行政書士試験 合格のためには むやみにテキストを購入しない(その1)
滝川沙希です。
今回は、試験合格のためにテキスト購入を我慢すべきだということをお伝えします。分量が多いので、今回、次回と2回に分けてお伝えします。
今回も長いので、「で、真に必要なものは?」からお読みいただいて構いません。
テキスト出版の動機
私たちはテキストの購入側ですが、出版側はなぜ出版するのでしょうか。嫌な言い方かもしれませんが、営利活動の一環として出版しているのです。
もちろん、個々の講師の方や出版社の方が行政書士試験に悩む受験生のために手を貸したいと思って活動なさっているだろうとことは否定しません。私もそのひとりです。
しかし、長期的には出版社は存続し続けなければならず、そのためにはある程度の売り上げ不可欠です。
売り上げるためには、購買者側に支持されるものを出版し、または購買者の不安を煽って購入させるなどの工夫が必要になります。
そういえば、大学入試でも入試時期が近づくとにわかに出版される本がありましたよね?
出版社側には、出版の固有の理由があり、受験者の皆さんの利益とは、必ずしも一致しないということを確認しておきます。
購入者側の利益
そうはいっても、有益な本でなければ売れませんし、現に魅力的な本は多いものです。現在では玉石混合であるものの、ネットにも様々な資料が落ちていて、それらを利用することもできます。
一体、私たちは、何を期待してそれらにアクセスするのでしょうか?
受験者が図書や資料を利用する動機は、ズバリ時間の短縮でしょう。
そうであれば、余計な本を購入して読み始めるということは回避したいところです。本一冊読むということ自体で相当に時間がかかります。しかも、「読むという行為」と、「試験会場で問題を解く」ことは、別のものです。
もちろん、ある種の無駄が教養となることはありえますが、無駄は遊びであると自覚して行うことが必要です。時間もそうですし、お金がもったいないです。真に必要なものに絞っても1万円は超えてしまっていますよ?
大学図書館の中、生協など構内のお店で、資格試験の本は手広く準備されています。そこで読むだけで済ませておいてはどうでしょうか。
で、真に必要なものは?
これまでお伝えしてきたように、①過去問集は必要ですね。なければ試験対策の方法がありません。
②六法も必要です。なければ、大学の定期試験を乗り越えられない。勉強用に判例付き六法が欲しいところではあります。
③テキストも必要です。いきなり過去問は無謀です。
これに、図書ではありませんが、④模試の問題と解説が加わります。これは購入する価値があります。
なお、私は、問題集は不要だと思っています。
https://note.com/takisaki/n/n9cb8a06efa4a
ところで、③テキストについては若干複雑です。
皆さんの置かれている事情が違いすぎますので、なんともいえない面があるからです。大学生であれば大学指定の教科書があるはずなんですよね。ただ、その教科書が試験レベルに達しているかどうか、または難しすぎないか、私には皆さんの情報がないので分からないのです(*)。
機会があれば、別の日にお伝えします。
さて、問題は、予備校が出版している過去問集で勉強していて理解が追い付かない場合です。
新しい本が欲しくなります。
そんな方は、そこはさておいて、まずは科目を一周させることに専念なさってください。はい。これで購入するという動機が先送りされました!
一周できたところで、以前紹介した雑誌の解説や図表を眺めてはどうでしょうか。バックナンバーをあたると、あなたが欲しい情報にアクセスできるかもしれません。
アクセスできたのなら、購入する動機がなくなりました!別途テキストはいらないはずです。
それでも分からないのであれば、友人や先輩、先生に質問ということはしてみましたか?
先生に質問するときには、問題集をもっていくのではなく、その問題集のどこが分からないのかを自分なりにまとめるなり、抽象化して聞いてくださいね。
教えてくれましたか?だったら、図書を購入する動機はありませんね!
まとめ
図書を購入したからと言って、合格が早まるわけではないです。
追記
*テキストのレベル:
私の友人が某国立大学で法学を勉強していたのですが、テキストを聞いたところ、呆然としたことがあります。
テキストの指定はなく、講義は法学漫談のレベルだったようです。
こうした場合は、独学は厳しくなります。
また、某有名公立大学では、著名な民法の教科書をコピーして配布していたという話も聞きました。どういう状況なのか、また真意は何なのか。臨席したわけではないのでコメントは差し控えますが、勉強しづらいのは確かです。