【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第7回】
🔷 「由美子のプロフィール」の続きを掲載します。 🔷
タイトルは『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』
(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)です。
2016年1月25日 発行
著者 藤巻 隆
発行所 ブイツーソリューション
✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第7回)✍
「由美子のプロフィール」の最後の25ページから27ページまで掲載します。
由美子のプロフィール(6)
由美子の好きなタイプ
由美子が好きなタイプは、通夜式に参列された、ある方からお聞きするまでは、正直にお話しますと、私はまったく知りませんでした。由美子に「好きなタイプ」を聞いたことがなかったからです。私が、由美子の好きなタイプの一人であったことは、間違いありませんが。彼が「秘話」を語ってくれました。
彼は由美子が通っていた高校のクラスメートでした。彼が語ったことを要約すると、次のようなことでした。
「メガネをかけている人が好きだった」
「かけているメガネを通して、目のきれいな人が好きだった」
そう言われてみますと、心当たりがあります。私は小さい頃から目が悪く、小学三年生からメガネをかけています。コンタクトレンズをつけたことは一度もありません。ただし、目がきれいであったかどうかは自分では分かりません。由美子はそのように判断したのでしょう。
「秘話」を語った彼もメガネをかけていました。由美子のことが好
きだったのかもしれません。たぶんそうでしょう。だからこそ、由美子との永久の別れの場で「秘話」を語ってくれた、と考えています。
もちろん、不快感はありませんでした。私以外にも由美子を好きだった男性がいて、葬儀に参列していただけた、ということは素晴らしいことです。なぜなら、私は由美子を選び、由美子は私を選んでくれたからです。こんなに嬉しいことはありません。
由美子が好きだったEXILEのATSUSHIはサングラスをかけています。サングラスもメガネの一種と考えれば、メガネをかけていることになります。生前、由美子は「ATSUSHIは目が綺麗なんだよ」と話してくれたことを思い出しました。
結婚前に、由美子が問わず語りで呟いた言葉があります。
「価値観が同じだから、タカシが良かった」。
価値観が同じであることは大切です。一方が高級ブランドに目がなく、高価な買い物ばかりしていて、他方はあまり興味がなかった場合、二人が不仲になるのは時間の問題です。
実は、私も由美子同様に、「価値観が同じ」、と感じていました。生活環境が似通っていたことも影響していたと思っています。相思相愛––––––古めかしい言葉かもしれませんが、私たち二人はそうだった、と今でも固く信じています。
(PP.25-27)
➳ 編集後記
第7回は「由美子の大切なコレクション」の最後を書きました。
今、当時のことを振り返ってみると、そのようなことが確かにあったな、とゆっくり頷いている自分がいます。
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