グルグルコンビニ
車でコンビニに来た。
駐車場はいつものように、やや端に止める。ここは、邪魔じゃない場所。いつも居やすい。
コンビニの中を回る。グルグル、と入念に。他の人より、長く居座る。迷惑より、欲が勝つ。良くない、良くない。
ヨーグルト、牛乳。少し高いが、買いやすい。
店内を一回り、二回り、だいたい回ることが出来た。上出来、上出来。
グルグル回る、グルグルと。
ふと、思う。
ぼくはいつも、同じところをグルグルと回っているのだろうか。安全だから、それがいい。
よく、「勉強しよう」とか、「良い経験になるから」とか、言われて新しい経験を進んでする人がいるが、クソ喰らえだ。そんなのは、言い分に過ぎない。君らは、疲れないから、それでいいかもしれんが。
コンビニでの買い物を終えたぼく。黒い車で疲れた足を休める。
そういえば、と思い出す。店員も、ぼくと半分同じ顔をしていたなあ。
同じ顔、同じ顔。グルグルと、回る。
右側の痛む頭を押さえながら、車を出したぼく。グルグルを、待ち構えながら。