映像技術の教科書 |17|ワークフロー②撮影
はじめに
こんにちは。
虎徹のタキです。
映像技術の教科書、第17回です。
ワークフロー篇の2回目は、撮影についてです。
これまでの映像技術の教科書は、撮影にまつわる知識や技術をたくさん学んできましたが、今回は映像制ワークフローにおける撮影という工程、という切り口になります。
これまで学んできた知識が実践的な形で活きてきますので、適宜過去の回を振り返りながら読み進めてください。
撮影の心得
撮影で得る映像素材のことを、私たちの周りでは撮影素材と呼んでいます。
撮影素材はいわば、料理においての食材のようなものです。
食材がなければ、料理はつくれません。
食材の良さこそが料理の良し悪しを決める、と考えることができます。
また一方で、料理に合わせた食材を育てることが重要という考え方もできます。料理のよさは調理でこそ決まる、食材はそれに適したものを用意するべきという考えです。
このふたつは矛盾しているように感じるとおもいますが、どちらも真理です。撮影においてもこの両方の考え方が重要で、
・撮影素材こそが映像自体の価値を決定づける
・仕上げを見越した撮影をしなければならない
ということを常に意識する必要があります。
「映像技術の教科書」というコンテンツにはあまり似つかわしくない、格言じみた内容から始めてしまいましたが、撮影に従事するものの心得として非常に大切なことです。
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