日々是徒然と ー10月中旬編ー
10月X日
放置していた家計簿に突然取り掛かる。
家計簿は半年に一度、6時間くらいかけて一気にやっつける。
すべてのクレジットカード利用明細の付け合わせから、通帳の付け合わせ、数百円のメルカリ売り上げ金も、数百円のガチャガチャの出費もすべてエクセルに入力していく。
電気、ガス、水道に至ってはメーター数も入力し全てをグラフ化する。
預金残高がうっすらと右肩上がりになったグラフを最後に眺めるのが好きだが、めんどくさいことこの上ない。
今回は10ヶ月放置したため、本当に大変だった。
10月X日
午前中。
先週に引き続き、地方裁判所に傍聴へ。
たくさんの公判から傍聴するものを選ぶのも大変そうだな、と思っていたのに意外にもふたつしかなかった。
国際的な大麻密輸か危険運転過失死傷。
国際的規模ということで大麻密輸の方を傍聴することにしたが、傍聴する人は危険運転過失死傷が圧倒的に多かった。なぜなのだろう。裁判員裁判だからなのか。
開廷時、大麻密輸の傍聴席にはたったの4人しかおらず緊張した。
しかも被告人が私たちの顔をひとりずつ、じろっと見たのだ。
コワオモテの被告人。
国際宅配便が送られて来たという男性の証人尋問だった。
被告人がその宅配便に大麻を入れたのかな、と想像した。
1時間ほどすると証人を入れ替えるので一旦、外に出るように言われた。
ちょうど危険運転過失死傷の法廷も休憩中だったので、そっちの法廷に移ることに。
しかし席が空いていない。
人はいなくても、上着やハンカチで席がキープされている。
唯一空いていた左前方の最前列の一席に座った。
最前列は緊張するので本当は避けたかったのだけれど。
左隣は緑色のカーディガンで席取りがせれている。
右隣の2席には「関係者以外禁止」の札。
私が座るとすぐに、左側の席に緑色のカーディガンの主が来た。
もんのすごく悪そうな、只者ならぬ雰囲気の女性。
心拍数が上がった。
只ならぬ雰囲気から、被告人の女なのではないかと想像した。
そして開廷直前になると、1組の男女が慌ただしくやってきて私の右隣の「関係者以外禁止」の席に座った。
こちらのふたりも他の傍聴人とは違った。
心拍数が上がった。
ふたりとも喪服をきているのだ。
間違いなく被害者遺族だろう。
すごい席に座ってしまった。
開廷すると法廷内はやはり満席。
裁判員と裁判官からのいくつかの質問に証人が答えると、案外早く昼休憩となった。
後半は午後も続くが、午後から出勤しなければいけないので傍聴できるのはここまでだ。
急いでネパールカレー屋へ。
大好きなマトンカレーを待つ間、大麻密輸の被告人の名前で検索してみた。
びっくりした。
ちょっとした小包に大麻を紛れさせて捕まったと思っていたが、被告人が密輸した大麻は23億円分。組織ぐるみでの犯行で、被告人が指示役だったらしい。
組織というのは暴力団。
被告人は日本で一番有名な組の幹部だった。
そんな裁判を傍聴していたなんて。
次回からはもっと早めに行って、開廷前に下調べをしなければ。
職場へ向かう途中、ミスタードーナツへ寄る。
明らかに食べ過ぎである。
先週バイキングに行ってからタガが外れたというか、体が食べ過ぎ状態を求めるようになってしまっている。
オールドファッションチョコとカスタードクリームをぺろっとたいらげた。
来週健康診断なのに。
ドーナツふたつというのは私にとっては予算オーバーなのでドリンクをケチったらお水をつけてくれた。
10月X日
休日なのに早起きしてWi-Fi目的でカフェへ。
来月、東京に行くので調べ物を。
すっと咳き込んでいる店員がいるのが気になった。
あそこま咳がでるなら休むべきでは。少なくともマスクをすべきでは。
しかもあの店員、勤務開始前に客席に座ってドリンク飲んでいたのを私は見逃さない。
その時から咳き込んでいた。
帰宅途中、我慢できずにスーパーでモンブランケーキ(2ヶ入り)を買う。
健康診断前なのに。
私は洒落た店名の店のケーキよりも、スーパーで2ヶ入りで売られているケーキの方が好きだ。
舌が安いのだろう。
早起きしたから1日が長くなると浮かれていたのに、夕方にエンストを起こす。
2時間弱昼寝をしてしまった。
その後もなぜか疲労でふらふら。
夜になってやっと元気が出てきて『世界屠畜奇行』(内澤旬子著)を半分くらい読む。
以前から気になっていた本だが、来月の東京行きに合わせて読むことに。
芝浦にある東京都中央卸売市場食肉市場に行くからだ。
一般人が入ることはできないので、敷地内にある「お肉の情報館」を見学して、食堂でどて煮を食べるだけなのだけれど。
ここのどて煮はやっぱり鮮度が良いのではなかろうか。楽しみだ。
10月X日
昨日は夕方に昼寝したにも関わらず、今朝も疲れており起床時間を1時間延長。
そろそろ必要になるだろう、と押し入れから薄い掛け布団を引っ張り出して干した。
そして感じた便意。
健康診断のために検便採取を控えている時の便意ほど嬉しいものはない。
しかし検便採取に失敗してしまった。
どのように失敗したか詳細は伏せておけれど、明日一応電話してみよう。
しかし「検便失敗しちゃったんですけど」と言うほど恥ずかしいものもないよな。
そして朝昼兼用に作った「ダブルス」というトリニダード・トバゴの料理も失敗した。
イーストを入れたのに全く生地が膨らまなかったのはなぜなのだ。
午後は3時間くらいかけて『世界屠畜奇行』を読了。
食肉について、屠殺について考えさせられる。
夕ご飯には、冷凍庫の中で数ヶ月眠り続けている野菜一掃炒めを作った。
作り終えたと同時に、「そういえば今日は大根おろし豚しゃぶにするんだった」と思い出した。
1週間前から冷蔵庫の中でスペースを陣取っている大根を消費するために予定していたのに。
しかも〝冷凍庫の中で数ヶ月眠り続けている野菜一掃〟にばかり気を取られていたら、噌汁とスープと、汁物をふたつも作ってしまったというバカ具合い。
失敗が多い日だった。