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マイレビュー ぼくとパパ、約束の週末

目が廻るほど忙しかった9月からの2ヶ月がひと段落し、休日出勤の日々を取り戻すべく振替休日をとった。そして、かねてから観たかった映画を観に行く。どういうわけか、朝8時半からという普段の出勤より早い朝である。

「ぼくとパパ、約束の週末」、それらしいタイトルだが、原題は「週末の反逆者」。原題はたしかに日本人には分かりにくいけど、原題からかけ離れた邦題をつけるのは本当にやめてほしい。タイトルはとても大事な創作物のはずだ。

邦題はともかく、映画はとても素晴らしかった。
朝イチに観に行った甲斐があった。4回くらい泣いた。心を揺さぶられる要素がたんまりあった。
あらすじは、自閉症のジェイソンが学校でどのサッカーチームが好きなんだとクラスメイトに問われて答えられなかったことで、推しのチームを見つけたい、しかもスタジアムで実際に観て、と父親と約束し、毎週末のスタジアム巡りをするという話。ブンデスリーガ56チームを順にまわっていく、ちょっとしたロードムービーだ。

心を強く揺さぶられたのはふたつ。

①子育ての素晴らしさ
自閉症の子を育てるというのは、こんなに大変なのかとショックを受けつつも、父と子の関係は同じだなと共感。子どもを育てていると、どうしても感情的になったり、自分都合になったりして、あとで後悔することは多々ある。結局子どものことを第一に考えてあげられなかったと。まさにこの映画はそういった子育て中の親にとって身につまされる場面が描かれている。子育てとはかくも大変で、そして素晴らしいものだと、心を打った。

②スタジアム観戦の素晴らしさ
そしてもうひとつは、やはりスタジアム。
スタジアムでサッカーを応援する、推しのチームをもつということの素晴らしさ。スタジアムに入ったときに広がる景色。ゴールしたときの地面が唸るような興奮。ちょっと変だけど、サッカーに熱い人たち。そして、その渦の中にいる子どもと自分。
まさにいつもヨドコウで子どもたちと味わっている感動や興奮がそこにあり、万国共通のその素晴らしさが心を打った。個人的には香川のいたドルトムントがフィーチャーされていて、それも嬉しかった。

サッカースタジアムを巡り、推しのチームを探す旅の中で、自閉症のジェイソンはもちろん、父もまた成長していく。
そして、エンドロール、ここでまた泣いてしまう。
実話に基づいた話だと、さらにぐっとくる。

久しぶりに映画館で子ども向けじゃない映画を観たけれど、やはり映画は映画館で観ないとあかんな、と改めて思った。スマホもない、誰も話しかけてこない、スクリーンも音も大きい。
また会社をサボって(?)観に行こうと固く誓ったのだった。

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