見出し画像

【詩のようなもの】ほろ酔い気分で

「愛してるよ」って言葉はだいたい
ほろ酔い気分で聴くのがいいね
口に含んだまろやかな果実酒を
味わう気分で聴くのがいいね

「いま」という時間にフォーカスして
その甘さを味わいつつ
夢うつつだなって思ってるぐらいがちょうどいい

「愛してるよ」の愛は
愛ではないよね
きっと「恋してるよ」って
言い換えたほうがぴったりくるね

だって
かつて「愛してるよ」って囁いてくれたひとたちは

あのひとも、あのひとも、あのひとも、あのひとも
あのひとも、あのひとも、あのひとも、あのひとも
あのひとも、あのひとも、あのひとも、あのひとも
あのひとも、あのひとも、あのひとも、あのひとも
あのひとも

もう私の世界にはいないんだもん
どこでなにやってるか知らないし
名前、忘れちゃった
顔はなおさら、忘れちゃった

失ったときは
ごはんが食べられなくなって
貧血おこして倒れたり
生きていても意味がないと思ったりしたけど

酔いが覚めたらどうでもいいし
ちょっと悪酔いしちゃっただけだし

だから「愛してるよ」って言わないで
「愛してるよ」の愛は
きっと「恋してるよ」の意味
「愛」に絶望させないで


お読みいただき、ありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!