【詩のようなもの】秋のうた
秋を愛せるひとは
きっとこころ強きひと
逆境のただなかで
声をあげて笑えるひと
一年で一番ゆたかな季節
実り多く、華やかで
ぬくもり色に満ちた世界
さあさあ、酒をかわそうよ
歌って、踊って、笑いあおう
だけどみんな、知っているから
秋に終わりが来ることを
世界に色がなくなって
世界に音がなくなって
厳しい風の吹きつける
冬がまもなく訪れることを
身構えながら覚悟して
世界の終わりの醸し出す
寂しい苦さすらも味わいつくす
秋を愛するひとは
きっとこころ強きひと
お読みいただき、ありがとうございました！