執行を3年猶予する」
 それを聞いて、ものすごく疲れた顔をした目がパンパンの弁護士が、だるさ万歳の姿勢でメモを取った。
 続く判決理由を聞くと、交通事故で被害者を死なせてしまった裁判であることがわかった。予定時間よりも遅れており、これがひとつ前の交通事故関係の裁判だった。

 これはやばい。隣のおばちゃんに次の裁判は脱税だと言ってしまった。彼女は今、混乱してやいないか。
 手にしたメモに「時間がずれて この次が 脱税かも しれないです」と慌てて改行だらけの文を書いて見せた。するとおばちゃんはうんうん、と頷いて、その更に隣の人と一緒に来ているのかその人に耳打ちで「脱税ごにょごにょごにょ」と伝えた。

 貨物車を運転中、左折する車に気を取られ不注意から人を跳ねてしまった。被害者は脳出血で病院へ搬送された。その暫くの後、被害者は敗血症を患い死亡、という事件だった。この被告人は前科がないこと、もう二度と運転しないと誓っていることから執行猶予が付いた。

 被害者遺族からしたら、「命を奪っておいて執行猶予だとは許せない」と思いやしないか。でも敗血症にならなければ被害者は死ななかっただろう。裁判官も「不運にも後に敗血症となり命を落とした」と言っていた。被告人にしても「敗血症にならなければ自分の起こした事故で死者が出ることはなかったのに」という思いだろう。
 でも全ては「事故さえなければ」だ。
 たった一瞬の衝突で、他人の人生を終わらせてしまうことができる。

 判決、そして判決理由を全て述べた裁判官が「わかりましたか」と訊いた。それにはっきりと、程よい声の大きさで「はい」と答えた被告人。
 今、目の前にいるこの人が、敗血症になってしまったからとはいえ人の命を奪ってしまった人だとは、どれだけその人の背中を見つめても信じられなかった。

 もうそろそろ終わりだなという雰囲気になってくると、自分のひとつ前の判決をどんな気持ちできいているのだろう、とふと気になり同級生に目をやった。
 同級生の表情に、緊張のような硬いものは見られなかった。
 自分の判決前ってこんなものなのか。
 弁護士から、ほぼほぼこんな量刑になりますよ、ともう聞いているのかもしれない。
 過失運転致死の公判が終わると、いよいよ同級生が傍聴席から法廷へと移動していった。

 そしてまたやって来た束の間の入れ替わりタイム。
 再び隣のおばちゃんが話し掛けてきた。
「よく来るの?」
「いや、そうではないんですけど、次の脱税の被告が小学校の時の同級生なので来てみたんです」
 そう本当のことを答えたかった。
 でも、おばちゃんって急に大きな声を出すでしょ?
 私が小声で「小学校の同級生なので」と言った瞬間に、「えぇ〜っ!同級生がっ!?」っていきなりどデカい声で言いそうじゃない?
 しーっ!って言ったところで、「脱税のっ!?」「被告人がっ!?」「同級生っ!?」って大声で続けそうじゃない?
 そしたら同級生がこっちを見てしまう。私の存在に気付いてしまう。
 向こうは私のことなど覚えていないだろうけれど、顔を見たら同年齢ってことはわかるだろう。同年齢ということは、どこかで知り合いだった人かもしれない、と勘繰られる可能性がある。今日、私がここに来ていることはひっそりとさせておきたい。

「たまに来るんです」
そうやっておばちゃんをあしらった。
「よく来られるんですか?」と聞き返してみた。
おばちゃんはそのまた隣の女性を指して、「友達がよく来るから連れて来てもらったの。今日で2回目」と言った。

「時間が遅れていて、お待たせして申し訳ない」と言う裁判官の声でようやく目当ての裁判が開廷した。

 さっきまで傍聴席にいた同級生が証言台に立った。

「罰金4,800万円」
「懲役2年」
「ただし刑の執行を3年間猶予する」

 2億円の脱税をして、脱税した分も、追徴課税もすでに納めており、その上更に罰金を納めるとは。結局大損だ。

 2年間、虚偽の確定申告をして2億円の脱税をした。ただそれは、別の人物が脱税スキームをつくり、その人物にそそのかされたということだった。
 支払うべきものは既に支払い済み、前科なし、今後脱税しないことを誓っていること、今後は経営する会社に税理士を2人付けることにした、など執行猶予となった理由が述べられた。

 その後は脱税スキームに安易に乗り税金の支払いを免れようとしたことへの静かな叱責と、でも会社は損失を被り、あなたは社会的信用も失ったと話は続いた。
 そうだよな。お金も失ったし、脱税で捕まった人として名前が世に広まってしまったし、こうしてその姿を公に晒されて市民に見られるわけだし、興味本位の昔の同級生まで見に来てしまうし。

 判決公判なので、当たり前だが裁判官から淡々と判決理由が述べられると公判は終わった。
 ぞろぞろと出ていく傍聴席の人たち。見渡しても知る顔はない。
 小学校の同級生だから見に行こう、と思ったのはどうやら私だけだったようだ。

 先のおばちゃんと、おばちゃんの友達に挨拶をして別れた。
 おばちゃんたちはすぐにエレベーターに乗ったが、私は脱税の判決公判が見たくて来たのに、それをしっかり見たのにちょっと物足りなくて、すぐにはその場を立ち去れないでいた。

 「もっと、掛け合いとか、裁判っぽいものを見たかったな」と思った。
 15年前に見たのも判決公判だったので掛け合いなどはなかった。

 「掛け合いとか、裁判っぽいもの」
 それって今日、最初に見たやつだ。
 タトゥーまみれの人の裁判。

 入り口外に貼られた紙を見る。
 あれは「傷害、暴力行為等処罰に関する法律違反」の裁判だったらしい。
 ああ、法廷をきょろきょろ見てないで、裁判官と証人のやりとりをもっとちゃんと聞くんだった。

 具体的にはどんな事件を起こしたのだろうか。
 裁判所を出て、タトゥーまみれの被告人の名前で検索してみた。

 当時、事件はニュースにならなかったのだろうか。
 被告人が何をして今回の裁判になっているかはわからなかった。 
 だが、思ってもみなかったものがヒットした。
 タトゥーまみれの被告人は今回の事件だけでなく、過去にも事件を起こしていることがわかった。
 タトゥーまみれの被告人は10年以上前には建造物侵入で、その後にはコンビニ強盗未遂でも逮捕されている強者だった。
 法廷で見た時は距離があっても怖いと思ったが、俄然興味が湧いて来た。

 「14日とかどうでしょう?」なんて今度ランチに行く日を決めているような軽さだな、なんて思っていないでスケジュール調整をもっとちゃんと聞いておけばよかった。

 また電話して日時を訊こう。
 そしてまた休みを取ろう。
 そしてタトゥーまみれの被告人の次の公判を傍聴しよう。

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