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【撮影機材】VENICE 2 8K/6Kまとめ
こんにちは。株式会社虎徹のタキです。
先日弊社にて、ソニーマーケティング様・レスターコミュニケーションズ様ご協力の元、SONY VENICE2 8Kのデモと実機展示を実施しました。
こちらの記事では、参加できなかった方々のためにVENICE 1 / VENICE 2 6Kとの比較を中心に、VENICE 2 8Kの機能についてまとめておこうとおもいます。
※こちらの記事は前提として、VENICE 1に既にある程度精通している方を対象に執筆しています
※本記事ではVENICE 1を現行VENICEと表記しています
VENICE 2 8K の主要スペック
VENICE 2 8K/6K - スペシャルサイト
https://www.sony.jp/ls-camera/spl/VENICE_2/
36×24mmフルフレームセンサー
新開発の8.6Kセンサーと現行の6Kセンサー搭載機の2機種
内蔵AXSメモリー収録, AXS-R7廃止
X-OCN / ProRes収録, RAWおよびXAVCの廃止
8KモデルはISO800/3200のデュアルISO
6KモデルはISO500/2500のデュアルISO
8Kモデルはラチチュード16STOP(VENICE1およびVENICE2 6Kは15+STOP)
センサーモード
5.4K 16:9 - 5752 * 3056, 22.6 x 12.7, MAX 90FPS
5.8K 17:9 - 5434 * 3056, 24.1 x 12.7, MAX 90FPS
5.8K 6:5 - 5792 * 4854, 24.1 x 20.2, MAX 48FPS
7.6K 16:9 - 7680 * 4320, 32.0 x 18.0, MAX 60FPS
8.2K 17:9 - 8192 * 4320, 34.1 x 18.0, MAX 60FPS
8.6K 3:2 - 8640 * 5760, 35.9 x 24.0, MAX 30FPS
ざっっっくりと読み解くと、
S35 16:9で使うと 6K 90FPS
フルサイズ 16:9で使うと 8K 60FPS
フルサイズ 3:2 が最大解像度で 8K 30FPS
アナモで使うときは MAX48FPS
なお、Ver2.0で以下のセンサーモードが追加されます。
2023年初頭リリース予定のVer2.0により、『VENICE 2』の撮影フォーマットがさらに拡張し、以下イメージャーモードでの撮影に対応します。
8.6K 17:9 最大48 FPS
8.2K 2.39:1 最大72FPS
8.1K 16:9 最大48FPS
5.8K 4:3 最大60FPS
5.5K 2.39:1 最大120FPS
感度とラチチュード
8Kモデルは新しいセンサーに変わっています。
6Kモデルは現行VENICEと同じです。
8Kモデルはベース感度が800 / 3200のデュアルになります。
従来機が500 / 2500だったのに対し、ピクセルピッチが小さくなっているにも関わらず、感度が上がっています。
当然”S/N悪くなってるのでは?”と思いますが、むしろ現行VENICEより若干S/Nが向上しているとのことです。これはすごい。
800 / 3200のデュアルISOに関しては、感度間のSN比較の結果、
ベース感度3200のS/N = ベース感度800時の1000〜1250のS/N
という印象でした。
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この画像だと評価しにくいとは思いますが、大幅にS/Nが悪くなるという感じではない、というところです。
ラチチュードに関しては、従来機やVENICE2 6Kに対して反射ノーマルより下が1STOP程度階調が残るようになったとのことです。
(残念ながらうちでは40%より下で10STOPも測定できません…。)
収録コーデック / 収録メディア
従来機のSxSスロット部分にAXSメモリーのスロットが搭載されています。
これにより、AXS-R7なしでX-OCN収録ができるようになりました。
収録可能形式からRAWとXAVCが消え、X-OCNとProRes(4K)が選択できます。
8K 3:2や6K 3:2 60p(6Kモデル)の収録には新しいメモリーカードS66が必要です。尚、S66はR7でも使用可能ですが、これにより現行VENICEで6K 3:2 60p X-OCN XTが撮れるようになるわけではないようです。
機能性とか
○エクステンションシステム
まずVENICEといえばセンサーをセパレートして小型化できるエクステンションシステムが最大の魅力ですが、今回も使用可能な仕様になっています。
が、
VENICE2 6Kは現行エクステンションシステムが使用できますが、8Kモデルでは使用できません!
8K用エクステンションシステムは現在開発中とのことです。
(製品ページには"2023年頃のリリースを予定しています"との記載があります)
○内蔵LUTの品質向上
現行VENICEは従来SDI OUTに適用される3D LUTの格子点を間引いて出力している為、マッハバンドが発生しやすいです。
VENICE2ではこれが改善しているとのことです。
今回のデモにおいてSDI OUTの品質は気になりませんでしたが、条件の厳しいLUTを使用した際などの品質は確認できていません。
○Zoom to Fit機能
3:2撮影時に17:9および16:9にトリミングしてSDI出力してくれる機能を搭載しています。V2にてアナモにも対応するとのことです。
任意のユーザーフレームラインに対してFitしてくれたりはしないそうです。
要望は出しておきました。
その他、
○内蔵マイクを搭載
○12G-SDI出力時に3G-SDI同時出力
○4K出力にもLUTを反映可能
やコネクタ形状が変わったりしています。
まとめ
こんな感じです!
もしどこか間違ってたら改訂するので教えてください。
あと、相変わらずDavinci ResolveはStudioバージョンじゃないとX-OCNが読めないのでご注意ください。
では。