映像技術の教科書 |10|ビデオ基礎① テレビの歴史とフレームレート
はじめに
こんにちは。
虎徹のタキです。
映像技術の教科書、第10回です。
今回から数回にわたって、ビデオ技術について学びます。
ビデオとは
ビデオ(video)という言葉自体はラテン語の『見る』を意味する言葉が語源になっています。映像メディアが磁気テープだった時代は、
ビデオ = 磁気テープメディア(VTRまたはVCR)
を意味することもあったように思います。
昨今ではテープメディアはほとんど使われることがなくなり、ビデオという言葉は映像、または映像を主とした音声を含むコンテンツの総称として使われています。
ビデオと対比されるメディアとして、フイルムがあります。
写真がフイルムで撮られてきた歴史と同じように、映像もその昔は連続的にフイルムで撮影・現像し、映写することで映像をつくっていました。
特に映画の世界では、今でも多くの作品でフイルム撮影が採用されています。25年ほど前までは、当時のビデオ技術では映画館のスクリーンで視聴するための解像度やラチチュード(ダイナミックレンジ)が不十分であったため、殆どの映画がフイルム撮影・フイルム上映でした。
映画がビデオで撮られるようになったのは20〜30年前とその歴史は浅く、この20年のビデオ技術の進化は大変めまぐるしいものでした。
ビデオ技術の解説には歴史的背景や経緯が多く関わってきます。
未来の映像の仕事をする上で必要な最低限の内容に留めますが、是非一緒に歴史の勉強もしていきましょう。
テレビの歴史
さっそく歴史の話で恐縮ですが、我々が取り扱う映像 のほとんど全てがビデオであるが故、その礎はテレビ技術にあります。みなさんが制作するメディア、または目指す業界がテレビ業界ではないとしても、基本的なテレビ技術の歴史を知っておくことは大きなプラスになります。
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