最初の一冊
滝川沙希です。
行政書士試験合格のために、最初に手に取るべき本について、紹介します。
いわゆる予備校本
大手のものですと、伊藤塾、LECあたりですね。早稲田セミナー(TAC)はどうなんでしょう。先輩のころに比べると元気がないと聞きます。
しかし、行政書士試験の合格のためには、大手のものであろうがそうでなかろうが、無関係です。
◆『伊藤真の○○法入門』(日本評論社)
伊藤真氏は弁護士ですが、司法試験予備校の経営者として著名な方です。もともとLECの看板講師として活躍してらっしゃたのですが、独立して伊藤塾を設立しました。
それはともかく、なるべく薄い本で法体系の全体像を把握することは、法学の学習で有効です。なるべく早く一冊の本を最後まで読み切ることが非常に大切です。受験生はこのことを「一周まわす」と表現することが多いです。
◆『伊藤真試験対策講座シリーズ 1』「スタートアップ民法・民法総則」(弘文堂)
「また、伊藤真か。しかも分厚いんじゃないですか、その本は?」
「それ、知ってるけど司法試験のための本だよね。難しくね?」
というお声も聞こえてきそうですが、この本のすべてではなく、最初のところだけを読んで、全体像の把握をしてしまおう!という趣旨で紹介しました。科目全体を俯瞰した章があります。
民法だけでなく、行政法(「13」)などほかの科目についてもあります。改訂されたりすることがあるので、張り切ってシリーズ全体を一気に購入しない方が良いかもしれません。学生は「シケタイ」と呼んでいます。
u.co.jp/book/newbook/shihou/shiken_taisaku.html
◆『C-Book民法I(総則)』(東京リーガルマインド)
LECからも紹介しましょう。こちらはC-Bookですね。みなさん「しーぶっく」とそのまま読んでいました。特に略称はないです。このシリーズも司法試験用の本ですね。
https://online.lec-jp.com/disp/CSfLastPackGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=33715
シケタイと同様の本です。図書館や書店で比較してみてください。
その他にも多くの有用な本があります。
司法試験のための本を紹介した理由
皆さんが大学生で、講義の受講をする必要があることから、その連続性を考えました。
せっかく行政書士試験の勉強をしてきたのに、いざ定期試験に臨んだところ、あれ?知らないぞ?っという事態の発生は避けないといけません。
また、薄いことも重要です。
学者の本を紹介しなかったのは、そのためです。
ですから、間違ってもシケタイやC-Bookを全部読んでしまわないでくださいね!全体像の把握がまず課題です。ボンヤリでよいです。早く一周しましょう!
なお、上記のいずれの本も行政書士試験で出題されにくい分野が含まれていることに注意してください。
必殺の一冊?
ブログや合格者の中には、特定の予備校や出版社を激賞するものがあります。残酷な話をしますが、私は「驚くように効率的な本はない」と考えています。ただ、その方に相性が良い本があったのだろう、ということだけです。
相性の良さは、どれだけ勉強が進んだかということにも依存しますし、個々人の頭の使い方の癖にも依存します。前者は、日々刻々と変わっていくはずですから、他人の意見は、絶対的なものにならないということになります。
なるべく早く、自分の一冊を探してくださいね。
まとめ
今回は、なるべく早く、学習しようとする法の全体像を把握するようにしてくださいってことで、そのために役に立つ最初の一冊を紹介しました。