瀧 知惠美@デザインの実践と研究の狭間

株式会社MIMIGURI Experience Designer & Reflection Researcher / ナレッジマネジメント,知識創造,リフレクションの研究 / 多摩美術大学&東海大学 非常勤講師 / 日々、デザインについて考えているトピックを書き記していきます

瀧 知惠美@デザインの実践と研究の狭間

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最近の記事

探究の多様なあり方について今思うこと〈エッセイ〉

「探究」に対するもやもやMIMIGURIでは今年「全員探究」というビジョンが期初に掲げられた。ざっくりいうと、一人ひとりが探究テーマを持って日々のプロジェクトなどの活動を通して探究し、新たな社会的価値につながるような知的資産を生み出していこう、全員で知識創造の循環をつくっていこうという話。私は、この「全員探究」の推進を担う部署である知識創造室のマネージャーをしている。みんなが自分なりに探究し、日々さまざまな知が生まれてくるようになっていくにはどうしたらいいか?試行錯誤している

    • 「じゃない感」とは?〜"自分たち"に対する違和感が持つ可能性の探究〜

      こんにちは、株式会社MIMIGURIで知識創造室というチームのマネージャーをしている瀧です。リフレクションを活用した組織のナレッジマネジメントの実践や研究をしています。 突然ですが、「じゃない感」と聞いて、どんなことが思い浮かびますか?ものごとに対する違和感と言い換えることもできますが、「◯◯じゃないと違和感を感じる感覚」にも実はいくつか種類があるのです。そして、この「じゃない感」が集団でのものづくりや集団内の関係性づくりに大きな意味を持っているのではないかという仮説を私は

      • "もやもや"を開きあう可能性の探究〜約1年の"もやもや"研究記〜

        こんにちは。株式会社MIMIGURIで、リフレクションやナレッジマネジメントの実践&研究をしている瀧です。今回は、2023年に私が実践しながら研究してきた、"もやもや"を開きあうことの可能性の探究について書こうと思います。(2023年のふり返りを兼ねて) この記事は、MIMIGURI Advent Calendar 2023の22日目の記事でもあります。今回のテーマは、「探究」「理論と実践」あたりでしょうか。 これまでの記事は、こちらのマガジンから読めます。昨日は、MIM

        • チームのふり返りを「KPT」から「KMT」に変えてみてわかったこと

          こんにちは。株式会社MIMIGURIで、リフレクションやナレッジマネジメントの実践&研究をしている瀧です。今回は、私が最近チームでやっている「KMT(Keep/Moyamoya/Try)」というふり返りのやり方、これに変えてみた背景を紹介します。(ちなみに「KMT」の読み方は「ケモティー」です。) チームで行うふり返りといえば、よく使われるものにKPT(Keep、Problem、Try)がありますが、このやり方を少し変えてみた話です。 KPTは、簡単に言うと下記の3つの項

          「暗黙知ハンター」になってみてわかったこと-デザイン活動の省察がもつ可能性の探索#2

          こんにちは、MIMIGURIでExperience Designer / Reflection Researcherとして活動している瀧です。MIMIGURIでは、研究機関を主務としてリフレクション関連の研究を担当しているのと、横断組織で社内の知識創造に関わる取り組みをしています。また、コンサルティング事業では新規事業開発系のプロジェクトをいくつか担当しています。そんな感じで今はいろいろやっていますが、私はデザイン活動の省察(「省察」は「ふり返り」「リフレクション」とも言いま

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          デザイン活動の省察がもつ可能性の探索#1-ポートフォリオ制作会の実践

          デザイン活動の省察(「省察」は「ふり返り」、「リフレクション」と言う場合もあります)がもつ可能性に関心があり、さまざまな実践と研究をしています。 デザイン活動の省察から「デザインの実践知」を見出すデザイナーがデザインする対象が年々広がっているので、デザイナーといっても得意領域は人それぞれですが、デザイナーへの期待とそのデザイナーができることややりたいことにギャップが生まれてしまうことも少なからず起こっているのではないでしょうか。 例えば、「UXデザインできます!」と言って

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          miroを誰かと共有して使うときのスタートガイド

          オンラインホワイトボードツールのmiro(https://miro.com/index/)を誰かと共有して使い始めるときの手順をまとめました。 miroでどんなことができるか?については、いろいろな人が書いている情報があるので他の記事などを参照してください。 上記のものが基本は押さえていますが、他にも「miro 使い方」などで検索するといろいろ紹介記事が出てきます。 この記事の目次はこちら。 〈目次〉 【1】管理者がmiroのボードをシェアする 【2】参加者がゲスト参

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          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第5章〜

          デザイナー11年間のふり返り。最終章となる今回は、デザイナー10周年を過ぎてこれからどんな形でデザインに関わっていこうか.. 大学院を修了してこれからどうやってデザイン研究を続けていこうか.. と模索していったときに考えていたことをふり返ります。(今もまだまだ模索中..)そして、これからやっていきたいことも小出しにしていきます。まだふわふわした話です。でも一番生々しい話かもしれません。 第1章 デザインの現場を知る 第2章 UXデザインの広がりとともに 第3章 UXデザイン

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第5章〜

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第4章〜

          約11年間のデザイナー活動をふり返る連載も4回目まできました。ここまでは、ヤフーでデザインの現場を知り、試行錯誤しながらUXデザインを実践し、社内でUXの推進活動をしていた話をふり返ってきました。 第1章 デザインの現場を知る 第2章 UXデザインの広がりとともに 第3章 UXデザインの継続に向けて 第4章 デザイン研究へのチャレンジ 第5章 デザインの実践と研究を模索 今回は視点がガラッと変わります。おそらく普通にデザインの仕事をしていたのでは触れることがないであろう「

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第4章〜

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第3章〜

          これまで約11年間のデザイナー活動をふり返る連載の第3回。ここまでは、社会人になって、ヤフーでデザインの現場を知り、試行錯誤しながらUXデザインを実践、推進し始めた時期までをふり返りました。 第1章 デザインの現場を知る 第2章 UXデザインの広がりとともに 第3章 UXデザインの継続に向けて 第4章 デザイン研究へのチャレンジ 第5章 デザインの実践と研究を模索 前回は、ヤフー社内でUX推進活動をやり始めて徐々に活動範囲が拡大していった時期の話でした。 第3章となる今

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第3章〜

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第2章〜

          これまで約11年間のデザイナー活動をふり返る連載の第2回。第1章として前回は、ヤフーに新卒で入社してからのモヤモヤ期〜理想のデザインに近づいていった若手時代をふり返りました。 第2章では、UXデザイン、デザイン思考が業界の中で注目を浴びるようになっていったのと同時に、私の活動も広がっていった時期(2013年頃〜)をふり返っていきます。今回は特に、私がこれまで「UXデザイナー」として活動してきた理由にどんな背景があるか、垣間見れるのではないかなと思います。 「デザイン思考」

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第2章〜

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第1章〜

          今から11年前の2009年4月、私は社会人になり、デザイナーとして仕事を始めました。あっという間にデザイナーとして10年以上が経ち、ここにきて初めて転職したのと、ふり返りの研究をしていたりもするので、これまでの社会人生活の約11年間をふり返ってみようと思います。 ちなみに、2020年2月から所属しているミミクリデザインでメンバーインタビューをしていただき、こちらでもこれまで私がやってきたことにいくつか触れています。 こちらの内容と被る部分もありますが、インタビューで語らな

          デザイナーの可能性を模索し続けてきた、ほぼ11年をふり返る〜第1章〜

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          デザイナーの暗黙知を考える

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